コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- クルーク魔法学校〜光と闇〜
- 日時: 2016/06/25 16:10
- 名前: ちょこちっぷ (ID: YWR4Zzw2)
どうも、ちょこちっぷです('ω')
今年の二月頃に同じタイトルの物語を書いていたのですが、パスワードを忘れてしまって続きが書けないので新しく始めることにしました…( ノД`)
初心者なりに頑張りますのでよろしくお願いします。
※魔法要素や恋愛要素が苦手な方はブラウザバックを推奨します!
※本作品に出てくる人物名・国名・地名などは名前作成サイトで制作したものですので、名前の由来はありません。あまりにも既存作品との名前の被りが見られる場合はご指摘くださるとありがたいです。
- Re: クルーク魔法学校〜光と闇〜 ( No.6 )
- 日時: 2016/06/26 11:18
- 名前: ちょこちっぷ (ID: YWR4Zzw2)
レトリックが後ろを振り向くと、赤髪赤目の少年が立っていた。目鼻立ちが整った所謂イケメンというやつだ。
「俺はキオン=ナシュタ。見ての通り火属性だ。宜しくな!」
「宜しく、キオン。俺はレトリック=コナート。属性は…まぁ秘密かな」
2人は簡単な挨拶を交わして隣に並んだ。
「秘密って言われると知りたくなるんだよなぁ…見た感じでは水属性か木属性なんだけど」
「ああ、それはよく言われるよ」
絶対に当てる!と楽しそうに笑うキオンにつられてレトリックも笑った。キオンのせいで周りの新入生からの視線(主に女子)が集まっていたのはなんとも微妙な感覚だった。
「なぁレトリック、さっきからやたら時間を気にしてるけど何かあるのか?まだ式の開始時刻まで結構あるぞ?」
会話を初めて5分ほどした時、しきりに腕時計を見ていたレトリックが気になったのかキオンはそう言った。
「実は幼なじみの女の子を待たせちゃってて…」
「その子、列には並んでないのか?」
「うん。あんまり人混みには慣れてないようだったし列の外で待っててもらってるんだ」
「なるほどな」
- Re: クルーク魔法学校〜光と闇〜 ( No.7 )
- 日時: 2016/07/03 00:28
- 名前: ちょこちっぷ (ID: YWR4Zzw2)
「…で?」
突然、キオンがニヤついた顔で問いかけた。
「その子とはどういう関係?彼女?」
「えっ!?ち、違うって…ただの幼なじみだよ」
「そのリアクションは怪しすぎるんだよなぁ」
「本当に違うんだってば…あ、名簿に名前書いて花飾り貰わないと」
慌てふためくレトリックの反応を見て楽しんでいると、やっと列の先頭に来ることが出来たようだった。
キオンはなんだか色々とはぐらかされたような気分になったが(ま、いいか)と呑気に笑った。
「あ〜…列並ぶだけでこんなに疲れるなんてな」
列から抜け出す事が出来たキオンは軽く伸びをしながらため息をついた。
「仕方ないね、新入生が大量にいるんだし」
「それにしたって多すぎるだろ!レトリックの彼女…じゃなくて幼なじみ見つけられるか?」
「だから彼女じゃないってば…リンちゃんは大講堂付近で待っててくれてるはずなんだ」
「大講堂付近って言ってもかなり広いぞ?」
レトリックは少し困ったような顔で苦笑した。この人混みで、しかも皆同じ制服を着ているとなると探し出すのは至難の業である。
- Re: クルーク魔法学校〜光と闇〜 ( No.8 )
- 日時: 2016/07/03 12:47
- 名前: ちょこちっぷ (ID: YWR4Zzw2)
「さっきの子、めちゃくちゃ可愛かったよなぁ」
すれ違いざまの会話が2人の耳に入ってきた。
レトリックが思わず声のする方を見てみると、新入生と思わしき2人組の男子生徒が楽しげに話している。
「確かに可愛かったけど、あんな連中に絡まれるのは可哀想というか…」
「ま、美人故の災難って感じだな」
足を止めたレトリックを不思議に思い、キオンはレトリックの顔をのぞき込んだ。
「どうした?リンちゃん見つかったか?」
「いや……でももうすぐ見つかるかもしれない」
「は?」
レトリックは困惑した表情を浮かべたキオンを軽く無視して、その2人組の方へ駆け寄った。
「ちょっと聞きたいことがあるんだけどっ」
突然声を掛けられたからか2人組は一瞬驚いた表情を見せたが、レトリックが新入生だと分かるとすぐに笑顔に戻った。
「あ、もしかして俺らがさっき言ってた女の子話?」
「そう!その子について聞きたいんだけどさ…その子の外見について教えてくれない?」
「うーん…髪の毛は黒で胸元くらいあったかな。目は茶色でとにかく色白美人って感じだった。あとすっげぇスタイルが良くてさぁ…」
2人組が楽しそうに少女の特徴をレトリックに説明しているのをキオンはため息混じりで眺めていた。
(おいおい…幼なじみ探すんじゃなかったのかよ…美人が気になるのは分からなくもないけど今はそれどころじゃないだろ?)
