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狐と人の子供
作者: 岡山 美涼 (総ページ数: 12ページ)
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*紹介文/目次*
第一話〜誰からも必要とされない子〜
どんな子も、幼い頃に聞かされるお伽話は違う。でも必ず親から子へと語り継がれる、お伽話があるんだよね・・・
ねぇ、知りたい?ある一人の化け物のお話。
第一章・哀れな化け物
ーあの森には、狐と人の子が住んでるんだ。とっても、美しい子なんだけど・・・ その子に会ったら、逃げなさい。狐でもなく、人でもない醜い生き物。あの子は、「化け物」だ。
何回、蔑まれてきたんだろう。もう、うんざりする程聞いてきた。ある者は「化け物」と、またある者は「異形の者」と。母と父は、去年死んでしまった。もう、誰もいない。完全に、一人ぼっちになってしまった。
「・・・いっそ、死んでしまえたら楽だろうな」
吐き気がする。それは、この運命にか己自身に対してかは分からないが・・・
死にたいと、思っても死ねないのは勇気がないから。自分で、己の命を絶つ勇気が。いや・・・
「誰かに殺されそうに、成ってもか・・・」
物思いに浸っている間に、さっきから雲行きが怪しかった空から雨が降り出した。
「・・・久しぶりに、濡れて帰るか」
10~
*1*
楽しそうですね。