コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: なるやん、時々へたつん。【オリキャラ募集!!】 ( No.11 )
- 日時: 2015/02/14 23:02
- 名前: 彼方 (ID: SrUKMM4y)
- 俺が諦めの境地に立ちながら体育館隣にある更衣室へ行こうと引きずられていると、背後から 
 「あのっ、吉岡くんっ」
 という声が聞こえた。……女子の声だろうか。思わず振り向くと、やっぱりそこには女子がいた。
 確か月詠唯っていう名前の、男女共に人気がすごく高い、アイドル的な存在のやつだ。というか、芸能事務所に所属してるらしいから、ほんとにアイドルだ。
 アイドルというだけあって、かなり可愛い目鼻立ちをしている。料理が得意、裁縫も得意と家庭的な一面があり、いつも成績上位のすごいやつである。
 それと月詠は、アイドルだから当たり前なのかもしれないが、茶色のサラサラロングヘアーに大きい綺麗な目、色白と、女子も羨むような容姿を持っている。
 神は人に二物を与えない、なんて言うが、あれは絶対嘘だ。間違いなく嘘だ。月詠に色々与えまくりじゃねえか神様ぁっ!?
 そんな、全く世界が違うやつが、ブサイクでモテない俺に何の用だろうか。
 ……もしかして。
 意外と月詠はキッツい性格のやつで、「吉岡くん、キモ過ぎるからこの学校から出て行ってくれませんか?」とか罵倒されてしまうんだろうか。ああどうしよう。俺今までそんなにキモいことし続けただろうか。
 「じゃあ友哉、4時半までに絶対着替えて来いよー?今4時ちょっと過ぎだから、あんま時間ないよーっ。じゃあ、後はごゆっくり」
 そう言って、望はひらひらと手を振ってあっさりと行ってしまった。
 時間?何の?罵られる時間か?ごゆっくり?何を?罵倒されんのがか?望の態度が不可解だが、まずは、こっちの問題が先決だ。
 「その……。今時間ありますか?」
 月詠がもじもじしながら俺に尋ねた。
 「全然無いです勘弁してください」
 ああ一刻も早く立ち去りたい。罵られたくない。
 「そうですか……。えと、部活って何時ぐらいに終わりますか?」
 「7時過ぎぐらいです」
 なぜか敬語になってしまう。
 「じゃあ、部活終わったら、体育館倉庫に来てくださいっ!」
 月詠は、顔を真っ赤にしながらそう言い捨て、走り去って行った。
 顔が真っ赤ということはもしかして……。
 月詠、熱があるんじゃないだろうか。病気の時にわざわざ、罵倒するために待つなんてしなきゃいいのに。
