コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: KEEP THE FAITH ( No.209 )
- 日時: 2016/03/22 15:33
- 名前: 水無月 紅雪 ◆zW64EWZ0Wo (ID: 5YqwrR3X)
- 参照: ペースが落ちてるうう
 「ただいま帰りましたー!」
 「おかえりなさぁーい!」
 鈴芽が門の前で叫ぶと、上空から風蘭が飛び込んでくる。弾丸の如く垂直落下してきた風蘭を見事にキャッチした鈴芽は背後で人型に戻ったポートグリフを一瞥する。
 「ポートもお疲れさまー」
 これからも頑張れよ的な黒い笑みが込められた哀れな一言。馬鹿な部下様は歓喜したという。
 *
 作戦会議部屋(仮)。
 「——そんなわけでして。結局ツクヨミって何だろう?」
 「そう言えばこの前、おばあさんが“ツクヨミ・レン”とかほざいてたな」
 「ふぁっ」
 鈴芽の情報を一通り聞いた真白がさらりとツクヨミ情報を漏らす。他メンバーは完全に蚊帳の外な状態だがそんなことはどうでも良さげ。
 「“ツクヨミ・レン”は多分、状況的にも蓮で間違いないだろうな」
 「じゃあ出雲の部分は?」
 真白は棒読みでじゃじゃーんと言うと、机の下から分厚い本をとり出す。
 「異界の神話の名前にあったよ」
 「何その本どこから出てきたの?!」
 「城の地下にある書庫から」
 「え、あ、はい」
 そういう疑問じゃないんだよなぁとは言えない鈴芽。すると日向はぽんと手を鳴らした。
 「さっき言ってた祠の仕掛け、蓮と僕が最初に会ったところと同じなんだ。もしかしたら同じところかも……」
 「ホモォ村? 襲われなかったんですか?」
 「あそこはホモォ達も近付かないからありえるでしょ。……そっかぁーマジかぁー蓮かぁー」
 ほぼ確定した現実に一部驚愕一部置き去り。ちゃっかり居座っているポートグリフには誰も触れない。そして空気を読まない例の彼女がゆっくりと立ち上がる。
 「本日2度目の襲撃が来ましたよ皆様ぁ……。どうしますか?」
 ——空気を読まないのはゲシュテンペストでした。
 「今日2度目? どういうことですか真白」
 「言った通りの意味。すごいねどんどん頻度が上がってるよ」
 「冷静に分析するなし」
 「誰が行く?」
 「はーい! あたし行きたいでーす!!」
 「僕も行きたいー」
 鈴芽が音を立てて椅子から立ち上がり、そもそも立っていた真白はぴしっと手を上げて立候補する。
 「いや待て真白ちゃん2回目げふん。いってらっしゃーい」
 「フラム諦めるな頑張れ」
 この後の展開は想像にお任せする。
