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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 木星−始まりの笛、終わりの剱− ( No.7 )
- 日時: 2015/12/15 23:02
- 名前: 虹嶺 ◆SFXAPJ381. (ID: 2CRfeSIt)
【第一章】その笛を国に轟かせ 1-2
実はこれ、ちょっとしたルールがある。
『先に相手へ一度ダメージを入れた方の勝ち』という、少し特殊なルールだ。
あっ、試合はと…。
「はぁあぁあっ!!」
高校生の子がそう言うと、白く濁っていた剣が、炎みたいに赤く輝き出す。まるで別の剣のようだ。
ゴリラはイラついて、とうとう高校生の子に迫ってきた。
「…炎影っ!!」
そして、技と思われる言葉を言うと燃えあがる炎のように赤い輝きが増す。
そして、向かって来たゴリラに一斬り…!
二人の上にある画面には、高校生の子の顔がドアップで載り、上にWINNERと書かれた。
思わず、自分も「よっしゃぁっ!」と言ってしまいそうだった。
…そんなの言ったら目立つなぁ、とか思っても皆そう言ってるので流れに任せて自分も言った。
こんなイベントがよくあるなら、此処に寝泊まりしてても良いなぁ。
少しは賑やかだし、一応大きいベンチもあるし、静かに休めることも出来るだろうし。
家のない自分にとっては充分過ぎるくらいだ。
…なんて何を言ってるんだか。自分にはしっかりとした目的があって此処にいる。
終わってからで、良いよな。
「…行くか」
身を翻し、目的の場所へと向かって行く。
あの高校生の子を、自分は「炎の剣士」と勝手に呼ぶことにした。
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