コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- 美女4人怪盗団
- 日時: 2015/10/25 15:17
- 名前: キャッツアイ (ID: Z5cmkimI)
美人でセクシーなお姉さま4人が、
いろんなものを盗みに行って
ドタバタする話です。シリーズです。
毎回ゲスト男性を登場させ、
恋愛要素もほんのりあり、感動要素も入れて、
基本的にコメディ路線で書いてます。
ちょっと硬い文章と、やたら長い文章です、すみません。
お優しい方よんでね!
目次
フリーダ高校の裏金編
第1話 華と麗、珈琲店の美女2人 >>01
第2話 宝石強盗 >>02
第3話 逃げる逃げる逃げる怪盗 >>03
第4話 コードネームで呼び合いたい! >>04
第5話 宝石のお値段はいくら? >>05
第6話 ラスベガスで遊ぶ悪徳理事長 >>06
第7話 えみり先生の災難>>07
第8話 理事長の裏金を狙え >>08
第9話 都と少年 >>09
第10話 怪盗団の作戦会議 >>10
第11話 理事長の怒り >>11
第12話 通帳を盗み出せ! >>12
第13話 えみり先生の復習 >>13
第14話 骨折した少年 >>14
ー-----------------------------‐
第2話 ラスベガスの失恋編
1章 華、麗、都、薫 >>15
2章 ラスベガスへ行こうよ>>16
3章 グランドキャニオンってどこ?>>17
4章 サメと一緒に泳げるプール?>>18
5章 不思議な不思議なトリックアート>>19
6章 マジシャンハンの色彩ショー>>20
- Re: 美女4人怪盗団 ( No.1 )
- 日時: 2015/10/22 18:34
- 名前: キャッツアイ (ID: Z5cmkimI)
1 コーヒーショップTAKE5
都内のオフィス街から、5分歩いて、裏路地に入った場所に、個人経営らしい、おしゃれな小さいコーヒーショップがあった。
席は、4人用テーブルが、わずかに5つほどと、カウンター席。
朝の通勤時には、半分常連と化した会社員でにぎわい、夕方の5時ころには会社帰りのサラリーマンでにぎわう。ごくごく一般的なコーヒーショップ。
看板には小洒落た字体で、TAKE5の文字。それを見れば、オーナー経営者の趣味がJAZZであると,容易に推測できる。
近づいてみると、店外にまで、ひきたての珈琲豆のいい香りが漂っている。香りにつられて、店内をのぞくと、心地よい穏やかなBGM,
中には、カウンターに立ってコーヒーを入れている30代くらいの美女オーナーがいた。美しい髪の毛を一つにまとめて後ろに束ねている。顔は、外国人の血が混ざっているのか思われるほどに彫りが深く、鼻が高い整った顔つきだった。
「美しい・・・。」
彼女にあこがれて、店に通っている男性客は多かった。いや、女性でさえも、うっかり見惚れてしまうほどの美女だった。
美女オーナーは、白いシャツにシンプルなブラウンのエプロン。スタイルもかなりいい。と、次に目をひくのは、カウンター席に陣取って美女オーナーとおしゃべりしている常連らしい、これまたロングヘアーの美女。
ほっそりしていて日本人らしい彼女は、オーナーと並ぶと少し劣るが、1人だけで見ればかなりの美女である。長いまつげと、きれいなアーモンド形の目を眠そうにしばたかせて、日本茶を飲んでいる。湯のみで堂々と日本茶を飲んでいる。
日本茶?コーヒーショップなのに?そのイメージの合わなさに気づいた他の客は、とりあえず、まず、自分のテーブルのメニューを再度見返す。メニューにあるのだろうか、いや、ない。そりゃそうか。では、日本茶は、関係者だけが頼める裏メニューということか。
彼女は店長の友達か、身内か?きっとそうだろう。彼女たちをさりげなくみていると、さっきからオーナーは「れいちゃん、れいちゃん」と呼ばれていた。そうか、「れいさん」か。オーナーに憧れるものは、名前を知れたことにひそかに感謝する。お近づきになりたいな、それにしてもきれいな二人だ、もう少し盗み見していよう、そうやって、自分のコーヒーを飲み終えてからも、居座るサラリーマンは少なくない。
