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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 壊れた恋の羅針盤。【12歳冬】 ( No.16 )
- 日時: 2015/12/10 23:51
- 名前: ことり ◆E09mQJ4Ms. (ID: ptSF.ucw)
 「お母さん遅いね〜おばあちゃん」「そのへんで油売ってるんとちゃう?」
 嫌な予感はしてた。
 「バス停で待ってようかな〜」「やめとき、もうじき暗くなるよ」
 なんとなく分かってた。
 「すぐ帰るから!!いってくる!!」
 この決断が間違っていたとはいわない。
 ただ___『真実は人を幸せにしないのかもしれない』
 **
 「行ってくる」そういって、家を飛び出しバス停へ来た。
 といっても、正直待つしか術がない。
 でも、母はいつ帰ってくるかわからない。
 もしかしたら、一時間後かも。そう思うと、余計に待つのがつらくなる。
 この田舎のバス停には、当然人もいなく静かだった。
 いや、いたらいたでめんどうくさいから嫌なんだけど。
 そんな気持ちとは裏腹に、向こうから人影が2つちかよってきた。
 誰だろ・・・
 そんなことを思っていると、その人影の一人は、わたしの方へ歩み寄ってきて「麻里ちゃんだよね?!」といい、ぴょんぴょん跳ねている。
 あの、誰ですか。
 そんな私の気持ちを察したかのように
 「あ!!わたし、月島立夏(tukishima rikka)!!麻里ちゃんのことは大地から聞いてるよー!!!!よろしくねっ!!!!」
 立夏ちゃんは自己紹介をはじめた。
 そして、それをもう一人が呆れた目でみている。
 「俺、月島文。立夏の兄。あ、でも同い年だから。できれば必要以上に話しかけないでほしい、忠告したからね、できれば話しかけないで」
 文くんは、変わった人だった。
 ____自己紹介を聞く限りは。
 バス停での偶然の出会い。
 このときのわたしは、舞い上がっていた。
 学校にまだ行ってもないのに友達ができて。
 同じように笑える相手がいて。
 _____私が真実を知るのは、その数分後だ。
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