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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: えっ、今日から私も魔法使い!?【参照1000突破♪】 ( No.146 )
- 日時: 2015/01/26 22:58
- 名前: 雪兎 (ID: gDKdLmL6)
- 「…待って」 
 え?
 私達が中に入ろうとすると、リュネが私の服の裾をつかんだ。
 「何?どうしたの。」
 「…これ、危険な…匂い。吸い込まないように、注意…必要」
 リュネのまっすぐな瞳に見つめられ、エリオット君は緊張した面持ちで「分かったよ」と頷いた。
 ☆
 エリオット君の風のベールに守られながら、私達は進む。
 しかし、リュネの危険察知能力はたいしたもんだ。ここぞというときの勘っていうか…ホント頼りになる。
 そして、それからすぐの事だった。
 「人だ!」
 廊下に、生徒が何人も倒れていた。
 近くの教室をのぞいてみても、生徒はおろか、先生まで目を閉じて教卓にもたれかかっている。
 何これ。集団ドッキリ?
 ……い、いやいや!そんなこと言ってる場合じゃないって!
 私は、そばに倒れている男の子の首筋に、手を当てた。
 ドクン、ドクンと、血液が流れる感触が手に伝わってくる。大丈夫、死んではいないみたい。
 同じく隣で隊長が屈み込み、女生徒の口元に耳を寄せ、それから眉根にしわを寄せて立ちあがる。
 「どうやら、学校にいた全員が眠りこけているらしいな。」
 「じゃ、つまりこの白い煙は…」
 「…催眠、ガス」
 私の言葉の後を、リュネが引き継ぐ。その瞬間、私の体がブルッと震えた。もしあのまま、校舎内に入っていたら…。
 「……た、隊長」
 エリオット君が、隊長に不安そうな瞳を向ける。「これからどうすればいいんでしょう」とでも言いたげな表情だ。
 隊長はうなずくと、いつものように冷静に指示を出した。「とりあえず、このまま皆が起きるのを待つ。話を聞くのは、それからだ。それに…」
 「それに?」
 「たぶんもうそろそろ、あいつらも帰ってくるだろう。合流して、あっちの話も聞く必要があるな…」
 次回、第四十七話。お楽しみに☆
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