コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

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  同居人は、旦那様。  
日時: 2015/09/16 16:44
名前: 悠。 (ID: 0a987INq)








皆様、初めまして*
以前は違うサイトで小説を執筆させて頂いてました、悠。と申します。

今回こちらの方で活動させて頂くのは初めてで、とても緊張してます(
精一杯頑張らせて頂きますので、宜しくお願いしますっ*



*、ご注意

誠に勝手ながら、荒らしや成りすましは勿論の事パクリなども禁止させて頂きますがご理解下さい。

また、主は呼び捨てやタメOKですので気軽に声を掛けて下さいね!
更新はスローペースですが、温かく見てやって下さい(*´`*)


*、あらすじ

世界的に有名な会社のお嬢様と、これまた有名会社の跡取り息子。
そんな二人に訪れた、「政略結婚」という名の奇跡——!?



私なりに頑張るので、宜しくお願いします!
アドバイスなど、随時受付中なので是非どうぞ。



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Re:   同居人は、旦那様。   ( No.16 )
日時: 2015/09/17 21:26
名前: 悠。 (ID: 0a987INq)





*、人物紹介






・二条院 茉彩 (にじょういん まあや)


【腰までも長い黒髪に、お人形のように整った顔立ち。有名な茶道家の娘に生まれ、茶道の腕は確か。】


・右京路 理人 (うきょうじ りひと)


【甘栗色のふわりとした癖のある髪に、流し目が特徴的な可愛い系男子。俳優志望で芸能科に通っている。】


・朝日奈 翼  (あさひな つばさ)


【世界的に有名な「朝日奈グループ」というIT業界のトップ会社の跡取り息子。実はネコ被りで腹黒い。】


Re:   同居人は、旦那様。   ( No.17 )
日時: 2015/09/18 16:22
名前: 悠。 (ID: 0a987INq)



【 第六話 】






毒を吐き捨てたあと、何事もなかったように彼は引っ越し荷物を出す。
私も漠然としながらだが、大きなキャリーバッグを部屋へと引きずる。

まさか、゛裏 ゛の顔があるだなんて、思いもしてなかった事実だ。
頭を色々な考えが巡る、私は首を振って荷物を古びた棚にしまった。

この部屋を改めて見回してみると、やっぱり使い込まれている感じだ。
畳もかなり古くなっていて、踏む度に軋む音がする。



 「俺のことは翼さんって呼べよ、茶娘」

 「……茉彩ですけど」



私の怒りが籠った声には気づかなかったのか、彼はお風呂場へと進む。
そして勝手にシャワーを浴び出し、私は家のことを片づけるしかない。

正式に、さっき書かされた婚姻届をアパートの傍のポストに入れた。
これで結婚したのかと思うと、大きな溜め息が漏れた。

薄い桃色の桜の花弁が、ひらひらと髪に舞い落ちて来る。
指を髪に絡めると、小さな可愛らしい花びらが数枚そこにはあった。

思わずゆるりと口角が上がったのだけれど、そのひと時の楽しみはすぐに、「おい! シャンプーどこだよーっ!」という彼の声に壊された。




仕方なく部屋に戻って風呂場の、これまた古びたガラス戸を叩く。
手でも出して、シャンプーを受け取ってくれると思ったのも束の間だ。

思い切りガラス戸を開けて、その黒髪を濡らした彼が飛び出してきた。
勿論腰にタオルは巻いてるけど、私にしたら見たこともない光景だ。




 「きゃ————————っ!!」

 「煩い、有りがちなドラマの声優かよ」




私が悲鳴を上げると、一言吐き捨てて私の手からシャンプーを取った。
口をあんぐり開けていると、そのままガラス戸を閉められた。

空いた手の平がぷるぷると震えだす。
あんな恥ずかしい真似をしておいて、私に「煩い」だって?

怒りよりも先に私の恥ずかしさが込み上げて来て、思わず顔を覆った。
その場にしゃがみ込むと、聞こえてくるのは水音だった。



(何なの、あいつは……!?)




お風呂場から聞こえる呑気な歌声と、シャワーの音。
それと同時に込み上げてくるのは、私自身の恥ずかしさだった。


Re:   同居人は、旦那様。   ( No.18 )
日時: 2015/09/18 20:09
名前: 悠。 (ID: 0a987INq)





*、お知らせ




参照200突破しました(*^_^*)
本当に、読者様に感謝です……!

