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*2*
翌日
「腹へって動けねぇ…」
ぐーぎゅるぎゅる
「とりあえずどっかの店で飯食ってから探そう…」
パチパチパチパチ
「?」
ピエロか…
「楽しそうだな…」
「お兄ちゃん!」
「ん?」
「お兄ちゃんも一緒に観に行かない?ピエロ」
「そうしたいが悪いな…俺はこっから観とくよ」
「そっか…一緒に観たかったなぁ」
「あのねお兄ちゃん」
「私ね、ピエロって面白いから大好き!」
「そっか!それは良かったな」
「うん!」
「それじゃ、お兄ちゃん」
たったった
あのピエロどっかで見た事あるような…
パチパチパチパチ
「終わりか…」
「?」
一人だけ誘ってどこへ連れて行く気だ…?
ザッ
シドはその場を後にすると
子供とピエロの後を追っていった
「本当はこんな事したくねぇけどなんか気になんだよな…」
くるっ
「……」
「どうしたの?」
「いや…気のせいか…行こう」
「?…うん!」
「…ぶねぇ…」
ドキドキ
此処は…
教会?
「今こっち入っていったよな…」
「さすがに今中に入って調べるのはマズイよな…中にいるし」
「……後にするか」
「ん?」
「ちょっと、アンタ…こんな夜からどこ行くの?」
「教会…つっても今は使われてねぇ所だけど」
「はぁ?そんな所に何しに?」
「ピエロ…そいつが子供一人連れて入っていった」
「子供の行方不明と関係あるかもしれねぇから調べて来る」
「確かに子供をそんな所に連れて行くのは変だけど!」
「でも掃除屋のあんたがそこまでこの事件に深入りしなくても」
「関係ないってワケでもないかもしれないぜ」
「え?」
「そのピエロどことなくだがこいつに似ていた」
「こいつってあたしがアンタに頼んだ奴じゃない!」
「そう一応調べに行ったほうが良いだろう?」
「それは、そうだけど…」
「じゃあ行って来る」
「ちょっと待って」
「なにも夜行かなくても」
「夜のほうが人目につかないからな調べに行くなら今が良い」
「だったらあたしも行く!」
「駄目だ。俺一人で行く」
「なんでよ!」
「一応女の奴をこんな夜に外出したら危ねぇだろ?」
「一応って何よ」
「とにかく俺一人で行くから」
「あ、ちょっと気をつけなさいよ」
「心配するな、じゃ行ってくる」
両親は殺され
アンタまで居なくなったりしたら私…
コツコツ
あいつにはどことなく似てるって言ったが
間違いねぇ
あのピエロの正体は
リチャードグウォンス[あいつ]だ
つづく