完結小説図書館

<< 小説一覧に戻る

ドラえもん+オリジナル (あらすじ)
作者: 破壊神  (総ページ数: 26ページ)
関連タグ: 2次創作 ドラえもん+オリジナル 野比夫妻が空気 怒りと憎しみ ダークネスクイーン 砕かれた日常 
 >>「紹介文/目次」の表示ON/OFFはこちらをクリック

10~ 20~

*13*

 ドラえもんと出木杉は、しずかの側にずっといた。
でも、何時暴れ出すか分からない為、拘束具を付けられていた。

彼女は本当の意味で解放するには、中にあるブラックストーンを取り出さねばならないのだ。

だが、その能力を持っているのは、魔王軍側にいる者達だけだ。
「どうしよ~」
と、出木杉が困っていると、ドラえもんは、ようやく使える様になったポケットから、カウンセリングノートを出して、答えを聞くと、そこには、しずかを倒す」
としか出ていなかった。
「しずかちゃんを倒すってどういう事?」
出木杉の声に、ドラえもんも、どういう事か知りたかった。
「ねえ、美穂さん。どうしたら良いんですか? この場合……」
「彼女の中にある、ブラックストーンをまず、なんとかしなくちゃいけないんだけど……残念ながら、私達の魔法だけでは、彼女を治せないわ。だから彼女を救うのは、彼女をよく知る人じゃないと無理だと思うの恐らく彼女の目には、憎しみが宿っている。それを消さない限り、彼女は元には戻らないわ。猶予は3日間。それまでに、答えを出さないと、またしずかさんは暴れてしまう。早くなんとか手を打たないと……」
「それが分かれば……」
と、言っていると、長老様の宝石が光った。
「な、なんだ!?」
「あれは長老様の……そうだわ。あれはたしか」
「この宝石は、この村でしか取れない鉱物で、悪に染められた者の心を治す力があるっておっしゃってた」
「試してみよう」
「ええ!」

そして、しずかに向かったその光の玉を向けると、胸に白い光が降りて行き、中に入っているブラックストーンが割れ、消えた。
すると、彼女の姿が元に戻った。
「しずかちゃん!」
「見た目は元に戻ってるけど……」
「ん、んん……あ、あら? 私、どうしたかしら? おかしいわ。途中から記憶がなくなってる……え~と……」
「しずかちゃん」
「出木杉さん。それに、ドラちゃんも」
「良かった2人共覚えてた」
「うは~チートだろそれ。こんな簡単に治しちまうなんてよ」
「でも、これの力は、憑りついて物を消すだけ。内部が完全に侵された物には効かないみたいなの。しずかさんは胸にブラックストーンを植え付けられていたから、それを消すだけで良かったけど、敵はまだ諦めてはいないわ。早く手を打たないと」
「あ、あの、のび太さんは……」
と、しずかが不安げに聞くと、豊が答えた。あのエインガーヘイトレイドの事か?」
「え? どういう事? 豊さん」
「実を言うと、あいつはもう、元には戻れねえよ。あいつ自体が、もう戻りたくないって言ったんだ。僕を受け付けないこの世界など、消えてなくなれば良いって言ってな」
「じゃ、じゃあ今現実世界は……」
と、言うと、イルミが」
「もう、あの世界には戻れない。もう、あそこには、人間はいないわ。いたとしても、皆奴隷にして働かされているの。もう、あなたの知る世界じゃないわ」
「うそ! じゃ、じゃあ地球の全ては……」
「うん。もう、エルフとか妖精やドラゴンとか、そんな者しかいないわ。それに、そのあなたの友達は、自ら暗黒の戦士になる事を選んだの」
だから、私達の力では助からないわ」
「そ、そんな~……そうだわ。ねえドラちゃん。もう道具は使えないの?」
「いや、道具は使える様になっているけど、今の地上の様子は……」
と、ドラえもんが操作すると、どうにか映るが、町は朽ち果てて、そこに草が生い茂り、学校はなんとか有ったが、そこにいるのは全部エルフ達だった。

