コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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 入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- 恋とか、好きとか
- 日時: 2015/10/20 20:19
- 名前: 紫 (ID: D6X4Nb68)
- 6時30分。 
 暖かい光がカーテンの隙間から差してくる。鳥の鳴き声といつもは聞き過ごす目覚まし時計のアラーム音。
 漫画みたいな朝だった。
 その日は二度寝しないですっきり目が覚めた。
 いつもより30分早起き。身だしなみを整えたり、朝ご飯をゆっくり食べれたりしてたまには早起きしてみようかなんて思ったけど、やっぱり朝が苦手な私には無理で...。
 今日が特別ってだけでいつもは二度寝してパンをくわえながらのダッシュ登校する、これまた漫画みたいなスタイルだ。
 でも今日は違う。余裕がある。
 いつもよりちょっと丁寧に歯を磨いた。
 いつもよりちょっと髪の毛のセットに時間をかけた。
 いつもよりちょっと栄養のある食事を摂った。
 いつもはしないけど、保湿リップを塗って玄関に立った。
 さあ、いつもと違う一日のはじまりだ。
 「行ってきまーす」
 そういって玄関を出ると大きな欠伸がでた。
 やっぱ眠いのかなとか考えながら道に出ると声を殺して笑う...巳隼くんがいた。
 巳隼くんとは後輩の双子の片割れで多分友達だ。
 「菫さん、おはようございます」
 声は元気がいいのに顔は嫌味たっぷりで後から
 「大きい欠伸でしたね」
 と笑われてしまう始末。
 確かに自分でも、大きい欠伸だなとは思ったけどそんなに笑うことないじゃん!
 歩き始めたころ気になったことを聞いてみた。
 「ね、巳隼くん。巳遥くんは?」
 またまた説明だが、巳遥くんとは巳隼くんの双子のお兄ちゃんで、巳隼くんとはいつも一緒に登校してたはず...。
 「あー、なんか先行くとか言ってすげー早くに家出ていきました」
 そっかーって返しつつも、主に巳隼くんのせいで集められた視線から目を背けることに精一杯だった。
 なんてたって、もう全学年女子から告白が殺到する、有名な双子だから。
 そんな双子の片方と登校する私の朝はやっぱりいつもと違った。
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