コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 美女4人怪盗団 ( No.5 )
- 日時: 2015/10/22 18:43
- 名前: キャッツアイ (ID: Z5cmkimI)
「それよりみんな、戦利品を確認しよう。」
気を取り直して華が言う。
「とってきた戦利品、出して出して!!」
4人はそれぞれ自分のとってきた宝石を差し出す。
ところがでてきたのはほんの少しだけだった。わずかな宝石と時計がほんの少し。
「え!うそ、なんでこれだけ?」驚く華。
「私がケースをあけたら、すぐに防犯センサーが作動してしまって直ぐに、逃げることを考えたもの。
盗む余裕がなかったの。それで都があらかじめ作ってた隠し扉のカギをあけてたわ。 … 」
薫がいいわけする。
「・・・そうだったわね。じゃあ都は?」
「薫と一緒だよ。この時計3つ掴んだら、あとは逃げる準備だけ。煙玉の準備もしていたし。 リーダーは?」
「私は情報収集に集中してたわ。 店外に仕掛けたマイクで警備員の声拾って、もしものときの作戦考えてたよ 。取ったのは小さい宝石だけ。」
「これ、買ったら全部で200万くらいだけど、売るなら100万もいかないわ全然駄目よ。天下のハリーウィンストンに入ったってのに。
地下通路への隠し扉作成のための経費の方がはるかにかかってる。赤字だ…最悪…。」華はがっかりと肩を落とす。
そして、ふっとあることを思い出した。
「そうだ!!麗ちゃんは?さっき一番高いダイヤとって来たっていってたよね?」
「そうよ。みんながそんなことだろうと思って、私が大物のダイヤを盗んできたのよ!
値札に一粒1500万て書いてたの。見てよこれ!……。」
麗は得意げにポケットから宝石を出そうとするが、見つからない。
「さすが麗ちゃん!」みんなは期待して注目している。
「じゃーん…て、あれ???ない?なんで?」
「まさか落とした?」都がつぶやく
「まさかまさか?あの時、通路に引っ掛った時に落とした?」
華がたたみかける。麗は思い当たることがあった。穴をくぐりぬけた瞬間に、コツん、という音がしたっけ。焦っていたから気にせずに振り返らなかった。
「あ…」
「 やっぱりそうじゃん!麗は今回、穴に引っ掛かりに行っただけじゃん。だから巨乳は駄目なのよーー!」
華があきらめたように叫んだ。
「まだいうか!胸は関係ないでしょ!!」
「今回は収穫なし。作戦失敗だわ。」再びがっくりするリーダー華。
「そんなあ」
一気に力が抜ける4人。
「さ、帰りましょ。」
カーステレオからは、「TAKE5」、ビッグバンドJAZZの名曲が流れている。
今日も夜は静かに更けていく・・・