コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: センセイ×セイト ( No.6 )
- 日時: 2017/01/06 21:06
- 名前: 環 ◆u8YacDeZBU (ID: /ReVjAdg)
第4話
風間先生はキャンパスを真剣な表情で
見つめていた。
私はそんな風間先生の横顔から
目が離せなかった。
すると、風間先生が横目で私を見た。
ドキッ
私は急いで顔をキャンパスに向ける。
ジーッと見られる私は
どんどん顔が真っ赤になるのが分かる。
「倉西…」
名前を呼ばれ心臓が飛び跳ねる。
鉛筆を置き椅子からたちあがり
ゆっくりと私へ近づいてくる。
バクバクと心音が速まる。
(止まって私の心臓!)
ギュッと目を瞑った。
「倉西…お前…」
声が近づいてきた。
私は身体全身に力が入れる。
「鉛筆折れてるぞ?」
プッと笑いながら風間先生は
私の手に握られた鉛筆を指さす
「えっ?」
目をあけ自分の握っている
鉛筆を見る。
綺麗に鉛筆が二つに折れていた。
「あ、あ、あ…」
私は恥ずかしさのあまりに
腹を抱えて笑っている風間先生に
折れた鉛筆を投げつけていた。
(最悪。今すぐ消えたい!)
私は心で今の気持ちを叫んだ。
すると、
「よっこらしょ」
椅子を隣に並べ座る風間先生。
スッと鉛筆が握られていた手を握り
自分の方に引き寄せた。
「!?」
私はビックリして風間先生を見る。
目から涙を出しながら笑っている
風間先生は胸ポケットから絆創膏を取り出した
私は風間先生の手元を見る。
私の傷から血が出ているのをハンカチで
拭き取り絆創膏を貼ってくれた。
「先生、ハンカチに血が…」
ハンカチに手を取ろうと手を伸ばす
すると椅子が傾いて倒れる。
「いたたた…」
倒れた身体を起こそうとすると
下に何か暖かい感触があるのに気づく
ソッと下を見ると
「痛ーッ」
頭を掻きながら上半身を起こす風間先生
私はキョトーンとした顔で先生を見ている。
風間先生がそんな私の顔がに気づき
「バーカ。なんだそのアホ面」
ビシッと鼻先をデコピンされる。
「ぎゃぁ!」
女らしくない声が響く
ゲラゲラ笑う先生の上に私は乗ったまま
「鼻が赤くなる」
と鼻を擦りながら呟くと
風間先生は顔を覗かしてきた。
「もう赤いけどな!」
そう言って私の脇に手を入れ
持ち上げた。
私はビックリしたが風間先生の隣に
ストンッと座らされる。
「怪我ないな?」
私は頷いた。
風間先生はニッと笑いながら
頭をワシャワシャ撫で回した。
(心臓爆発しそう。)