彼女たちの会話はあまり聞こえてこない。男たちは思う。いやあ、盗み聞きはよくないね、でも、あんな美女が、何を熱心に語り合っているのか気にならないかといえばウソになるよ。だからもうちょっと・・・。
何がもうちょっとなのかは分からないが、彼らの妄想は、彼らの中で膨らんでいく。
きっと、おしゃれでカッコいい話をしてるんだろうね、ファッションや美容の話、恋愛、彼氏の話。女性の興味がある事と言ったらこういうことだろう。しかしあれほどの美系なら、残念だが彼氏はきっといるだろうな。結婚は、どうだろう・・・。
彼女たちを見ているサラリーマンは、絶対に気付かなかった。彼女たちが窃盗団であるという事に。そして、今まさに次に狙う獲物の計画を熱心に立てているということは想像もしていなかった。
昨日の新聞に載っていた、宝石店強盗グループが、「れいさん」と日本茶をのんでいる女だという事は、客たちには絶対にばれる事はないのだった・・・。
- Re: 美女4人怪盗団 ( No.2 )
- 日時: 2015/10/22 18:37
- 名前: キャッツアイ (ID: Z5cmkimI)
2 宝石店 強盗!美女4人怪盗団、登場
昨晩、深夜。
深夜の繁華街。
都会の町は眠らない。0時を過ぎても居酒屋のネオンがキラキラと輝き、テンションの高い赤ら顔のおじさんグループや、大学生、新入社員、そのほかさまざまな軍団が、本能を開放したかのように騒いでいる。
ときには、理性がふっとび、浴びるように酒を飲ンだであろう人がいる。その結果、のどの食道の下、胃の上部、つまり食道と胃のつなぎめのところにある弁の医学用語であるが、下部食道括約筋のストッパーを開放してしまったお人もいる。
彼は、公共の路上にすっぱいにおいのドロドロした液体をはいてそのままうずくまって、おられる。そういう方には、自分から出たものを自分でお掃除してから帰っていただきたいものだ。
なんてことを喋っていれば、時刻は夜中の3時になった。
流石の飲み屋街も、そろそろお開きで、徐々にひとがすくなくなっていく。
深夜営業の店店が閉まりはじめ、しばしの静寂がおとずれる。
突然、けたたましいサイレンが鳴り響いた。
心地よく眠っている人を、むりやり叩き起こす不愉快極まりない音だ。サイレンが静かだった町に響き渡る。
原因はハリーウィンストンの宝石ブランドショップだった。
無人の宝石店が、何者かに侵入され、警報が鳴り響いていたのだ。
ものの数分としないうちに、パトカーのサイレンが警報音に加わり、さらに町はけたたましくなる。
警備会社のトラックもやってきて 警備員達が次々配置につき店を囲んだ 。
店内には、怪しい4つの影。 防犯カメラによると全員、女。
「泥棒か?囲め!逃がすな包囲しろ 。」
警官が、ジリジリ店内への距離をつめる。
包囲の輪が狭まる。
ハリーウィンストンの店内には、豪華なダイヤが飾られ、値段は90万円以上のものばかりだった。お高い結婚指輪が沢山かざられている。
暗闇の中でダイヤを物色していた、店内の4人の泥棒たちは突然の警報にあわてていた。
「なんで?!こんなに早くに警察が来るの?!」
「馬鹿、アリエルが警報装置を触ったからよ!逃げなきゃ!」
4人のコードネームはオーロラ、アリエル、ジャスミン、ベル。
全員、スタイル抜群で、容姿端麗の美女軍団だ。
怪盗団のリーダー、オーロラが、小さい泥棒アリエルを叱っている。強盗団はもちろん、下調べの際にほとんどの警報装置を解除していた。しかし、アリエルが最初に開けたガラスケースには、運悪く特殊な警報装置が付けられていたのだ。それは警備会社と連動し、予定より早く騒ぎがおこってしまった。
「作戦失敗よ。」
リーダーオーロラは、黒い覆面で顔を完璧に隠しているが、読者は特別赤外線機能付き防犯カメラでよくよく見てみてほしい。オーロラは、コーヒーショップTAKE5で、日本茶を飲んでいた、彼女だった。
「こういうときのために、地下道に繋ぐ秘密通路をつくったのよ!」
大丈夫、逃げ切れるから。と、オーロラは、そういいながら店内の、壁際に飾ってあるインテリアをどける。インテリアの裏から、何やらお手製のドアが現れた。
