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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 君の笑顔に華開く ( No.1 )
- 日時: 2016/02/08 19:05
- 名前: 鶯 (ID: rqG2u1s0)
 なんだか、頭がぽわぽわしていた。
 すごく気持ち良くて、暖かくて、そよ風が心地よい。
 あー……眠い
 あ〜…なんか遠くから声がするようなしないような…
 いいや。気にしない…寝よう……
 と、決心した時、頭のてっぺんに衝撃が走った。
 真っ白で気持ちよかった世界が一瞬にしてパリーンッと崩れる。
 と、同時に頭のてっぺんが異常な痛みを訴えている。
 「奏さん。私の授業で寝るとは、肝が座ってますね。」
 目の前の黒いスーツがよく似合う美人は、数学と書かれた教科書の角を摩りながら言った。
 「あ…、女は肝が座ってないといけないと母から教えてもら…」
 ゴスッ
 奏の頭に教科書の角が振り下ろされた。
 痛みに息もできず悶える奏を一瞥もせず、美人は教卓に戻って行った。
 「まあ、いいでしょう。次回までの宿題は、私が振り下ろした時の肘の角度を求めてきなさい。終了。」
 な、なんともえげつない宿題だ…
 クラス全員の感想だった。
 そう思いながらも、肘の角度について真剣に計算し始める子と、奏の頭から教科書があったであろう位置を計る子もいた。
 みんなに頭の上で手を何回も振られながら、奏は思った。
 はっ!身長が止まってしまうかもしれない!!
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