コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 【番外編:郁磨の心境】 ( No.20 )
- 日時: 2015/05/24 19:18
- 名前: 四之神綾芽 (ID: GIxrqpJQ)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel1/index.cgi?mode
 月曜日になり、学校に登校すると、先生と美羽が話していた。
 「__で、__が・・・・・・」
 「そうなのか」
 美羽は、呆れたような表情をしていた。
 「おはよう、美羽」
 「あ、おはよ郁ちゃん」
 美羽は、すぐに笑顔になった。
 後ろの方で、ボソボソ、と声がしたけれど、もう、朴っておこう。
 最初の方は、気にしたけれど、美羽は気にしていないようだし、僕も気にしないことにした。
 長い朝礼の後、先生がこういった。
 「誰だ?水筒を隠したのは。・・・・・・その反応、瑞穂、お前か」
 ああ、コレの話か。
 僕は、美羽から話しを聞いていたから、とくに驚きもしなかった。
 だいだいの予想は、僕も、美羽もついていたからだ。
- Re:【番外編:郁磨の心境.2】 ( No.21 )
- 日時: 2015/05/25 19:34
- 名前: 四之神綾芽 (ID: GIxrqpJQ)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel1/index.cgi?mode
 「先生、ウチがそんなことするわけないじゃないですか。ね、美羽。私が、アンタの隠すわけないじゃんねー?」
 瑞穂と呼ばれた少女はわざわざ立ち、美羽に賛同を求めた。
 「ああ、うん・・・・・・・そだね」
 美羽のあいまいな返事に、彼女はその端正な顔をゆがめた。
 「はあ?本気でいってる?あのさ、クラスメートが疑われてるんだよ?もう少し本気で弁解してくれてもいいじゃんか」
 __予想通り。
 僕と美羽には、1つの小さな作戦があった。
 きっと、高山瑞穂は頭に血が上って、口走るはずだ__と。
 【仕組んだ】という証拠を。
 そして、ビンゴ。
 「別に・・・・・・私は、水筒を隠された事、気づいてなかったし」
 「は」
 「気づいて・・・・・・なかった?」
 「うん。そうだったんだー、としか。・・・・・・てっきり」
 美羽がそういって、高山の目をみた。
 「ロッカーの上に今日の朝、おいてあったから、私が忘れていったんだと思ったんだよね。隠されてたんだ。そっか、そっか」
 (あー。ダメだよ、美羽。アイツ、気づいてないよ。)
 目で送る。
 その横で、斉藤彩夏がはっと息を呑むのが分かった。
 「頭いいね、彩夏ちゃん。まあ、過ぎたことだから、私は何も言わないよ」
 「お人よしだな、美羽」
 「優しいだろ?ワタシ」
 斉藤の方が、頭がいい。
 さて__貴方にはわかるだろうか。
 僕と、美羽の作戦が。
- Re:【番外編:郁磨の心境.3】 ( No.22 )
- 日時: 2015/05/29 19:57
- 名前: 四之神綾芽 (ID: GIxrqpJQ)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel1/index.cgi?mode
- 『先生、ウチがそんなことするわけないじゃないですか。ね、美羽。私が、アンタの隠すわけないじゃんねー?』 
 __誰が、美羽のだといった?
 僕は、心の中で、悪態をついていたのを覚えてる。
 あの後、美羽に話しかけた。
 「美羽」
 「あ、郁ちゃん。・・・・・・ビンゴだったね」
 「みたいだねー」
 「気づいてないっぽいけど」
 「しっかし、美羽の演技力は凄いね」
 「いやいや。これでも、演劇部ですからっ!」
 ああ、楽しい。
 病院にいたときだって、楽しかったけど。
 こうして、制服をきて、彼女の手助けができて。
 ・・・・・・嬉しい。
 発作とか、薬とか、まだまだだけど。
 これからも、このまま、ずっと__
 一緒に、いられるよね__?
 僕は隣に、いれるよね__?
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 FROM:美羽へ
 大好き。ありがとう。
 僕は、それだけいいたい。
 一年の夏。
 転校してきたって僕に、いつも通りに接してくれてありがと。
 あのとき、僕・・・美羽のタスケになれたよね。
 そう思って、いいよね。
 いいや、そう思ってやる(笑)
 ああ、でも。
 その思い出で、1つだけ。
 一緒にいられるって、信じてたよ。
 いいや、いまでも・・・だな。
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 __ああ、いい思い出だ。
 【番外編:郁磨の心境.end】