豪華な宝石店に似合わないプレハブだ。こんなものを勝手に作られてしまい、それに気づかないなんて、きっとハリーウィンストンの店員たちは、毎日の掃除をさぼっているに違いない。
壁には直径1メートルくらいの丸い穴が開けられ、そこに簡易性の扉が作ってあった。
「早くこれの鍵をあけてよ!!」
アリエルは、ポケットから、鍵を取り出して鍵穴へさそうとするが、手が少し震えている。
「待って、あせるからうまくいかないの」
「 警察きちゃうよ」
オーロラはかまわずに、更にアリエルをせかす。
「できた開いた!」
「OK!じゃあアリエルは先に行って 。
ジャスミンは最後よ!目くらましの煙玉を投げてから逃げるのよ!」
「まかせて」
ジャスミンと呼ばれた背の高い美女は余裕の表情を見せる。
「ベル、ベルはどこ?」
「ここよ。みて、一番高いダイアモンドを盗ってきた」
「わかった。後で見せて。もう時間切れよ。逃げるよベル。早く秘密ドアをくぐって!!」
ベルと呼ばれた、彼女もまた、コーヒーショップTAKE5の彼女だった。
外国人風美女オーナー「れいさん」がベルである。スタイル抜群のベルは、狭い穴をくぐりぬけて通ろうとしたが、簡易扉の入り口に、ベルの胸がつっかえて通れなかった。
「ここをくぐるの?狭いわ!!」
「大きいと店員にばれるでしょうが」
「やだ、つっかえちゃった。」
「馬鹿ベル!最近太ったんじゃない?」
ベルは秘密ドアの入り口の穴に挟まって唸った。
「 ー失礼ね 私はいつだってボンキュボンよ 太ったんじゃないわ、これは胸よ」
「どうでもいいから、早く早く早く」
「 んー!ぷはあ! よし通れた」
「みんな!何をもたついてんの、急げ!」
しびれを切らして、ジャスミン、煙玉の泥棒がキレる。
「OK。ジャスミン来て」
ジャスミンは煙玉に点火して店の床に転がした。一気に店が曇る 。
秘密ドアの入り口は裏からも鍵がかかるようになっていた。
警察に見つかってからも、時間稼ぎになるからだ。
秘密の通路を通り、地下道へ脱出した4人。
そのまままっすぐ走り去る。
途中、アリエルがなにかに躓いてよろけた。
ジャスミンが後ろから、アリエルの二の腕を掴んでフォローする。
アリエルは体勢を立て直し、ジャスミンに引っ張られながら、先頭のオーロラとベルに追いつくように走るスピードを上げた。
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- Re: 美女4人怪盗団 ( No.3 )
- 日時: 2015/10/22 18:38
- 名前: キャッツアイ (ID: Z5cmkimI)
3 脱出した強盗たち
地上では、煙を見た警備員たちが驚いていた。
店内へ一斉に突入。泥棒が消えたので警備員たちは混乱した。
「いるはずだ、さがせ!!」と怒鳴る警察。
地下を走る4人。暫く走ると地上への出口があった。
出口をでると、用意していた車へ乗った 。ジャスミンが運転席へ。スピード違反でぶっ飛ばす。
「作戦完了。危なかったわ。」
遠くまで逃げ切ると、リーダーのオーロラがホッとして言った。
「ベルの巨乳のせいね?」と、いらない事も言う。
「なによ、違うわ。」ベルも負けずに言い返す。
「今回はオーロラの計画のミスよ。警報装置を甘く見てたの。自分が貧乳だからってひがまないでよね」
「なんですってー??」とオーロラ。
「まあまあ。」ジャスミンがなだめる。
「 たしかにあの入り口は狭かったわ。ジャスミン、今度作るときはもっと大きめの入口を作りなさいよ。」
ジャスミンにも喧嘩を売るオーロラ。
「目立たないように小さくしてって言ったのはそっちだろ。」
ジャスミンもふてくされる。
「逃げ切れたんだから、結果オーライだよ。追っても来ない。それにしても、疲れたな。」
ジャスミンは運転しながら、アクセルを踏む足を少し緩めた。
- Re: 美女4人怪盗団 ( No.4 )
- 日時: 2015/10/22 18:41
- 名前: キャッツアイ (ID: Z5cmkimI)
4 オーロラ、ベル、ジャスミン、アリエル
この4人、全員純粋な日本人である。ではどうして、コードネームなんて言うもので呼び合っているのだろう。ややこしいし、なによりちょっと気取りすぎである。暗号に使うにしても、1号2号、3号4号くらいで良いのではないか。いや、それもまたロボットみたいかもしれないが。
