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- Re: Gimmick Game ~僕たちの歯車を狂わせたのは君~ ( No.4 )
- 日時: 2015/03/22 18:02
- 名前: 逢逶 (ID: 9yNBfouf)
episode3
title 奴等
只今、会議中。
始めて顔を合わせたマネージャーさん達。
最悪なことに私以外全員男だ。
長身で私を見下ろすように立っていて…生意気だ。
私を誘惑するようなことは無いだろうが…
気をつける必要がありそうだ。
「えー、今後のKISSTILLについてなんですが…今年は映画、ドラマ、舞台などとにかく沢山ありまして…日程は手元の紙を確認してください。…で、その中で、どうしてもスケジュールが大変微妙でして。秋の全国ツアー中止もあり得るんです」
頭を悩ませ、考え込んでいる様子。
新人の私が口出しできる状況ではなくて、日程表を眺める。
「…小枝さん。どう思います?」
「えっ…」
男四人の視線がこちらに向いている。
ここは何か答えなければいけないんだろうけど、若干のパニックを起こししばし黙り込んでしまった。
「小枝さん?」
でも、言わなきゃ。
仕事だもん。
「…ツアーはやりましょう。ファンの皆さんとKISSTILLメンバーが優先ですし、毎年行ってきたツアーですから。ドラマ映画等のクランクインを早めてもらうことはできないんでしょうか?」
「出来なくはないです」
「では、早めてもらって。そしてメンバー個々のTV出演を増やして、全員での出演をレギュラーや歌番組だけに絞ってみてはどうでしょうか」
沈黙が起こる。
目を見開いているマネージャーさん達。
私、何かいけなかった…?
後悔する暇もないまま、一人のマネージャーさんが口を開いた。
「良いじゃないですか。…そうだ。そうすればツアーにも間に合うし、KISSTILLとの会議も沢山開ける」
賛同してくれて、久しぶりに胸がじわってした。
「…小枝さん。君、良いね。凄いよ。初めてでこんなに意見出せるの」
褒められて、柄にもなく露骨に照れてしまった。
「小枝さん!今度ご飯行こうよ!」
私は、固まってしまった。
ご飯…?男と…?
絶対に嫌だ。
社交辞令として了解すればいいのかもしれないけど、私にはどうしても出来なかった。
また、男を見て震えてしまうんだ。
さっきの気の緩みも、もう忘れた。
マネージャーさん達だって男だ。
奴等を
信用する必要はない。
…遊んでやろうか。
この男だらけの気味の悪いサークルを
遊んで乱してやる。
過去に置いてきたゲームが今スタートした。