コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

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妹さんの誕生日
日時: 2015/08/16 07:50
名前: 独楽林檎 (ID: e6h1dNNB)

初めまして。

独楽林檎と申します(これ「こまりんご」って読みます)。

ちなみに、小説カキコに投稿するのは本作品が初めてなので、初々しいところなどあると思います。

もしも読んでいただけるのであれば、誤字、脱字など指摘していただければ幸いです。

それでは、よろしくお願いいたします!


〜来てくださった方〜

てるてる522様

美奈様

はるた様

Garnet様

参照2300、ありがとうございます!


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Re: 妹さんの誕生日 ( No.83 )
日時: 2015/03/16 21:00
名前: 独楽林檎 ◆tr.t4dJfuU (ID: vLlTyC08)

 焦っていると、妹さんが来た。

 おっ、応戦してくれるのかな?

 と、思っていたら。

 青い何かと長い棒と長い紐を地面につけるだけで、去って行った……。

 何、これ!?

 何で、大通りと小さい道の間にこれをつけるの!?

 疑問に思ったけど、今はそんな場合じゃない!

 真矢たちを止めないと!

 って、何度も捕まえようとしたんだけど。

 やっぱ、無理!

 私の体力、もうすぐなくなるよ……。

 と、その時。

「よぉし!引けーっ!」

「「お〜っ!」」

 掛け声が上がって、後ろ側からバサッ!と青いものが落ちてきた!

「「「「うわああぁぁぁっ!?」」」」

 そして、4人ともども『それ』の下敷きに!

 ……でも、不思議と私は痛くなかった。

Re: 妹さんの誕生日 ( No.84 )
日時: 2015/03/17 17:43
名前: 独楽林檎 ◆tr.t4dJfuU (ID: vLlTyC08)

「大丈夫か、アオイ……」

 左から声がした。

 ……ん?

「あわわわわわわっ!?」

 とっさに飛び退く。

 いや、地面を這って遠くへ行った。

 ……コウから遠くへ。

 何で私、コウに守られてたわけ!?

 恋愛ものは書きたくないって独楽林檎が言ってたのに!←

「だれよーっ、こんなので私たちをなぎ倒したのーっ」

「真矢様も私もボロボロじゃないですかーっ」

 真矢たちが暴れてる。

 でも、これの犯人は誰?

 と思って、青いものの端っこから顔を出す。

 ぶら下がっている紐の向こうにいたのは……キンさんとギンさん。

 しかも、村咲家の屋根に登っていて。

「へっ?」

 この紐を引っ張って、私たちを大通りの反対に向けてなぎ倒したの?

 何のために?

「おい、アオイ」

 上から声が降ってきて、顔を上げる。

 口調的にも、その人は間違いなく妹さんだ。

「何ですか……?」

 ちょっと、疲れちゃった。

「もう少し頭を使え。コウに襲われかけただろーが」

 お、襲われかけた!?

「守ってくれただけ……のはずです!」

「守るためにわざわざ抱くか?」

「は!?」

 抱かれてた!?

 すると妹さんはため息をついて、

「やっぱ、いい。あの2人(つまりキンとギン)を操作したのはあたしだ。すまなかったな」

「えっ!?」

 妹さんが……謝った!?

「どうした?」

「いえ、なんでも……」

 応えながら立ち上がって、ビニールシートをどけた。

 すぐさま、真矢たちが出てくる。

「そうよ……どうせ、私たちは『いも誕』の引き立て役でしかないわよ……」

「真矢様、八つ当たりで裏の情報を引っ張り出すのはどうかと思われます!」

「いや……2回もひどい目に遭ったんだから、しょうがないんじゃないか?」

「そんなの私も同じです!」

 ぶつくさ言い合いながら、争わずに3人とも村咲家へ入っていった。

Re: 妹さんの誕生日 ( No.85 )
日時: 2015/03/21 23:08
名前: 独楽林檎 ◆tr.t4dJfuU (ID: vLlTyC08)

 会場では、春宮さんが部屋を見回していた。

 何かの予感がして、メモを取り出す。

「質素すぎる……黒い折り紙を鎖状に繋いで貼り付けるといい……」

 予想的中!

「貼りつけは前日に……セロハンテープで……定規で擦るとうまくつく……」

 なるほど。

「何故黒い折り紙のみなのかというと……寿司、天ぷらの盛り合わせ、ざる蕎麦、冷奴、湯豆腐、がんもどき、肉じゃが、すき焼き、赤飯、手巻き寿司、粕汁、魚の照り焼き、もんじゃ焼きのせいで多彩な色が出るから……」

 だから、会場自体はモノクロの方がゴチャつかなくていいんだね。

「……一部に盛り上がった『ステージ』と呼べる部分があるといい……それは私が明日持ってくるから……」

 そのステージはどこにあるの?