これからも精一杯、頑張らせて頂きますので応援お願いしますっ*



Re:   同居人は、旦那様。   ( No.19 )
日時: 2015/09/19 14:21
名前: 悠。 (ID: 0a987INq)



【 第八話 】






あれから三十分はシャワーに入っている彼。
私はあれから買い物に出掛けて、昼食の用意をしていた。

今まで食べたことしかないカレーを必死に鍋で煮て、野菜を切る。
包丁の方向がおかしく向いて、指が切れそうになる。


 「うわっ、カレー溢れるっ……!」



鍋から変な音がして、どろどろとしたカレーが溢れそうになっていた。
急いで赤色の蓋を押さえて、煮あがるまで待つことにした。

そして暫くすると彼がお風呂場から出て来て、こちらへと来た。
辺りに香る匂いに鼻をすすって、鍋の蓋を開こうとした。



 「ちょ、待って零れる……!」

 「は? うおっ——」




溢れそうになったカレーを彼が銀色のシンクに投げ込み、鍋が揺れる。
重い鍋がこっちに当たりそうになり、目を思い切り瞑った。

だけれど、彼が自分の服の中に私をしまい込んだ。
爽やかなシャンプーの匂いと、少しだけ濡れた彼の黒髪が顔に触れた。

胸が少し、どきりと鳴って。
驚いている彼の横顔に見惚れて、慌てて自分の顔を押さえた。



それから、台無しになったカレーを翼さんが作り直してくれた。
私が作るよりもずっと早くできて、軽く肩を竦めた。

いい匂いが部屋にこもり、机にカレーが盛られたお皿が置かれる。
一口、口に運ぶととても美味しくて頬が緩んだ。



 「美味しい、です」

 「当たり前」




こんな時でさえもこの態度だなんて、本当に苛々する。
でも口に運んだカレーは本当に美味しくて、気には止めなかった。

そして食べ終えると、翼さんは小さなテレビを付けた。
不意に時計を見るともう、なんだかんだ六時を回っていて驚いた。

私は布団を敷きに行こうと畳の部屋へと行き、押し入れを開けた。
でもそこには布団は一セットしかなくて、私は辺りを探し始めていた。


 「何してんだよ」

 「いや、あの……布団がなくて」



狭い部屋の中を這いながら探していると、翼さんに声を掛けられた。
私が翼さんの顔を見ずに答えると、彼は平然とした顔でこう言った。



 「話聞いてなかったのかよ、俺ら一緒に寝るんだよ? ほらあの、庶民何とかって奴」

 「……は」




そろそろ眠いかな、と大きな欠伸をした彼は部屋へと進んでいった。
そして一つしかない布団を敷くと、そこに寝転んだ。

伸ばした人差し指で私を指さすと、自分の隣をとんとんと叩いた。
もう驚き慣れた私は彼の隣へ座ると、彼とは正反対の方向を向いた。

暫くすると寝息がすうすうと聞こえてきて、聞こえる音は時計の音。
リズム良く聞こえる秒針の音が心地良く、私も寝そうになる。

二人で一枚の布団なのに、全部自分に掛けている翼さんに嫌気が差す。
でも怒っても仕方ないかと夢に落ちそうになった、その瞬間(とき)。






 「ちょっ……!?」

 「——古都(こと)、」






抱きしめられた体に、耳元で囁かれた誰かの名前。
その名前は聞いたこともなく、私に向けられた言葉でもなくて。

ほんの少し、嫌な感情が胸を這いまわる。
鼓動は煩く鳴り響き、秒針は凄いスピードのように聞こえる。

きっと今頃、顔は真っ赤になっているだろう。
夢を見る暇もないまま、忙しく私は眠りについた。

月のヒカリが、優しく彼の横顔を照らし合わせて、黒髪を光らせる。
眠る前、そんな光景が目の前を過った。


Re:   同居人は、旦那様。   ( No.20 )
日時: 2015/09/19 18:49
名前: 悠。 (ID: 0a987INq)





*、更新についてのお知らせ





皆様こんばんは。
今回は更新についてのお知らせがあります。

この前のお知らせにも書きましたが、今月は二度のお休みを頂きます。
9月21日〜9月22日まで、9月30日〜10月1日まで。

四日間も休ませて頂くこと、本当に申し訳ありません。
家庭の事情につき、更新することが出来ません。

そして休むにあたって、勝手ながら皆様にお伝えしたい事があります。
随時コメントやアドバイスは募集しております。

勿論のことながら荒らしなどは禁止させて頂きます。
いつもと変わらないですが(←)、宜しくお願いしますっ(*^_^*)





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