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- 放課後クラブ
- 日時: 2015/08/17 11:31
- 名前: sae (ID: 2N4onKWr)
初めまして、saeです。
色んな高校生が出てくるお話です。
よろしくお願いします。
□加筆・修正アリ
□放課後にゆるっと更新
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- Re: 放課後クラブ ( No.1 )
- 日時: 2015/08/18 14:58
- 名前: sae (ID: 2N4onKWr)
───プロローグ────
はぁ…クソ眠たい。
クーラーはガンガンにかかってるし、授業の内容は意味不明だし…これで眠たくならないわけがない。
大体最前列で爆睡してるやつもいるのに注意しない教師ってどうなの?
頭の中でぶつぶつ文句を言いながら、井川美麻はシャーペンで自分の手の甲をつついていた。
痛みで眠気を飛ばすという荒技だが、意外とこれが効く。
といっても、この痛みにも慣れてきて、つつきながら寝ちゃうことも最近ではまちまちだけど…。
あと、3分。
はやくこのつまらない授業が終わらないかな。
- Re: 放課後クラブ ( No.2 )
- 日時: 2015/08/18 16:29
- 名前: sae (ID: 2N4onKWr)
───1話────
「あはは!美麻の手の甲真っ黒やん!!」
美麻の手を見るなり、名波さつきはそういって心底おかしそうに笑った。
さつきは関西出身だそうで、話す時には関西弁をつかう。
中には何でわざわざ標準語を話さないのかって眉をひそめる人もいるけど、明るいさつきにぴったりな感じがして私は好きだ。
「これは私の頑張りの証拠なんだから、笑うよりむしろ褒めて頂きたいくらいだわ」
「まぁあの先生授業で寝とったら欠席扱いにするらしいしなぁ。あのつまらん授業でよぉ頑張ったよ、美麻は」
さつきの何気ない一言に、自分の席でうつ伏せになっていた「そいつ」は徐に顔を上げた。
美麻とさつきを振り返ったその顔はいかにも寝起きそのもので、私達がいなかったらいつまで寝てたのかな…と美麻は少し心配になった。
「ちょ…今の話マジ?欠席扱いって」
「マジに決まっとるやろ。ウチの情報に間違いはないで」
きっぱりと言いきったさつきに、「そいつ」こと牧野景はマジかよ…とうなだれた。
その姿を見て美麻とさつきは楽しそうに顔を見合わせる。
「最前列で爆睡かぁ…来年私達とケイは同じ学年になれるのかなぁ」
「まぁ、たとえ学年が離れてもケイ君とウチらは友達やで」
「ちょっ、俺留年決定!?」
……なんて冗談めかして話すけれど、ケイは実際進級を危ぶまれている。
茶色く染めた髪はもちろん先生の目に付くし、勉強も本人なりには頑張っているけどなかなかうまくいっていない。
でもさつきと一緒にケイをからかったり、アホな話をしたりするのは結構楽しい。
頑張って一緒に進級してもらいたいものだ。
「ケイ君も試したみたら?美麻の眠け覚まし方法」
「えっ何それ?井川詳しく」
「こーやってシャーペンでぶすっと。眠気も飛ぶでしょ」
「うわぁ井川っぽい方法。いつか手に穴開くぞ…」
「私っぽいってどういうことよ?」
美麻がギロリとケイを睨むとケイは慌ててなんでもない、と首を振った。
「せやけど、ウチらには晃平君がおるやん!今度また四人で勉強会しよぉや」
「それいいね。帰り晃平君に予定聞いてみよ」
「そろそろ晃平の部活も終わるんじゃね?帰る用意してねえわ」
高校1年生、夏。
放課後に教室で大好きな友達とどうでもいい話をする。
それが私の日常だ。
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