そろそろ探しに行こうぜ、と痺れを切らしたキオンが言おうとするとレトリックは2人組にお礼を言って大講堂の裏手方面へと歩き始めた。
「これはマズい事になってるのかもしれない。とりあえずあの2人が教えてくれた場所に行こう」
「まさか例の美人の所に行くつもりかよ!?幼なじみが待ってるんだろ?せめてそっちに行ってから—」
「いや、違うんだ」
慌てて止めようとしたキオンの言葉に被せるようにレトリックは短く呟く。
「その子が…俺の幼なじみだ」
- Re: クルーク魔法学校〜光と闇〜 ( No.9 )
- 日時: 2016/07/03 15:02
- 名前: ちょこちっぷ (ID: YWR4Zzw2)
「お、おい…それ本当なのか?」
「別人だと思いたいけれど…」
今までにもこんな事が何度かあってね、とレトリックは苦笑する。
大講堂の裏手付近に着くとレトリックは立ち止まった。確かに数人の話し声が聞こえてくる。
「あの2人組が彼女を見たのはほんの数分前、という事はまだここにいる可能性が高いんだ。変な奴らに絡まれてたのなら尚更…」
「なるほど。それじゃあとにかく確かめに行かねぇとな!」
「いや、相手は新入生とは限らないし危ないからキオンはここで…」
「は?何言ってんだよ!」
キオンは軽く制服の袖を捲り上げて楽しそうに笑った。
「魔法使うなら俺に任せろよ。防御はアレだけど結構火力は強いし。あとお前はなんとなく弱そうだからな!」
「会ってすぐの相手に酷い事言うなぁ…っていうか駄目だよ!魔法使って学内で戦闘なんてしたら入学早々問題児認定されるって!」
「いいからいいから!」
「いや、良くないから—」
そう言ってキオンが威勢良く飛び出そうとした、その瞬間。
「Licht・Nerv(リヒト・ネルフ)」
その声がしたのと同時に周囲が目も開けられなほどの眩い閃光に包まれる。
レトリックとキオンは思わず腕で目を塞ぎ建物の壁に隠れた。
数秒程して目を開けたキオンの眼前には、苦虫を噛み潰したような顔をして立ち尽くすレトリックがいた。
「キオン、大丈夫?」
「俺はなんともないけど…今の光はいったい…?」
レトリックは呆然としているキオンを立たせると、光の発生源の方向へと歩き出した。
「ちょっ、いま行くのは危ないぞ!また第二波が来たら…」
「大丈夫さ。もう全部終わってる」
「は…?」
「彼女だよ。俺達が探してた」
歩き始めたレトリックについて行くと、そこに居たのは青色の目の眼鏡をかけた少年と緑色の髪の毛の少年、倒れている5人の新入生達、そして—
「れ、レトさん…」
黒髪を靡かせる見目麗しい少女だった
- Re: クルーク魔法学校〜光と闇〜 ( No.10 )
- 日時: 2016/07/03 15:24
- 名前: ちょこちっぷ (ID: YWR4Zzw2)
〜遡ること30分前〜
新入生で賑わうクルーク魔法学校の大講堂前を颯爽と歩く1人の少女がいた。
「見ろよあの子…」
「すっげえ可愛いよなぁ」
すれ違う男子生徒の熱っぽい視線をものともせずに少女はただ前へ進んでゆく。
少女の名前はリン=アテミス。レトリックの幼なじみでありクルーク魔法学校の新入生である。
(どこもかしこも新入生だらけ…この辺りで待っているようにとレトさんに言われたけれど、もう少し人が少ない所はないのかな…)
リンは軽くため息ついて辺りを見渡した。
都心部から離れた比較的人が少ない村で生活してきたリンにとって人が密集している場所は珍しく、息苦しいという感情しか湧いてこないのだ。
もちろんレトリックが側にいる時はこんな感覚には陥らないのだが。
「あなた大丈夫?新入生よね?」
少しの間壁に寄りかかってぼーっとしていると、腕に生徒会の腕章を着けた女子生徒が声を掛けてきた。
「正門の所で名簿記入と花飾りの配布をしているの。見たところまだのようだけど…良かったら案内しましょうか?」
「あ…いえ、少し気分が悪くて。休めそうな場を探しているんです」
「それじゃあこの大講堂の裏手に休憩スペースがあるからそこで休むといいわ。どうしても式に出られそうになかったら、近くに生徒会役員が巡回しているから遠慮せず言ってね」
「ありがとうございます」
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