コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: EUREKA ( No.23 )
- 日時: 2014/12/28 06:02
- 名前: 水無月 紅雪 ◆zW64EWZ0Wo (ID: nlCdadAl)
 数日後——豪雷たちはやっとのことでゼウスに来たところだった。
 と言っても、現在進行形で荷車の上である。
 「わあ〜! 大きい村だねぇ!」
 「おはようございます、風蘭。あと、村ではなくせめて町と言って下さい」
 「綺麗なとこだね!」
 「……俺にはまぶし過ぎる」
 「——え、もう一度言っていただけます? 少し笑わせて下さい」
 馬の操縦をしながら思わずにやけてしまう詩音と、真剣に“まぶしい”と言う豪雷。そして年配女性は町の風景を眺めていて、話を聞いていない。
 「さて、と。すいません。どの辺に止めれば?」
 「……」
 「あの?」
 「おばさん、おばさん。どこに止めたら良いか、教えてくれないかな?」
 鈴芽が肩を叩いたところで、初めて女性は声に気付く。
 「あぁ、すまない。久しぶりでねぇ……。じゃあ、そこに止めてくれるかい?」
 「わかりました」
 馬をとめ荷車を降りると、女性は小包を詩音へ手渡した。
 「ありがとうねぇ。おかげで助かったよ。これはお礼」
 「良いのですか? 貰いますけど」
 とりあえず女性に別れを告げ、その場を立ち去る。
 「すずめ、4人は今どこへ?」
 「うぇ……、誰かまで把握はしてないけど、けっこうゼウスの近くに飛ばしたつもりだよ?」
 鈴芽は軽く酔いながら答え、続けた。
 「ゼウスは広いから探すのは一苦労だろうけど、ましろんはたまに馬鹿だけど、手は打ったと思うよ」
 「何だその曖昧さ……」
 『しゅじゅめはっけん〜!』
 『ごーらいもふうもしょんもいるよぉ!』
 「しょん?」
 「しおん、と言いたいのだろう。2体とも構造上、滑舌が悪いからな」
 「なんで……。みんな、久しぶり!」
 謎のロボット2体とともに走って来るのは真白と日向。日向は2体の散歩をするように走るが、真白はどちらかと言うと日向を見守るかたちで後ろから歩いてくる。
 「一苦労さの欠片もないですね」
 「黙れ」
 「久しぶりぃ〜! えっとぉ、その子たちどうしたの??」
 「久しぶりだな。白いのがニベアで、銀色のが……ふふっ」
 「笑うなぁ!!」
 「フェルームだ」
 『ぼくニベアだよー』
 『わりぇがフェリュミュだよぉ』
 「ふぇりゅ……??」
 風蘭はニベアとフェルームに興味を持つ。が、滑舌のせいで混乱してしまう。
 日向と真白はこれまでの経緯を話した。
 「あとは蓮と千破矢だけだな」
 「あの山を強行突破したのは絶対にあたしたちだけだから、遅いってのは気になるなぁ」
 「何かあったのかな」
 「とりあえず、ニベア、フェルーム」
 『『あい!』』
 「千破矢と蓮を、サーチ」
 『『りょーかい!!!』』
 2体は大きな声で返事をすると、二手に分かれて走り出した。
 +作者@水無月紅雪です。今回書いてる途中に(まさに鈴芽が若干酔っている時です)、吐きました。ちゃんとトイレまでダッシュしました。問題ないです。言いたいことがあった気がするのですがもろ忘れました。
 では、更新スピードは遅めですが、これからもよろしくお願いします。
