コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

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On Your Mark!!
日時: 2014/12/19 00:23
名前: 玲馬 (ID: Lq/G8jv0)

初めまして!玲馬と申します!

スポーツ系の小説を書くべくやって参りました!
陸上部の物語を書いていきたいと思います…!
文才は無いのでグダグダな文章になってしまうかもしれませんが
少しでも読みやすくなるように頑張りますのでよろしくお願いします。




登場人物の紹介は文章の一番最後に登場順に書いていこうと
思います!

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Re: On Your Mark!! ( No.11 )
日時: 2015/01/11 00:07
名前: 玲馬 (ID: Lq/G8jv0)




   鍵を返し、職員室から戻って校門の方に向かう途中、
   丁度、帰る途中だったのか部長の嶺に会ったのだ。
   嶺は黒川を見つけるとニコリと微笑んで
   

   
  「あら?黒川君じゃないの。帰る途中?
   私も丁度、帰るところなんだけど良かったら
   途中まで一緒に帰らない?」



  「部長…。え、ええ大丈夫っす。」



  「そう。良かったわ。じゃあ行きましょ」




  そう言って黒川の隣で歩く。
  相変わらず他の男子生徒は髪形が多少、乱れていても
  気にしないがこの嶺紫は綺麗に長い金髪を結い直して
  ピンクのリップを塗って帰るのだ。
  


 
  「聞いてるわよ。中学の頃からの妹さんのウ・ワ・サ。」


  「え、ああ…京のことッスか…。
   噂…?噂って部長…」


  「や〜ん、違うわよ!
   その京さんの中学の頃からの陸上部としての
   実力よッ!別にとって食やしないんだから〜
   長距離の選手だったんですって?妹さん」



  「え、ええまあ…」



  「黒川君の妹さんだからてっきり短距離だと思ってたけど
   まさか長距離走だなんてねェ〜
   しかも女子でだなんて意外だわぁ〜」



   右手を口元に添えてニコニコしながら
   話す嶺を見ながら、黒川は少し動揺しながら
   話す。


  
  「親にはアイツが陸上やってんのは俺の影響だって
   言われましたけど、男子並みの体力は持ってるし
   今じゃとんでもない陸上馬鹿ですけどね。」
 

  「良い事だと思うわよォ〜。
   あなたが陸上やってたおかげで京ちゃんも
   長距離の才能、開花させたんだから!」


  「そうですかね…?
   でも、ここまで来たのはアイツの力ですから。」



  「まぁ〜、相変わらずあなた優しいわねぇ〜!
   ああ、じゃあ私、ここだから。
   じゃあね、また明日。」



  「ええ、ありがとうございました。」



  そう言って、自分の帰る方角に体を向けようとした
  時だった。
  突然、嶺に呼び止められた。



  「あなた。前の方よりいい顔してないわよ。
   何かあったでしょ?」


  そう言って嶺は黒川の近くに歩み寄り、
  先程、藍井を殴って赤くなった手にハンカチを
  持たせる。


  「考えることは大切。
   でもね、人の話に耳を傾けることも大切よ。
   人としてね。
   まあ、たまには思いっきりぶちまけちゃいなさいな。
   あなたのことを大切に考えてる人だっているんだから
   筑石君とか、愛衣ちゃんとか。」


  「じゃあ、今度こそ。またね。」



  そう言って、にこっと笑うと手をぱらぱらと
  振って帰って行った。
  黒川はそんな嶺を茫然と見守っていたが
  ハッと我に返り



  「…人の話に…か…。」


   



   

Re: On Your Mark!! ( No.12 )
日時: 2015/03/23 22:02
名前: 玲馬 (ID: GcFIV/gY)



  ピチピチ…

  晴れた日、朝六時半だ。
  電線に雀が止まって泣いている。
  しかし次の瞬間、雀は一斉に飛び去って行った。



  「起きろォォォォォ!」



  隣の家にも聞こえるほどの声の主は黒川京である。
  その声に黒川家の前を散歩で通りかかった主婦も
  びっくりだ。



  「は〜ぁ…なんだよ…今日は朝練の日じゃねぇって…
   …つーことでおやすmグフッ!」


  黒川は一旦、時計を見て、まだ六時半なのを確認すると
  眠たい目を擦りながら二度寝しようとした。
  しかしそれをみぞおちへの頭突きで京が阻止する。


  
  「なぁ起きてくれよ兄ちゃん!
   アイツが来るんだよ!今日はさ!輝が来るんだよ!」



  「ん…んあぁ…そっか…輝…
   帰ってきたんだよな…」


  
  輝、その名前を聞いて黒川は片目を開ける。
  そして眠たい目を擦るとベッドから体を起こす。
  日下輝、
  元々、両親が仲が良く小さい頃からよく遊んでいた。
  幼稚園に入園して間もなくしてから両親の都合で
  北海道に引っ越してしまったが、京と輝は仲が良かった為
  何度か遊びに行っていた。
  そして今年、その輝もとうとう戻ってくることができ、
  来るのは輝の両親の都合で一日遅れてしまったが
  潮に入学することになったのだ。


