コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: KEEP THE FAITH ( No.199 )
- 日時: 2015/12/31 01:32
- 名前: 水無月 紅雪 ◆zW64EWZ0Wo (ID: 5YqwrR3X)
- 参照: 今年も終わり
 「まずはどこへ行こうかなー……」
 「情報網的にはゼウスが1番無難だよね」
 「じゃあそこで」
 ポートグリフがグリフォンの姿になる。それに跨って「GO!」とか言いだす鈴芽の姿があった。羽の生えた馬の様な姿だが、裏設定では何故かこいつの親はホモォ族(多分本編には関与しない)。
 今現時点で2人が持っている情報は本当に少ない。ゼノという組織の存在と鈴芽の親がその組織に入った(ただし家族で封印中)ということ。だがこの情報は間違いなくグラギエスで役立つという判断のもと、情報集めは開始された。
 そしてゼウスへ来た時、待っていたかのように事件が起こった。
 「火事だ——!」
 「「まさかの」」
 ぎゃいぎゃいと騒がしい雑踏のなか、凄まじく目立つのは炎の渦に包まれた建物。2人は思った。——何があった。
 『……この建物が燃え尽きるまでに、オレ達ゼノに服従宣言しやがれぇぇ!!』
 建物の奪還は不可能という前提。つなぎを着た男の集団のうちの1人がマイク越しに叫んだ。
 「……これは最近ちまたで噂の“いいおとこ”を目指してるのかな?」
 「いや初耳……げふん。鈴芽、どうします?」
 『——炎よとまれ☆ っていうかつなぎ男も止まって欲しいかな!』
 負けじとマイクを構えて鈴芽は叫ぶ。だが鈴芽の使っているマイクは真白による改造やら何やらで混沌を極めた物。何より鈴芽の魔法は相手を従わせるいわゆる“催眠魔法”なのだ。
 マイクによって響いた声がそのままその通りに現実になる。建物の火が消え、マイクを持って叫んでいた男やその周りのつなぎ男の動きがぴたりとやむ。戸惑う群衆をかき分け前に出ると、鈴芽は男たちに次の命令を出した。
 『ゼノについて知っている情報、全て吐け』
 とても清々しい笑みを浮かべて言ったが、そこにはとてつもない威圧が込められている。
 「……自由」
 そう呟いてから何も言わなくなった集団を見て、ポートグリフは本当に何も知らないんだと解釈。一方で鈴芽はぼそりと
 「……サイコパス、ってことなのかな?」
 間違っているが間違っているとは言い切れない発言を残して「ゼノについて調べろ」と命令していた。
 かくして百目鬼鈴芽と助手(?)ポートグリフの殺伐とした愛情のこもった混沌に満ちた無双物語は幕を開けた(のだろう)。
 *いつの間にか1年経ってますね、今年も終わりです。来年もよろしくお願いします。……頑張って受験合格します((
