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作者: みーこ (総ページ数: 35ページ)
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あれから、1週間。
決心がつきました。
決定ボタンを押したのでした。
ピロロロロロ〜メールがきました。
「お世話になりました。俺、転校します。」
エエエエエ!すぐに、窓を開けました。
もう、家の中は、空っぽでした。
瀬夏は、自転車に飛び乗りました。
キコキコと錆びついた金具どおしが当たる音がする。
空港に当てずっぽうできたのですが・・・・。
「白井翔?そんな子は、どの便にも搭乗しておりませんが?」
列車か・・・。また、自転車に飛び乗った。
ー駅ー
プルル・・・。
発車する合図がなる。
ガタガタと音を立てて列車が動き出す。
翔は、耳にイヤホンをはめて窓の外を眺めていた。
すると、セミロングの茶髪の子が走っているのが見えた。
翔は、慌てて窓を開けた。
「瀬夏!またな・・・」
「行かないでよ!ここにいてよ・・・・・」
「俺、鹿児島行くから・・・もう会えんな!」
「話が、噛み合ってないよ・・・行かないでよ!」
すると翔は、立ち出してバックをとって列車から飛び出した。
ポカーーンと、目に涙を浮かべて突っ立っている瀬夏が見えた。
「いかねーよ。俺はどこにも。」
翔は、セナを抱きしめた。
「でも・・・。」
「行かねえよ。帰ろ、な、」
翔と手を握って駅を出た。
「お母さんや、お父さんは?」
「俺、一人。親戚の家行くとこやった。けど、やっぱやめた。今日から、お前、
瀬夏の家に住むわ。元々、親戚の家なんか行く気ないし。」
「はぁっ!」
「さっ、いこか。」
二人が、出るともう夕方でした。いきなり、翔がセナの携帯を取り出し、あのメ
ールを消しました。
「俺は、どこにも行かんから。」
「本当?」
「あったりまえやろ?お前をおいてどこか行くもんか!」
「ありがとう」
「翔は、世界で一番大切な人!」
「瀬夏も世界で一番や!」
「はぁ?なら、翔は、宇宙一!」
「なら、銀河一!」
「瀬夏は、だったら無限一!」
「なんだよ、それ!変なの!」
「失礼ね!」
夕日が二人を照らした。ずっと二人は、笑っていた。
笑いが、絶えなかった。
「翔が好きってことは伝わったでしょ?」
「まあな!」
ここまで読んでくれた方、ありがとうございます。完結しました。今までありがとうございました。これからは、「アイドルシィナ」の方をよろしくお願いいたします。