コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

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美女4人怪盗団
日時: 2015/10/25 15:17
名前: キャッツアイ (ID: Z5cmkimI)

美人でセクシーなお姉さま4人が、
いろんなものを盗みに行って
ドタバタする話です。シリーズです。

毎回ゲスト男性を登場させ、
恋愛要素もほんのりあり、感動要素も入れて、
基本的にコメディ路線で書いてます。

ちょっと硬い文章と、やたら長い文章です、すみません。
お優しい方よんでね!

目次
 
フリーダ高校の裏金編

第1話 華と麗、珈琲店の美女2人 >>01
第2話  宝石強盗       >>02
第3話 逃げる逃げる逃げる怪盗 >>03
第4話 コードネームで呼び合いたい! >>04
第5話 宝石のお値段はいくら? >>05
第6話 ラスベガスで遊ぶ悪徳理事長 >>06
第7話 えみり先生の災難>>07
 第8話 理事長の裏金を狙え >>08
 第9話 都と少年 >>09 
 第10話 怪盗団の作戦会議 >>10
 第11話 理事長の怒り >>11
 第12話 通帳を盗み出せ! >>12
 第13話 えみり先生の復習 >>13
 第14話 骨折した少年 >>14

ー-----------------------------‐

第2話 ラスベガスの失恋編

1章  華、麗、都、薫 >>15
2章  ラスベガスへ行こうよ>>16
3章  グランドキャニオンってどこ?>>17
4章  サメと一緒に泳げるプール?>>18
5章  不思議な不思議なトリックアート>>19
6章  マジシャンハンの色彩ショー>>20

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Re: 美女4人怪盗団 ( No.5 )
日時: 2015/10/22 18:43
名前: キャッツアイ (ID: Z5cmkimI)

「それよりみんな、戦利品を確認しよう。」
気を取り直して華が言う。

「とってきた戦利品、出して出して!!」

4人はそれぞれ自分のとってきた宝石を差し出す。

ところがでてきたのはほんの少しだけだった。わずかな宝石と時計がほんの少し。

「え!うそ、なんでこれだけ?」驚く華。

「私がケースをあけたら、すぐに防犯センサーが作動してしまって直ぐに、逃げることを考えたもの。
盗む余裕がなかったの。それで都があらかじめ作ってた隠し扉のカギをあけてたわ。 … 」

薫がいいわけする。

「・・・そうだったわね。じゃあ都は?」

「薫と一緒だよ。この時計3つ掴んだら、あとは逃げる準備だけ。煙玉の準備もしていたし。 リーダーは?」

「私は情報収集に集中してたわ。 店外に仕掛けたマイクで警備員の声拾って、もしものときの作戦考えてたよ 。取ったのは小さい宝石だけ。」


「これ、買ったら全部で200万くらいだけど、売るなら100万もいかないわ全然駄目よ。天下のハリーウィンストンに入ったってのに。


地下通路への隠し扉作成のための経費の方がはるかにかかってる。赤字だ…最悪…。」華はがっかりと肩を落とす。
そして、ふっとあることを思い出した。


「そうだ!!麗ちゃんは?さっき一番高いダイヤとって来たっていってたよね?」

「そうよ。みんながそんなことだろうと思って、私が大物のダイヤを盗んできたのよ!

値札に一粒1500万て書いてたの。見てよこれ!……。」

麗は得意げにポケットから宝石を出そうとするが、見つからない。
「さすが麗ちゃん!」みんなは期待して注目している。
「じゃーん…て、あれ???ない?なんで?」

「まさか落とした?」都がつぶやく
「まさかまさか?あの時、通路に引っ掛った時に落とした?」

華がたたみかける。麗は思い当たることがあった。穴をくぐりぬけた瞬間に、コツん、という音がしたっけ。焦っていたから気にせずに振り返らなかった。
「あ…」
「 やっぱりそうじゃん!麗は今回、穴に引っ掛かりに行っただけじゃん。だから巨乳は駄目なのよーー!」

華があきらめたように叫んだ。
「まだいうか!胸は関係ないでしょ!!」
「今回は収穫なし。作戦失敗だわ。」再びがっくりするリーダー華。

「そんなあ」
一気に力が抜ける4人。

「さ、帰りましょ。」


カーステレオからは、「TAKE5」、ビッグバンドJAZZの名曲が流れている。
今日も夜は静かに更けていく・・・

Re: 美女4人怪盗団 ( No.6 )
日時: 2015/10/22 18:44
名前: キャッツアイ (ID: Z5cmkimI)


本編

<狙いは私立高校理事長のふところ
4人美女が高校に忍びこむ>


目次2 ラスベガスで遊ぶ、理事長!!資金は高校生たちからだまし取る!