  「じゃあ俺!飯食うから!
   兄ちゃんも早く、降りてこいよ!」


  満面の笑みを向けながら、黒川の部屋のドアは開けっ放しで
  ピョンピョン跳ぶように階段を降りて行った。



  「はぁ〜ぁ…まあ、ホントに仲良かったもんな…
   輝の話しするときの顔、変わってねーし…
   ふぁ〜ぁ」


   そう言いながら、欠伸をしながらベッドから
   降りる。
   そして服を着替えて、食卓に行けば京はいつも通りの
   大盛りのご飯をバクバクと流し込むように食べていた。



  「女っ気ねー…」


  「ああ!?何か言った!?」


  「別にー…つーか飯、口に入れて喋んなって…」


  「お前さー…高校生にもなって少しは
   そーゆーの気にしようとか思わねェわけ?」


  「俺はそーゆーのいいんだよ!
   もう男っぽいのが身に沁みついてるっつーか!
   そういえばさ!
   兄ちゃんは高校入ってからちょいちょい気にしだす
   ようになったけどそれってやっぱ美袋先輩がいるから!?」



  「お前が今、食ったもん全部、外に出してやろうか」


   京の頬を引っ張って、右手を拳にしてこめかみに
   グリグリと押し付けながら言う。
   京はそんな兄に箸を握った手で必死の抵抗をする。
   

  「んあ!時間だ!行かねーとっ!」


  「っておい!マジかよ!」


   家のデジタル時計を見て兄の腕の中からするりと抜けだすと
   エナメルバッグを持って、玄関の戸を開け外へ飛び出した。
   黒川も妹を追って、足早に玄関に向かう。
   京は風の様に走る。
   道を真っ直ぐ走り、そして十字路を右に曲がると
   一軒の家の前で急停止。



  「ひぃぃぃぃかぁぁぁぁるぅぅぅぅ!!!」



  大声で輝の名を呼ぶ。
  すると、少し驚いたような表情の日下が
  玄関を開けて出てくる。



  「あ…京!…久しぶりだね。相変わらず
   声、大きいね…アハハ…」


  「輝!」


  
  ハハッと苦笑する輝を後目に京は輝に飛付く。



  「やっと会えたな!輝!」




  

  日下輝(くさかひかる)男 15歳
  髪色は深緑で癖ッ毛。目の色は紺色。
  青い縁の眼鏡を掛けている。身長180㎝。
  潮高校一年の陸上部。種目は走高跳。
  京とは大親友で幼少期からの仲。
  両親の仕事の都合で中学卒業まで
  北海道で暮らしていた。
  1年4組
  


 
  

Re: On Your Mark!! ( No.13 )
日時: 2015/03/23 22:00
名前: 玲馬 (ID: GcFIV/gY)





