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Re:   雨漏り傘。【短編集】 ( No.9 )
日時: 2016/03/01 17:58
名前: 洸。  ◆qiPqkmYC.c (ID: ZSw8dY6l)





  「らぶorらいく 2/3」.あの、さっきコーヒー出しましたよ.



私の勤めている会社は、自慢ではないけど結構名の売れてる大きな会社だ。
だから部長用の部屋もある。まあ、社長があまりに優しすぎるというのも理由の1つだが。
それに、部長室は同じ空間の一番奥にあり、ガラスで仕切りを作っているだけ。


私は腕にその“ブツ”を抱え、空いている手でノックした。
そして一息吐くくらいの間で、イケボな返事が中から聞こえた。


「———どうぞ」


失礼します、そう言ってから遠慮なくドアを開け入る。
中でコーヒー片手にパソコンに顔を向けている、部長が顔を上げた。
顔を上げた瞬間、部長と目が合う。
(いけめん……かっこよすぎる……モデルさんみたい)

チョコレート色を程よく伸ばした髪、大きくて切れ長の瞳。
鼻筋が通っていて、笑った顔は超・可愛い、とOLの間で噂されている。
これでたったの5歳差だ。頭の中はどうなっているんだろう!


「如月さん? どうしました?」


きょとん、としてる顔もまた可愛い!
私の顔は今、きっと赤くなっていることだろう。
そして喋れなくなるのだ、私はイケメンを前にすると駄目になる。


「いえ、なんでも……これ、お願いします」
「……ああ。徹夜してよく頑張りましたね。
でもこれ、そんな急いでやらなくていい良い案件だったんですが」

「えっ。じゃあ何、先輩嘘吐いた……!? うわ許せない!」


その言葉で、何故か急にめまぐるしい力が働く。
怒り、というパワーは本当に凄い。こんなにも元気にさせる。
部長は私に笑いかけ、そしてこういった。


「これ、もう一度やり直し。それと、コーヒーお願い」


 × ×

長くなった……!
読みにくくて申し訳ありません。
頑張って読んで頂けると、嬉しいです。