PR
 
コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: Eternal flowerー花言葉と約束と。ー ( No.15 )
- 日時: 2015/01/01 18:44
- 名前: 彼方 (ID: MgUgGnIS)
- こんな空虚な「寂しい」という意味が込められた「シラー」という花は、紫色をしている花だった。 
 私の髪の色も紫色だ。__まるで私みたい。ふふっと意味もなく笑いが込み上げる。
 ふと、あることを思い付いた。
 アイビーを呼ぶべく、ベッドの傍にある呼び鈴を鳴らす。
 案の定、アイビーは音を立てずに素早く現れ、跪いた。
 「何の御用でしょうか、お嬢様」
 「アイビー、シラーの花を大至急用意してきて頂戴」
 するとアイビーは首を傾げた。
 「シラー、でございますか?」
 「ええ。……知らない?」
 アイビーは首を横に振り、しかし怪訝な顔で尋ねた。
 「いいえ、シラーの花なら存じ上げております。……しかし、何にお使いになられるのですか?」
 「飾るのよ。綺麗な花でしょう?」
 得心したようにアイビーは頷いた。
 「左様でございますか。では、旦那様に依頼して、取り寄せていただきましょう。では、失礼いたします」
 笑みを浮かべ、アイビーは一礼して去って行った。
 PR
 
 
 
