コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 僕と君との2年間。【参照1000突破♪】 ( No.112 )
- 日時: 2016/01/15 17:21
- 名前: てるてる522 ◆9dE6w2yW3o (ID: VNP3BWQA)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel1/index.cgi?mode
- 其の七 〜未希side〜 
 暫くして御母さんが戻って来た。
 特に違和感は無くて、いつも通りの表情......だった。
 「御帰り!!」
 「あっ、うん。特に問題は無いみたい」
 微笑む御母さんは少し寂しげだったけれど、前にもこういう表情は見た事有った気がするなぁ。
 「良かったねー未希!」
 自分の事みたいに喜んで抱き付く御姉ちゃんは暑苦しかった。
 でも安心出来るような心地で眠たくなる。
 「これで安心出来そうだね」
 澪ちゃんも軽く微笑んでそういう。
 嬉しくて飛び上がりそうだったけど必死に堪えた。
 ......思い切り飛び上がれば良かったかなと少しだけ後悔している。
 「また違和感とかもし有ったら、無理しちゃ駄目だよ!? 直ぐに言ってね」
 余程心配を掛けて居たらしかった。ちょっとだけ反省───
 ずっと笑顔で居る御母さん。
 此れで安心してまたいつも通りに過ごせると思ってた。
 流れでも雰囲気でもそうだと感じて居たから。
 でもそうじゃないと知るのはもう随分後になってから。
 まだ子供の考えを持って居た私は知らぬ間に無理させていたみたいだった。
 【続く】
 今度この小説の表紙描きたいなとか思ってたりします(笑)
 何時になる事やら。
 byてるてる522
- Re: 僕と君との2年間。【参照1000突破♪】 ( No.113 )
- 日時: 2016/01/18 21:15
- 名前: てるてる522 ◆9dE6w2yW3o (ID: VNP3BWQA)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel1/index.cgi?mode
- 其の八 
 「そうだったんですか──……」
 思わず敬語になる。
 そんな俺の肩をバッシバシ叩く由希姉の手。地味に痛い。
 「心配掛けて御免ねー、進」
 アハハと笑う未希を見て、俺は本当に心配だったと言うと──
 「進くんは一途だねぇー!!」
 と茶化して来る由希姉が居る。
 本気でお腹にパンチでも入れてやろうかと思うが、堪える。
 此れでも一応御世話になって居るんだ。恩人──とでも言うのか。
 久々に来たら、こんな事に。
 大した事じゃ無いけれど由希姉や、由希姉と未希の御母さんが居てくれて良かったなと思う。
 「でもさ進……?」
 さっきとは打って変わって、優しく肩を叩かれる。
 「ん?」
 何の事だと思って由希姉の方へ目線を向けると、由希姉は自分と未希の母親をじっと見つめて居た。
 「なんか御母さん変な感じするなぁって。進はどう思う?」
 そんな感じはしないと思うのが素直な気持ち……思いだ。
 「普段を俺は良く知らないけど、そんな感じはしないかな」
 「そっかー」
 こういう時に自分は何も言えないのが無念だ。
 少し情けなくなる。
 未希は〝?〟という表情をして居たけれど、由希姉は察したらしく──
 「そんな顔しないで」
 と再び肩を叩く。
 同じ場所ばかり叩くのは単に由希姉の無意識という奴だろうか。
 未希と同じ部屋の、桑山や澪もこっちを向いて居た。
 桑山はさっと目を逸らすが、澪はいつもと違って少しだけ微笑んでから寝返りを打って反対側を向いて寝始めた。
 【続く】
 最近自分で執筆して居る小説を少しずつ〝......〟から〝……〟へ変えて居ます。
 急な事でスミマセン。
 今度前の更新も修正したいと検討して居ます。
 byてるてる522
- Re: 僕と君との2年間。【参照1000突破♪】 ( No.114 )
- 日時: 2016/01/21 15:30
- 名前: てるてる522 ◆9dE6w2yW3o (ID: VNP3BWQA)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel1/index.cgi?mode
- 其の九 
 「また何時でも来てね〜!!」
 いつもの優しい笑顔だった。
 「まだ未希の事何時でも見に来て良いんだからね!?」
 由希姉の言葉にかなり反応して居る自分。自分で感じるから何だか単純さに悲しさが……──
 病室を出ると、廊下に陽翔という子が居た。
 こっちを睨んで居た為、少々ビクビクしながら横を通る。
 陽翔という子に対して未希は、凄く優しい子!!
 今は精神病でも色々大変みたいだけどさー────と自分の事のように悲しんで居た。
 「色んな人と出会う場所……だな」
 此れが俺がこの病院で感じる素直な──率直な感想なのだ。
 自分は随分と恵まれて居るじゃないか。
 少し嫌な考えかもしれないけれど、此処でそう感じる事が増えた。
 未希も未希で、何時も御見舞いに行くと元気に振舞っているが本当の所は色々大変なのかもしれないなぁ。
 無力さに気付くと一気に虚しさが増す気がした。
 受付の人に軽く頭を下げてから自動ドアを抜けて、家へと向かった。
 【続く】
 次は、どうしようかな((
 進の学校の事も書きたいけど、未希の病院に居る子達の話も書きたいです(笑)
 byてるてる522