ジャスミンも同意見だったようで、オーロラに抗議した。
「コードネームの事だけど。正直に言うと私まだ、この名前に慣れなくてさ。なぜこんなややこしい呼び方をはじめたんだ?」
ジャスミンは本名を、都、といった。
本名だと、防犯カメラに録音されるかもしれない、誰かに名前を聞かれる心配があるのよ。とオーロラが答えた。
「みんなで呼び合っていればそのうち慣れるわよ。コードネームはやめないわよ」
しつこいようだが、オーロラは日本茶の美女である。本名を、華、という。そしてリーダー華がコードネーム考案者であった。これは、音大生で、ディズニーが大好きな華の趣味が反映された名前である。
「ディズニープリンセス?ちょっと恥ずかしいんだよね」
普段は企業所属でマラソンランナーのコーチをしている都は言った。
「私はそんなキャラじゃないしさ」
華は、絶対変更しませんよ、と自信満々で反論する。
「たとえばペットの犬にはね、自分の名前を覚える犬と、覚えない犬がいるの。飼い主から大事に育てられ、愛情を注がれて、家族の一員になれる犬は、自分の名前を覚えて呼ばれたらやってくるのよ。」
「こういう説もあるよ。きらきらネームを子どもにつける親は、誰よりも個性を大事にする人なの。世界に一人だけの特別な名前をつけるのは子どもへの愛の表れなの。
「ほかにも、旦那から「おい、」「おまえ」なんて風に名前を読んでもらえない妻が多いのよ。彼女たちの不満は、名前を呼ばれている妻よりも大きいことが分かって、離婚率も高いのよ。」
何処から引用したのか、華は理屈をこねさせると天下逸品である。
「私だって、適当に名前を考えたんじゃないのよ。知ってるでしょうけど、ジャスミンは、アラジンから取ったのよ。ジャスミン姫は、色黒でしょ。毎日馬鹿みたいに、マラソンしてこんがり日焼けしてる都にそっくりじゃん。」
「馬鹿みたいに? て言うか、私たち、犬?」
ふに落ちない顔の都、
「それじゃあ、なんで麗ちゃんがベル、薫がアリエル、リーダーの華がオーロラなのか教えてよ?」
「ちゃんと意味はあるのよ。」
華は得意げだ。
「美女と野獣の、ベルは、野獣と恋に落ちるよね。
麗ちゃんも野獣好きだから、ぴったりよ。麗ちゃんは、
男なら、見た目がどんなブ男で、野獣であろうとなんだろうと、誰でもみさかいなく好きになるでしょ。」
「なんですって??どういう意味よ!」珈琲店の主、スタイル抜群の麗が、怒りだす。
「アリエルは、人魚姫よね。父親が海の王トリトン。薫のお父さんは大物政治家でしょ。
それに、原作では、人魚姫は、王子との恋がかなわず、海の泡になって消えてしまう…運が悪くて、幸が薄そうで、不幸体質の薫にピッタリ。」
「え?私?不幸体質??」薫が驚きショックを受ける。
「眠れる森のオーロラは、3人の妖精に守られてるでしょ?私も麗、薫、都の3人に守られてるじゃん。しかも王子様が迎えに来てくれる!まさに私よね。」
「私たち、姫のお付きの妖精か…今はじめて知った。私、今から姫を守るのやめようかな」薫がどんより言う。
「ディズニーの姫のコードネームなのに、男好きだから?そんな、やらしい意味があったなんて」と麗
「てか、適当に考えたんでしょうが。肌の色だけだなんて」と都
3人に喧嘩をうって、3人のブーイングを食らい、調子のいい華もたじたじとなった。いいネーミングセンスだと思うのにな—とつぶやいた。
美女に宝石、これほど似合う組み合わせはない。美しいドレスで着飾っていれば、どこかのお城の夜会にでも招かれそうな4人組である。
しかし今、彼女たちは、泥棒装束のため、黒い全身タイトスーツの様な格好だった。まるで仮面ライダーの敵の雑魚キャラ、ショッカーのようないでたちだった。
おまけに地下道を全力疾走してきたので、冬だというのに大粒の汗をかいている。アイライン、マスカラといった化粧も崩れ、全員パンダのように目の周りが真っ黒。夜の闇でお互いの顔が、あまりはっきり見えない事が救いだった。
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