そして、人間は奴隷にされて、働かされていた。

その中には、ジャイアンとスネ夫もおり、
ジャイアンは、商店の息子だった事が幸いし、若干のお手伝いは出来るので、なんとかなっていたのだが、問題はスネ夫だった。

彼は今までお金持ちで、親もスネ夫を猫かわいがりしていた。
その為、すぐにママーっと泣いているが、雇い主から酷い仕打ちを受け、お前の親はな~死んだも同然だ……ヒヒヒヒヒなんなら、今すぐ、親の所へ旅立つか? ここで働くか、二者択一だ」
「そ、そんなのないよ……誰か~助けて~~~~~~~~~~!!!!」
と、スネ夫が呼ぶと、地面に魔方陣が出来、その中に落ちてしまい、次に見た時は魔法陣は消えており、スネ夫はどういうワケか、ドラえもん達の世界へ落ちて来た。
「うわ! アダ! イテ!」
と、スネ夫が出たのは、なんと、美穂達の所だった。
「あ~! なんであなたまでここに来れたのよ!?」
「そ、そんな事言われても、僕はタダ、誰かに助けて欲しくて、助けて~~~~~~~~~って叫んだら、こんな所に出ちゃったんだ」

それを聞いて、まさかと思った皆が、見ていると、ラマースが召喚の勉強をしていた。
「う~ん。おっかしいな~」
「やっぱり。こういう事だったのか。も~ラマースさんがスネ夫君を召喚しちゃったんだよ」
「スネ夫を?」
「この騒動の始まりの者って言った方が良いかな? それがコイツ」
と、ドラえもんが縄を引っ張ると、スネ夫がその前に引っ張りだされた。
「イデデデデ。何するんだよどらえも~ん」
「なにするんだじゃないよ! 大元の発端は君じゃないか! 個人情報を勝手にコピーしていじめのネタにした挙句、地球は今トンデモない事になっているんだぞ!」
「知ってるよ……僕も見てよ。この足」
と、彼の足に鎖が付いていた。
「奴隷として、働かされてたんだ。なんで僕がこんな事しなくちゃいけないんだ!? どうしてこうなった? ねえこれってさ~全部のび太のせいじゃないか!?」
と彼がその時、しずかの張り手が飛んだ
「パーン」
「イテ! な、なんでしずかちゃんまで……」
「アンタ……アンタだったね。皆は殺され、私はいやらしい事までされて、そして……」
「あ~はいはいストップストップ。しずかちゃん。その話は僕達がちゃんとしておくから。ね、あっち行こ!」
と、ドラえもんと豊がしずかを連れて行った。
「その隙にスネ夫は逃げようとするが、鎖がなかなか外れなかった。
そしてその言葉通り、美穂が探知機を使うと、案の定USBメモリを持っていたので、ウィルススキャンしてから開いてみると、ほぼ5年生全員の個人情報が入っていた。
「これ、個人情報保護法に違反する。スネ夫! キミはこれをどうするつもりだったんだ!」
「そ、それはその、て、テストの時に役立つかな~って思ってやっただけで、そ、外には……」
「信じられないな! 悟りヘルメットー」
と、どらえもんがそれを被ると、スネ夫はその効力を知っており、急いで逃げようとするが、鎖が邪魔して走れず、捕まった挙句、生贄にすると言い出され、スネ夫はなんとか逃げ出そうとおべっかを言うが、もう遅かった。
現実世界はもう、全て幻想世界と変わらなくなり、本当に、幻想と現実が混ざったような格好になっていた。
そして、現実世界では、ブラッククイーンの結婚式の時に着る服が急ピッチで進められ、素敵な姿に仕上がっていく。
「ウフフ。もうすぐ私は、女王になる。エインガーヘイトレイド様と共に、この幻想の世界を粉々にしてやるわ。さて、残されたのも、後二日。
「ブラッククイーン様。大変です。奴隷が1人。魔法で消し去られたそうです」
「なんですって! 状況は?」
「はい。今入った情報によりますと、居なくなったのは、元凶の骨川スネ夫だという事ですが、いかがしますか?」
「フン。放っておきなさい。彼がいなくなっても、誰も困りはしない。それに、奴等がスネ夫の事をよく知っている。ウフフこれは面白い事になりそうだ。私の戴冠式に、良い捧げ物になる。フフフフウハハハハハハハ」
と、彼女が笑っている頃、全ての元凶と言うべきスネ夫のせいで、また犠牲者が出る。
もう、全ても物は知ってしまった。
「全ての根源はスネ夫にある」
と、皆に知られ、ついには王の部屋を呼び出され、裸にされた時、USBのメモリチップが転がり、美穂がそれを解析すると、のび太の失敗日記と書かれたデータが全部入っており、のび太の頭の悪さなどを、勝手に決めつけて楽しんでいたようだ。
「これには音光や理沙、豊は」
「こりゃ~相当なワルだな。これが現実世界だと書けるんだけどな~」
「一応現実世界の生まれで、この事件の元凶でもあるんでしょ? 彼」
「ああ。やっぱ書いて、こんな事を2度と出来ない様にしねえとな」
と、言い、彼は美穂のPCを借りてせっせと書いて行く。

