コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

Re: −私達が,魔法で冒険!?出会い編−私達の出会いの魔法。 ( No.1 )
日時: 2016/02/06 18:28
名前: 風花 彩花 (ID: /M2Jvana)

1*西田赤莉−三上大地

 西田赤莉 五歳 春

「ふんふんふ〜ん♪」

鼻歌を歌いながら、砂を掘る。ザク。ザクザク。

掘ってはこぼす。掘ってはこぼす。その作業を何回も繰り返す。





やり始めてどのくらい経ったか。


「ふう……」

スコップを置いて、満足げに出来た砂山を見た。うん、じょうず。



立ち上がろうとすると、


「それ、おまえがつくったの?すごいな!」



突然頭の上から声が降ってきた。おどろいて振り向くと自分と同じくらいの男の子がいた。洋服が土で汚れている。




「だれ?」



問うと、男の子はどこか自慢げに答えた。




「おれ、みかみ だいちっていうんだ!ひっこしてきた。よろしくな!」




「そうなの。あたしはにしだ あかり。よろしくね!」




まねして言って見ると、だいちくんはわらいだした。つられて笑う。



ひとしきり笑ったあと、もう夕方なのに気が付いた。

「かえろっか。」

「うん。」







歩いていると、帰り道が同じなのに気が付いた。曲がり角、横断歩道。ずっと一緒だ。それが気になって聞いてみる。




「おうち、こっちなの?」

「うん。あかりも?」






コクン。頷いて、また歩き出す。






家の前につくと、お母さんが知らない女の人と喋っていた。




「おかーさん!」




叫んで、だいちくんがその人のところへ走った。

Re: −私達が,魔法で冒険!?出会い編−私達の出会いの魔法。 ( No.2 )
日時: 2016/02/06 21:16
名前: 風花 彩花 (ID: /M2Jvana)

「おかーさん!」

え、この人はだいちくんのお母さん?

「赤莉、隣に越して来た三上さんよ。挨拶して。」


お母さんに言われて、見るとだいちくんはニコニコしながら、ここっておまえのうちのとなりなんだなーと言った。




その言葉にだいちママもうちのお母さんも驚いた顔をした。

「あら、もう知り合いになってたの?」

「ううん、ともだちだよ!」







ともだち……


ほんのりと、心があったかくなった。






「そう。もう家に入りましょうね。また明日、よ」
「うん!ばいばい、あかり」




「……ばいばい」





手を振ると、ブンブンと手を振り返してくれた。それに、また心があったかくなる。









それから。








だいちくんは毎日遊びに誘いに来る。
そのまま、小学校、中学校……と同じ学校へ進んだ。途中、望と花輪、蒼衣に武治と言うすばらしい友人と出会って。


高校では春とも出会った。








だから、だいちくん、つまり大地は幼馴染と言うやつだ。バカだけど、いい奴で。

今はその出会いに感謝している。そんな事、恥ずかしくて言えやしないけど。













1*西田赤莉−三上大地  完