 「京…、速すぎ…」


 後ろから息を切らしながら、黒川が着いてくる。
 そんな黒川を見て、日下は京に跳び付かれつつも
 黒川に挨拶する。



 「く…黒川先輩!…お久しぶりです!」



 
 「ああ、輝、久しぶりだな。」




 元気そうな輝の顔を見て、黒川も笑顔で
 挨拶を返す。
 


 「でもさー!輝がこっちに戻ってくるなんて
  俺思わなかったぜ!
  てっきりあっちの高校に行くもんだと思ってた!」


  
 「急な父さんの仕事の都合でね。
  こっちへ戻ってくることになったんだよ。」


 
 「なぁ!輝!これからはずっとこっちにいるんだろ?」



 「ん〜、分かんないな。
  もしかしたらまたあっちに戻らなきゃいけないかもしれないし。
  でも俺はこっちに居たいんだけどね。」



 「え〜〜〜!なんだよ〜〜!
  こっちにいようぜ?また前みたいにさ〜!」


 
  日下の返事に納得いかない京は
  すねたような表情でそう言った。
  そして黒川はそんな京を冷静に諭す。


 「京、無理言うな。
  家の事情じゃ無理ねェよ。お前もよく分かってるだろ。」



 「そりゃ、分かってるけど…
  うぅ〜…」


  黒川の言葉に少しは納得した京だが、やはりまだ
  納得いかないようである。
  すねた表情は直らない。
  そしてそんな話をしている間に学校に到着する。


  
 「もう着いたんだ…俺たちの住んでる所から結構近いんですね。」



 「まぁな。それに都会の高校ってわけでもねぇ…
  結構な田舎の高校だから、
  通学しやすいってのもあるかもな。
  ああ、じゃあな。俺はこっちだから。」


  
 「輝はクラスどこなんだよ?」


  
 「俺は…4組みたいだ。
  離れちゃったけど、部活で会おうよ。ね!」



 「何だよ〜…輝とクラス違うのか〜!
  まぁいいや…部活で会えるし…
  じゃあな!また後で!」


 
 「うん。後でね!」





  

Re: On Your Mark!! ( No.14 )
日時: 2015/03/23 22:54
名前: 玲馬 (ID: GcFIV/gY)




  ——違う。嫌いになったわけじゃない。
  
  

  私はただ、自分の好きな事を。




  「琴瀬!オキテル??ボーットシテタヨ?」



  「アリス…日本語、ホントに勉強してるんだ…。」



  競技場の観客席にダラリと座る琴瀬の横で
  彼女がアメリカに留学していた時のコーチ、アリスが座っていた。
  


  「アタリマエヨ!コレカラJapanにクルンダカラ!
   琴瀬、Japan二カエッテキテカラ元気ナイヨ?
   チャントタベテル?ダイジョブ?」


  「Im,Ok…Never mind…Dont worry…」
   (大丈夫、気にしないで)


  「チャントキヲツケナイト…駒チャン二マケチャウヨ?」



  「駒ちゃん…ああ、あの小さい子か…。
   確か…渚に行ったんだっけ…?
   じゃあ、兄さんの後輩…か。」



  駒川夏帆(こまがわかほ)。
  十海中時代は何度かレギュラー争いをした。
  彼女もまた結構な記録保持者だ。 
  確か…やたらライバル視してきたっけ…。



  相変わらず琴瀬は脱力感を放つ姿勢を直さない。
  それどころか腕を顔の上に乗せてアリスから顔を
  反らしてしまった。
  そして一つの思い出が脳裏をよぎった。



  「嫌いになったんでしょ…。陸上が…。
   アタイは!アンタみたいに中途半端な
   気持ちで陸上部にいるんじゃない!
   嫌いになったなら…陸上やめてよ!
   アンタみたいな奴…大っ嫌い!」


  その直後に確か右頬を張られたんだ。
  思い出して頬を擦った。
  

  
  「嫌いになったわけじゃねーっつーの…  
   クソチビが…」


  
  普段、物静かで冷静な琴瀬の言葉が珍しく
  汚い瞬間でもあった。



  「琴瀬、ナニカイッタノ?」


  「No thing…」(別に…)



  すると、アリスも溜息を着いて、



 「Kotose?What are you thinking?」

 (琴瀬?何を考えているの?)


 「Its old things…」(昔の事…)


  琴瀬は座り直して、側にあったヘアゴムを取り
  髪を束ねる。



 「Do you hate TARCK&FIELD?」(あなたは陸上が嫌い?)


  アリスがそう言った瞬間、琴瀬は立ち上がる。
  放した琴瀬の青い髪が舞う。



 「違う!…違う違う!私は…」


 
  しかしすぐさま、我に返る。
  そしてウィンドブレーカーを手に取り、
  スポーツバッグを肩に掛ける。


 
 「Sorry…Im gonna take off…」(ごめんなさい。もう帰る…)



 「ソウ?今度、浅草ツレテッテネ?」



 「うん…」



  
  
 駒川夏帆(こまがわかほ)15歳 女
 髪色は朱色で二つのお団子ヘア。目の色は緑。
 身長147㎝。
 渚学園の一年生で陸上部。十海中学出身。
 種目は短距離、中距離、リレー。
 あだ名は駒ちゃん。
 藍井玲騎に好意を持っている。

Re: On Your Mark!! ( No.15 )
日時: 2015/08/25 12:47
名前: 玲馬 (ID: SZdn/z4g)