こういう所を見ると、凄いなと思う。タイピングが凄く早くて、最後に見直して間違いがないかチェックする。
後は、デスクのアドレスを知っていて、贈る事が出来れば終了だが、ここは幻想の世界で、偶然美穂がノーパソを持っていたからできた事
あり、この世界の技術ではなかった。

そして、スネ夫は薄い皮の服だけで牢に入れられてしまった。
もちろん誰もいない。話なんてしたくないというのが、皆の意見で、もし、今のしずかを連れて行けば、ブラックスートンは大きく再生し、今までの中でも、飛び切り危険な敵となってしまうのは、事実だった。そうならないようにする為には、しずかをスネ夫を会わさない様にするのが一番なのだ。
そして、しずかは、出木杉と対戦型のクイズ番組で盛り上がり、夕食の準備も率先して手伝った。

そうこうしている内に、気づかなかった。
なんとスネ夫も、平民より下に見ている者を許せないという暗黒パワーが有ったのだ。

そして、それが徐々に徐々に大きくなり、ブラックストーンが大きくなると、その手には、大きなブラックストーンが棒の先に鋭いブラックストーンが付き、鎧はそのブラックストーンで固められ。その背中にはするどい羽が付いていた。
「許さない! なんで僕が奴隷なんだ! ジャイアンならいざ知らず、のび太より位が下だと! そんな事……そんな事……絶対に、赦さな~い!!」
と、スネ夫の声と共に、地震が起き、ついにスネ夫が姿を見せると、それは、まるっきり、ブラックストーンを界王したしずかと同じ様な感じになっていた。
「な! ど、どうしてスネ夫にもあんな力が……」
と、ドラえもんが驚いていると、そこで美穂がある仮設を立てた。
エインガーヘイトレイドは、いずれブラックストーンに力を与え、人間同士を殺し合わせ、全滅する気だったのではないかというが、皆はその仮説に、大いに賛成するしかなかった。

何しろ目の前にスネ夫が、その状態になっているからだ。
「しまったしずかちゃんがあれを見たら……」
と、ドラえもんが立ちはだかろうとした時には遅く、既にしずかは、あの武具の姿になりキック一発で、スネ夫の鎧を砕き、スネ夫も負けじと応戦するが、しずかの方が強い。2人はブラックストーンで防御しながら闘い、止めに入ろうとした出木杉をドラえもんが引っ張った。

12 < 13 > 14