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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 似たもの同士は恋をする。~秘密と恋の行方~ ( No.51 )
- 日時: 2016/01/20 17:44
- 名前: ひかり (ID: SLJTIlvx)
- 第七章 2,「君と私のカンケイ。」 
 転校して、一週間。
 ピロリン、と音をたてて携帯電話が振動した。
 メールの差出人を見て思わず頬が緩んだ。
 「なに、京香カレシでもいるの?」
 「ちがっ…!紫苑ちゃん、そういうのじゃなくて…!」
 おもしろいものみーつけた、とでも言わんばかりの顔で紫苑ちゃんが笑う。
 「じゃ、どんな関係なワケ? もしかして片想い!?」
 興味津々で私の方を見る紫苑ちゃん。
 ……そういえば、なんなんだろう。
 私と秋翔の関係は、なんなんだろう。
 私はあのとき、別れるって言った。
 でも、変わらない。
 メールがきたら、嬉しくて。
 会いたいなって思っちゃったり。
 「……なんなんだろうね」
 今の私は、秋翔にとって、なんなのだろう。
 メール制作
 宛先:秋翔
 件名:ーー
 私って、秋翔と別れたんだよね
 クエスチョンマークをつけようとして、手を止めた。
 肯定のメールが返ってきたら、どしよう。
 でも。
 別れようって言ったのは、私。
 私が言って、秋翔を傷つけた。
 なのに、私はいつまでもうじうじして。
 ぐるぐると思い悩んでいた私の耳に、新着メールを知らせる電子音が微かに響いた。
 新着メール
 宛先:京香
 件名:ーー
 今電話していい?
 何の用だろうと不思議に思いながらもメールを打ち返す。
 宛先:秋翔
 件名:ーー
 いいよ
 すぐに携帯が振動して着信を知らせる。
 通話ボタンを押すと、1週間ぶりの秋翔の声が私の耳に響いた。
 「もしもし______」
 たぶん、私は秋翔のことが、まだ好きだ。
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