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くろこちゃん
作者: zorolove☆ ◆hy8R8Q8mII (総ページ数: 18ページ)
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作者: zorolove☆ ◆hy8R8Q8mII (総ページ数: 18ページ)
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*8*
私は背筋がゾクッとした。
嬉しくてたまらない。
実留が・・・実留が死んだ!!!!!!
「・・・クスッ」
私の邪魔になる奴が死んだと思うと、思わず口元が綻ぶ。
「こんの?紺野!!」
「っ!!何!?」
「授業。次体育だぜ?着替えねえの?」
「・・・え」
気が付けばHRは終わっていた。皆立ち上がって更衣室へ向かおうとしている。
いけない。私も早くいかなくちゃ。
急いで運動着を手にすると、更衣室へ走った。
「紺野!!!」
「今急ぐんだけど?着替えろって言ったの誰よ!?」
私は弾に向かってきつい口調で返した。弾はさすがに言い返せないらしく、そのまま呼び止めなかった。
体育の時間。
「さあ、二人一組になって。ストレッチをします」
体育の先生が指示を出す。
「幸来!一緒にやろ・・・」
そうだ、今日は幸来はいない。明日香は今日幸来が居ないことを初めて意識した。
・・・どうしよう。やる人が居ない。
そうだ、私は幸来が居なければ一人だ。
初めて、幸来の存在が明日香にとって必要と感じた。
(でも、実留の姉でしょ?ろくな奴じゃない。絶対)
そう、心の奥底で思う自分もいた。
そんなわけで、私は一人になってしまった。
私のクラスの女子は偶数なので、今日は幸来が休み奇数になっていた。
その残り物が私というわけだ。
「しょうがないわね・・・。女子!誰か紺野さんを入れてあげて!」
しかし、手を上げる人はいなかった。
あぁ、私には居場所がないんだ。幸来のところ以外。
そう思うと、なんだか悲しさよりも腹立たしさの方が多くなってきた。
こいつら全員、消したい・・・・!!!!
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