コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 美女4人怪盗団 ( No.2 )
- 日時: 2015/10/22 18:37
- 名前: キャッツアイ (ID: Z5cmkimI)
- 2 宝石店 強盗!美女4人怪盗団、登場 
 
 昨晩、深夜。
 深夜の繁華街。
 都会の町は眠らない。0時を過ぎても居酒屋のネオンがキラキラと輝き、テンションの高い赤ら顔のおじさんグループや、大学生、新入社員、そのほかさまざまな軍団が、本能を開放したかのように騒いでいる。
 ときには、理性がふっとび、浴びるように酒を飲ンだであろう人がいる。その結果、のどの食道の下、胃の上部、つまり食道と胃のつなぎめのところにある弁の医学用語であるが、下部食道括約筋のストッパーを開放してしまったお人もいる。
 
 彼は、公共の路上にすっぱいにおいのドロドロした液体をはいてそのままうずくまって、おられる。そういう方には、自分から出たものを自分でお掃除してから帰っていただきたいものだ。
 
 なんてことを喋っていれば、時刻は夜中の3時になった。
 
 流石の飲み屋街も、そろそろお開きで、徐々にひとがすくなくなっていく。
 深夜営業の店店が閉まりはじめ、しばしの静寂がおとずれる。
 突然、けたたましいサイレンが鳴り響いた。
 心地よく眠っている人を、むりやり叩き起こす不愉快極まりない音だ。サイレンが静かだった町に響き渡る。
 原因はハリーウィンストンの宝石ブランドショップだった。
 無人の宝石店が、何者かに侵入され、警報が鳴り響いていたのだ。
 ものの数分としないうちに、パトカーのサイレンが警報音に加わり、さらに町はけたたましくなる。
 警備会社のトラックもやってきて 警備員達が次々配置につき店を囲んだ 。
 
 店内には、怪しい4つの影。 防犯カメラによると全員、女。
 
 「泥棒か?囲め!逃がすな包囲しろ 。」
 
 警官が、ジリジリ店内への距離をつめる。
 包囲の輪が狭まる。
 ハリーウィンストンの店内には、豪華なダイヤが飾られ、値段は90万円以上のものばかりだった。お高い結婚指輪が沢山かざられている。
 暗闇の中でダイヤを物色していた、店内の4人の泥棒たちは突然の警報にあわてていた。
 「なんで?!こんなに早くに警察が来るの?!」
 
 「馬鹿、アリエルが警報装置を触ったからよ!逃げなきゃ!」
 
 4人のコードネームはオーロラ、アリエル、ジャスミン、ベル。
 全員、スタイル抜群で、容姿端麗の美女軍団だ。
 怪盗団のリーダー、オーロラが、小さい泥棒アリエルを叱っている。強盗団はもちろん、下調べの際にほとんどの警報装置を解除していた。しかし、アリエルが最初に開けたガラスケースには、運悪く特殊な警報装置が付けられていたのだ。それは警備会社と連動し、予定より早く騒ぎがおこってしまった。
 「作戦失敗よ。」
 リーダーオーロラは、黒い覆面で顔を完璧に隠しているが、読者は特別赤外線機能付き防犯カメラでよくよく見てみてほしい。オーロラは、コーヒーショップTAKE5で、日本茶を飲んでいた、彼女だった。
 「こういうときのために、地下道に繋ぐ秘密通路をつくったのよ!」
 大丈夫、逃げ切れるから。と、オーロラは、そういいながら店内の、壁際に飾ってあるインテリアをどける。インテリアの裏から、何やらお手製のドアが現れた。
 豪華な宝石店に似合わないプレハブだ。こんなものを勝手に作られてしまい、それに気づかないなんて、きっとハリーウィンストンの店員たちは、毎日の掃除をさぼっているに違いない。
 壁には直径1メートルくらいの丸い穴が開けられ、そこに簡易性の扉が作ってあった。
 「早くこれの鍵をあけてよ!!」
 アリエルは、ポケットから、鍵を取り出して鍵穴へさそうとするが、手が少し震えている。
 「待って、あせるからうまくいかないの」
 
 「 警察きちゃうよ」
 
 オーロラはかまわずに、更にアリエルをせかす。
 「できた開いた!」
 「OK!じゃあアリエルは先に行って 。
 ジャスミンは最後よ!目くらましの煙玉を投げてから逃げるのよ!」
 
 「まかせて」
 ジャスミンと呼ばれた背の高い美女は余裕の表情を見せる。
 
 「ベル、ベルはどこ?」
 
 「ここよ。みて、一番高いダイアモンドを盗ってきた」
 
 「わかった。後で見せて。もう時間切れよ。逃げるよベル。早く秘密ドアをくぐって!!」
 ベルと呼ばれた、彼女もまた、コーヒーショップTAKE5の彼女だった。
 外国人風美女オーナー「れいさん」がベルである。スタイル抜群のベルは、狭い穴をくぐりぬけて通ろうとしたが、簡易扉の入り口に、ベルの胸がつっかえて通れなかった。
 
 「ここをくぐるの?狭いわ!!」
 
 「大きいと店員にばれるでしょうが」
 
 「やだ、つっかえちゃった。」
 
 「馬鹿ベル!最近太ったんじゃない?」
 ベルは秘密ドアの入り口の穴に挟まって唸った。
 
 「 ー失礼ね 私はいつだってボンキュボンよ 太ったんじゃないわ、これは胸よ」
 
 「どうでもいいから、早く早く早く」
 
 「 んー!ぷはあ! よし通れた」
 
 「みんな!何をもたついてんの、急げ!」
 しびれを切らして、ジャスミン、煙玉の泥棒がキレる。
 
 「OK。ジャスミン来て」
 ジャスミンは煙玉に点火して店の床に転がした。一気に店が曇る 。
 秘密ドアの入り口は裏からも鍵がかかるようになっていた。
 警察に見つかってからも、時間稼ぎになるからだ。
 秘密の通路を通り、地下道へ脱出した4人。
 そのまままっすぐ走り去る。
 途中、アリエルがなにかに躓いてよろけた。
 ジャスミンが後ろから、アリエルの二の腕を掴んでフォローする。
 アリエルは体勢を立て直し、ジャスミンに引っ張られながら、先頭のオーロラとベルに追いつくように走るスピードを上げた。
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