フリーダ私立高校の理事長、李美蘭(り・みらん)60歳と、



同高校の女性英語教師、恵美里チャールストン(えみり)29歳、



同高校の若手校長兼、物理教師、安藤礼作(あんどう・れいさく)43歳は、3人でラスベガスを豪遊していた。





「ラスベガスはいいわねえ。」

美蘭理事長が感動したように言う。



「そうですね。」



恵美里は理事長のイエスマンだ。



恵美里は日本人女性だが、帰国子女で、夫もアメリカ人のため、英語はネイティブだった。



ラスベガス旅行のガイド通訳として美蘭理事長に連れてこられたのだ。



「わが校の、生徒の修学旅行は、台湾なのよ。贅沢よね。だから、私たちも少しくらい楽しまないと」



「ですが理事長、生徒は自分の積みたてたお金で行ってます。理事長は高校の運営費をちょろまかして・・・」



安藤が口をはさむ。



「おだまり安藤」




安藤は反抗するが、美蘭理事長の迫力と、権力のゆえに逆らえない。



生徒から高校の修繕費として、ラスベガスの旅行費を集金したときも、実行犯は安藤だ。



校長の肩書はあってないようなもの。

理事長の前では、彼はいつも言いくるめられる。



「恵美里、お酒持ってきてちょうだい。」

「はい、理事長」

「恵美里、フォアグラも一緒にとってきて。」

「はい。」

恵美里は使いっぱしりだ。豪華なバイキング形式レストランをぱたぱた歩き回らされている。





時刻は19時。

「安藤!」

「なんでしょう」

「今夜の、シルクドソレイユのショーの開演は何時だった?」

「19時30分です」

「じゃあそろそろ行きましょう。」

歩き出す美蘭理事長。びっくりする安藤。



「お待ちください。恵美里先生がまだフォアグラを取りにってます。戻ってくるのをまたないと…。」

「遅いのが悪いのよ。ほっときなさい。」

「・・・そんな。」



恵美里がシャンパンとフォアグラを手にして席に戻ってくると、そこにはだれもいなかった。



「???」

恵美里はしばらく意味が分からずに、その場に固まっていた。

Re: 美女4人怪盗団 ( No.7 )
日時: 2015/10/22 18:45
名前: キャッツアイ (ID: Z5cmkimI)

ショーが終わり、3人はホテルへ戻った。

悪魔のような理事長が部屋へ帰るのを確認すると、恵美里は速攻で、自分の奴隷モードスイッチを切った。



「つ、つかれた・・・ラスベガスってもっと楽しいものだと思ってたのに・・・。

やっぱり美蘭理事長と来るんじゃなかった…。あー、ベッドだあ。今日の唯一の幸せだ。寝ようーー!!!」



ストレスから解放されて、ベッドに勢いよく飛びこむ恵美里。



しかし、アメリカのベッドは折り畳み式で、壁に埋め込む収納のためのばねが付いていた。



恵美里は、ベッドごとバウンドして、大の字のまま壁に収納された。





「あーーーれーーー」


恵美里の、哀れな悲鳴は、ラスベガスホテルの防音壁にすいこまれ、誰にも届かなかった。







安藤はホテルのバーへ行った。

ストレスがたまっていたので、少し飲みすぎた。



酔っぱらって、隣の美女に声をかけ、しつこくからんでくだを巻いた。



「うちの理事長が、ほんッと、最悪な女でさ…

もう鬼のようなやつでさ…」



からまれた美女は嫌そうに拒否っているが安藤は気付かない。

どんどん酒がすすむ。



「ねえ・・・きみぃ、今夜僕の部屋に来ない??ねえってばー」



美女がキレた。



「さわらないで!!!!」



ばちん!!と、ほおを張り倒される安藤。

おまけに水を、あたまからぶっかけられた。



安藤は、一気に酔いがさめて、しばらくぽかんと座っていた。

作戦開始!フリーダ高校の情報 ( No.8 )
日時: 2015/10/22 18:47
名前: キャッツアイ (ID: Z5cmkimI)



「次の獲物は私立フリーダ高校よ。」作戦会議で華が言った。

「フリーダ高校は東京一の金持ち御用達学校、政治家、芸能人の娘息子がウジャウジャ通ってるわ

そんな高校のある噂を知ってる?入学金、学費ほかに毎年色んな名目で集金されるんだけどそれがばガダカイらしいのよ

特別教科書資料費や、運動場、音楽鑑賞、図書館施設維持費、校外研修費…どれだけとるの、というくらい。


そして、それを理事長が横領して、年に3回ラスベガスへ遊びにいくの このことは、皆うすうすわかっているけれど、何せ私立で、理事長幹部役員が権力を持っているから、この高校に通いたいなら文句を言わずに払うしかないの