 「今日は俺らが潮に入学して初めての部活だなっ!」


  部室から出てくるなり、そこら中を跳ね回るのは
  黒川京である。
  そんな妹を見て、深くため息を着くのは兄—黒川凌太である。
  

 
 「京、頼むからはしゃぐな。」


 「まあ、いーじゃないの!黒川君の妹さん、元気があって。」



 「部長…」



  注意をする黒川に嶺は京を見てニコニコしながら話しかける。
  そして部室の前へマネージャーの水谷が駆け寄る。

 

 「みなさーん!柳先生が呼んでますよぉー!」


 
 「くあー!今日も可愛いねぇ!燕ちゃん!」



  部員達を呼んだ後、踵を返して長いツインテールを
  揺らしながらグラウンドへ戻っていく水谷を見ながら
  筑石が言う。
  そんな筑石を美袋は少し睨んだ。



 「泪!燕に鼻の下伸ばしてんじゃないわよ!この変態!」


 「う、うるっせぇ!別に鼻の下なんて伸ばしてねーっつの!」



  この二人の喧嘩もまたいつもの光景である。



 「ほら!喧嘩せんとはよしぃ!先生とマネージャーさん
  待ってるで!」



  先にいた藤原が一、二年生達に声をかける。
  そしてやっとグラウンドに陸上部が集まったのだった。



 「では皆さん、今日から一年生を含め部活が始まります。
  一年生の子達はまだわからないことは多いと思いますが
  何でも二年生や三年生に聞いてください。
  ではまずアップでグラウンド2週してきてください。」



  柳が一通り説明を終えると、部員たちはグラウンドを
  走り出す。

  

 「なんかさー!すっげー楽しみだな!な!輝!」



 「はは、そうだね。京は練習、すっごく好きだもんね。」



  アップの途中で京は輝にキラキラした眼差しを向けて
  話しかける。
  


 「確かに今はワクワクしてるかもしんねーけど、
  いざ練習やったらそーゆーのも無くなるかもね〜。
  柳先生のメニューすっげぇキツいし。
  まあ黒川っちの妹ちゃんは長距離だからいいかもしれねーけど。」


  
  二人に話しかけてきたのは三年の綾次幸耶である。
  クルクルとした天然パーマが特徴だ。



 「大丈夫ですよ〜!どんな練習でも耐えて見せます!」



  しかしそんな綾次の脅しにも余裕の京である。
  そしてそんな話をしている間にアップが終了する。
  部員達は準備体操を終えると再び柳のもとに集まった。



 「では、ここからは種目別に分かれてもらいます。
  短距離走は桜庭君に。長距離は東間君。中距離は和泉君。
  ハードルは藤原さん。
  投擲は綾次君。跳躍種目は嶺君にメニューを渡していますので。
  各種目で集まってください。 
  投擲、跳躍は技術練習は各競技ことにお願いします。」


  こうして柳先生の地獄の本メニューは始まるのである。













  綾次幸耶(あやつぎ こうや)17歳 男
  髪は深緑色でクルクルパーマ。目の色は紺色で垂れ目。
  黄色縁のメガネをかけている。身長179センチ。
  肌が少し焼けている。
  潮高校の三年生で陸上部。
  種目は投擲(やり投げ)
  同級生からのあだ名は綾君。ふわふわした性格。
  3年4組


  
  桜庭倖路(さくらば ゆきじ)17歳 男
  髪は灰色でウルフカットでもみあげが少し長い。
  目の色は赤で切れ目。身長177センチ。
  肌の色が不健康な程、白い。
  潮高校の三年生で陸上部。種目は短距離(100m、200m)
  綾次とは幼稚園からの仲。物静かだがいじられキャラ。
  彼もまた琴瀬を教えたアリス・マイルズのかつての教え子の一人。
  3年6組


  和泉瑞希(いずみ みずき)17歳 男
  髪は黒でウルフカット。右前髪が長くそこだけ金色のメッシュが
  入っている。髪に黄緑色のヘアピン。目の色は紫色で切れ目。
  髪色が派手なのでヤンキーだと思われがちだが少しやんちゃ
  なだけで本当はイイ奴。以外と甘党。八つ橋黒ゴマ味が好き。 
  母の実家が京都で藤原と仲良し。足に古傷がある。
  テストの点数が毎回悪い。
  潮高校三年の陸上部で種目は3000m障害、400mH。
  本種目は400m
  3年5組



  東間昴(とうま すばる)17歳 男
  髪色は明るい茶色で短髪。目の色は灰色。
  身長168センチ。
  身長が低いのがコンプレックス。あと2㎝で160の
  壁が超えられない子。よく1年に間違えられる。 
  潮高校3年の陸上部で種目は長距離(1,500)
  あだ名はすーちゃん。  
  3年4組  

 


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