「……作る……」

「えぇっ!?」

 春宮さん、ステージを作れるのか!

「それくらいなら、出来る……」

 ちょっ、『それくらい』って!

 料理の実践をやってもらわないとなのに!

「10×3×1mのステージなら、ピッタリ収まる……横の余白は1cm……」

 細かい計算が飛んできたよ……算数はニガテ。

「料理は明日にする……今日はステージを木材で作る……」

 計画を呟きながら、春宮さんは家から出た。

Re: 妹さんの誕生日 ( No.86 )
日時: 2015/03/22 14:59
名前: 独楽林檎 ◆tr.t4dJfuU (ID: vLlTyC08)

 それまで玄関で土を払っていた真矢たちは、春宮さんと入れ違いで入ってくる。

「さあ!ここからは私たちの練習よ、気保理!」

「はい!」

 練習って、何をするつもりなんだろうか……

 と思う前に、真矢と気保理は会場の奥へ移動。

 あの巨大スピーカーを隅に置いて、マイクを取り出す。

 まさか……!

「♪灯りをつけましょぼんぼりに〜
  お花をあげましょ桃の花〜」

 歌い始めたぁ!

「♪五人囃子の笛太鼓
  今日は楽しいひな祭り」

 気保理が歌うのって、最後の行だけなんだね……。

「♪お内裏様とお雛様
  二人並んですまし顔
  お嫁にいらした姉さまに」

「「♪よく似た官女の白い顔」」

 まさかと思うけど、最後まで歌うつもり!?

「金のびょうぶに うつる灯を
 かすかにゆする 春の風
 すこし白酒 めされたか」

「「あかいお顔の 右大臣」」

「着物を着かe」

「ちょっとすとーっぷ!」

 私が止めに入った。

「なによ、最後まで歌わせて頂戴!」

「真矢様も私も、BGMなしで頑張っているのよ!」

「頑張ってるのは分かるよ、分かるんだけど……」

 そこに妹さんが入ってきて、

「音程が半音ずれてる」

 そう、そう!

 ちょっと高いんだよ、真矢たちの歌!

 レ#レ#レ#ド#レ#レ#ソ#ミ ってなってるんだよ!

「しょうがないじゃないの、私たちは音t」

「真矢様!」

 今、音痴って言おうとした!

 気保理が止めたって、もう遅いよ!

「うぅ……気保理、撤収よ!」

「はい!」

 命令を出して命令を聞いて(スピーカーを持って)、真矢たちも家から出た。

Re: 妹さんの誕生日 ( No.87 )
日時: 2015/03/24 21:01
名前: 独楽林檎 ◆tr.t4dJfuU (ID: vLlTyC08)

「ものすごい精神力なんだな、アイツら」

 話しかけられて振り向くと、そこにはサンドバッグ相手に木刀を振りかざしている妹さん。

 それを見て私は、

「……」

 黙り込むだけ。

「どうした?アオイ、熱でもあるのか?」

 振り向いて私の額に手を当てようとする妹さん。

 身長差のせいで、額に触れたのは中指の先端のみ。

 あれっ?

「アオイ……背が伸びたか?」

 いやいや、妹さんと最初に会ったのは3日前ですよ……と、言いたいのに。

 違う。

 本当に、3日で2cmは伸びた。

「……まあいいか。さっき超人野郎にアドバイスされたんだろ、黒い折り紙ならコレクションしている真っ最中だ、使うといい。ついてこい」

 超人野郎ってまさか春宮さんのこと!?

 意味不明だったけど妹さんが歩き始めたから、後ろについて歩く。

 たどり着いたのは……

 <暗黒地獄>

 あるよ、こういう名前のジグソーパズル!

「ここは黒いもので埋め尽くされてる。狂うなよ」

「狂いません!」

 開け放たれたドアの向こうには……黒の海。

 見回しても黒。

 下を向いても黒。

 見上げても黒。

 振り返っても……いや、部屋の外だから黒くないか。

「黒いだろ?」

 ガクガクと頷く。

 何から何まで黒い。

 一応照明はあるけど……これを使っても、多分黒が余計引き立つ。

「ここで作業をする必要はない。狂ってる時間は、ない」

 狂うの前提!?

「会場でやれ。はさみとのりは持ってくから」

「はーい」

「ハイは短く元気に爽やかに!」

「ハイっ!」


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