訴える者は誰もいないし抗議するなら追い出される そこで、私達がこのラスベガス資金を横どりしてやろうって事よ。」

4人はうなずく。


「作戦はこうよ。 都と私がまず高校へ偵察にいく。職員室と理事長室、他に秘密の話がきけそうなところへ盗聴器をお願い

その間に麗と薫は理事長の家を偵察。こちらも盗聴器で調べる。狙うは理事長の裏通帳よ。

調査結果をもとに、再度計画を立てて4人で忍びこむ」

「了解」

都と華は、次の日の夕方にフリーダ高校へ向かった。夕方の下校時刻後、人の少なくなった校内へ忍び込むのだ。

マラソン少年 ( No.9 )
日時: 2015/10/22 18:55
名前: キャッツアイ (ID: Z5cmkimI)



フリーダへ行くと部活の生徒達が多くいた。もう少し遅い時間じゃないと死のむ込むのは無理ね、部活の生徒がかえるのを待ちましょう、と華が言った。

都はそうだね、とうなづいた。
都は泥棒のほかにも、企業のマラソン選手をコーチする仕事をしていた。
しぜんと、都は運動場を見てしまった。


運動場のトラックを延々と走り続ける一人の少年がいた。その走り方はとてもきれいだった。
遠目にはまるで、かもしかの様だった。

彼は他の生徒が帰ってからもずっと走っていた。都は彼が気になった。

無駄な脂肪が一切ない体つき、走りに必要な鋼のような筋肉、あんなに真剣にトレーニングをしているのなら、プロの長距離選手を目指しているのは明らかだ.

都は彼をずっと見ていたかった。

スピードとタイムから、高校のなかでもレベルの高い選手だろう、それにしても、さっきから全然休まない。

いつまで走り続けるのだろう日が落ちて、他の生徒が帰り始めた頃に彼はやっと練習を終わることにしたようだ。

「すごいね、あのカモシカ君。」華も言った。

「うん。かれ、将来有望だ。」

他の生徒には目もくれず、都ははしるカモシカ君をみているので、華はしびれを切らしていった。
「都、私たち、学校に忍びこむんだよ。」
都はやっと、本来の目的を思い出したようだった。
「さて、いきますか 」



二人はトウチョウキをしかけ、学校中を調査して回った。あやしいのは職員室と理事長室。職員はまだ校内に残っているから、職員室は調べられない。
理事長室にはかぎが掛かっていた。華と都はその鍵を調査した。
「大丈夫、簡単にピッキングできる、旧式のカギだよ。」

調査を終え、2人は帰ろうとしたが。校内に生徒は一人もいない。
日は完全に落ちて、辺りは真っ暗。

それなのに、彼はまだ残っていた。カモシカ君は1人で、ストレッチをしていた

「都、ちょっとやめなよ。」

華が止めるのも聞かずに、都は練習を終えた少年の方へ歩いていった。

驚いた少年はしかし、都のスポーツマンらしい体つきと、走り込まれたシューズをみて、人懐こい笑顔でにっこりした。

「お姉さんたち、もしかして何処かの高校のコーチ?うちの高校に練習試合の申し込み??うちの陸上部、いろんなひとがよくるんだよね。」

都は話を合わせた。
「そうよ。君はキャプテンかな?さっきからずっと走ってたよね。いつもこんな遅くまでれんしゅうするの?」

「そうだよ」少年は答えた。

「 おれ勉強もできないし家族は金持ちじゃないんだ。

でも走りは得意でさ。スポーツ推薦で奨学金をもらってるんだよ。だから、走りで
結果を出さないとこの私学にはいられない。がんばらなくちゃね。」

「えらいんだね。」

にこにこと少年は話した。おしゃべり好きで人懐っこい性格の子だった。

「おねえさんも相当走り込んでる人でしょ?脚の筋肉を見ればわかるよ。
俺の走り、どうだった??早くなるアドバイスとかくれないの?」

都も嬉しそうに話す。

「君くらいに走れる人に、一目でアドバイスするのはなかなか難しいよ。とてもいい走りだったよ。」

「長距離選手のうちの部活ではおれトップなんだ。でも、他の高校には 俺より早い奴はいっぱいいる

そういう才能あるやつらに追いつくには、
沢山走るしかないんだ。一日の時間が足りないくらいだよ。

おれ、絶対にプロの選手になって陸上界のスターになるんだ!

キラキラした目で語る少年は、誰もが応援したくなるような明るさを持っていた。

「じゃあ俺帰るからね!また練習見に来てね」

少年はスポーツバッグを肩にせおって、家へ帰って行った。もう9時を回っていた。その後姿には、さっきまでの全力疾走の疲れは少しも感じられなかった・


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