コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- 陸上部青春記録『コメ募集中』
- 日時: 2016/12/04 13:08
- 名前: 心里 ◆AG5AfKu9Dk (ID: QYM4d7FG)
書き換えです。
以前よりなるべく良い作品に仕上がるよう努力いたします。
心が広ーーーーい方は読んでみてください。
ものすごい更新早いときとものすごい更新遅いときがあります、ご了承ください。
☆キャラ紹介☆
*夏芽ヶ丘中学校*
制服
夏:紺の◇型襟ブラウス、青色リボン、膝上紺スカート(ベストは灰色)
冬:紺の◇型襟ブラウス、青色リボン、紺色ブレザー、膝上紺スカート(ベストは灰色)
佐波椎菜
中3。この作品の主人公です。
内面は優しいが、言葉遣いは荒め。怒るとすぐカッとなる癖がある。
あることをきっかけに眼帯を着用している。
紺色の髪をサイドテールにしている。
100メートル最高記録は12秒09。
黒に白の水玉柄のリュックを背負っている。
坂折詩恩
中2。
おとなしい性格。眼鏡を着用。
勉強はそこそこできる方で、100メートル走最高記録は10秒98。
なかなかの暑がりで、衣替え期間ではギリギリまで夏服を着ている。
茶髪のストレートヘア。
青色のリュックを背負っている。
水咲雪帆
中3。椎菜の一番の理解者。
友達思いで、優しい性格。家庭科が得意。全体的に勉強はできる。
100メートル最高記録は13秒29。
青髪でセミロング。
タータンチェック柄のリュックを背負っている。
朝波知夜
中2。詩恩とクラスが同じ。
決めたことには一直線で、真面目。
100メートル最高記録は13秒48。
灰色髪でポニーテール。
星柄のリュックを背負っている。
天宮雫
中3。面倒くさがり屋。
いつもふざけてる割には比較的タイムが速いので、椎菜から鬱陶しがられてる。
オレンジ髪でくせっ気がある。
100メートル最高記録は11秒06。
黒のリュックを背負っている。
海原美冬
中3。椎菜の友達。
ポジティブで天然。
水色髪のボブ。ヨーグルトが好物。
ベージュのリュックを背負っている。
*星丘学園*
制服
夏:白のブラウス、灰色の膝上スカート、青と白のストライプリボン(ベストはベージュ)
冬:白のブラウス、灰色の膝下スカート、黒色のブレザー、青と白のストライプリボン(ベストはベージュ、カーディガンは黒)
涼川志春
中3。全国陸上大会優勝の経験がある。
100メートル最高記録は12秒05。
桃色髪のツインテール。
白色のリュックを背負っている。
蓮井凛
中2。偉そうながら、走るのが速いわけではない。
100メートル最高記録は13秒11。
茶髪ショート。
ピンクと白のボーダーリュックを背負っている。
>>1*プロローグ*
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- Re: 陸上部青春記録『コメ募集中』 ( No.2 )
- 日時: 2016/12/03 10:50
- 名前: 心里 ◆AG5AfKu9Dk (ID: QYM4d7FG)
【第1章】1話
「・・・もう一回言って?」
「新入部員居ません」
「___もう一回・・・」
「新入部員居ません」
「ごめんもう一か・・・」
「新入部員居ません」
・・・。
そう__私たち陸上部には、今年の新入部員が居ない。ついでに、顧問も居ない。そんな最悪な部活。
いや、そこそこ強いとは思うんだけどね?でも、部活にあまり力を入れていないこの学校には___大抵の運動部に顧問なんて付かないのだ。
顧問なんて当たり前__そう思っていた中1の入部時期が尊くなる。
それに、去年までは18人も部員が居たのに・・・。今年は、5人だよ?5人。
「もーちょっと坂折!勧誘してきて!!」
「十分しましたよ・・・先輩もやってくださいよ」
「先輩に向かって何言ってんの?勧誘して来てって言ってんの」
急に黙りこくった坂折に、私は思わず吹きだした。盛大に。
「いやいや、分かった分かった!私もいくから!」
「しーちゃーん〜?どうしたの?」
急にテンションが違う声が聞こえて、私は思わず振り返る。
私の友達、水咲雪帆。
「しーちゃんはやめて?小学生みたいじゃん」
「えー・・・?ねえ坂折君、別にいいよねー?」
えっ、と驚いた表情をする坂折。
ああ、この坂折って言うのは__中2で、私の後輩部員。
100メートル最高記録10秒98で、優勝経験ありの結構自慢の後輩。
そして私は、佐波椎菜と言う。一応中3。
100メートルは12秒09。
私は去年陸上全国大会に出場したけれど___そのとき「12秒05」という怪物みたいな人が居て、私は惜しくも2位だった。
__今年もその人と戦うことになるのかな___
- Re: 陸上部青春記録『コメ募集中』 ( No.3 )
- 日時: 2016/12/03 15:21
- 名前: 心里 ◆AG5AfKu9Dk (ID: QYM4d7FG)
とか思っている間に部活時間終了の時間帯だ。6時。
「椎菜ちゃーん!かーえーろー!!」
運動場の柵を軽々と飛び越えた私の友達、海原美冬がこっちへ向かってきた。
私はそれに、「ちょっと待って!」と、美冬の声に負けないくらいの大声で叫ぶ。
「あ、あたしも一緒に帰っていい?」
雪帆が声をかけてくる。「いーよ」と私は返す。
__
『・・・!お姉ちゃん!お姉ちゃん!?』
__
「・・・え・・・?」
「?どうしたの、しーちゃん?」
片付けの途中、急に私が変な声を出したからか。雪帆が怪訝そうな顔で問いかけてくる。
今のは___?
「どうし・・・」
「大丈夫。大丈夫だから」
「椎菜ちゃーーーんーー遅いーー!!」
「待ってよー?」
「待ってるよー!!」
はあ、と私は小さくため息をついてから鞄を肩にかけ、走って美冬の所へ向かう。そのあとを、雪帆が付いてくる。
__帰り道。急に話す話題がなくなる時間帯。
「__美冬ちゃん、テニス部はどう?」
「今年は新入部員結構来たよー!24人だったかなー」
「気楽な部活はいいよね・・・」
ため息混じりに言う。「失礼だよー」と美冬は私の鞄を軽く叩いてきた。
「それよりもさ」
急に話題を思いつく。
「2人は進級テストどうだったの?」
この学校で、入学式翌日に行われる地獄のテスト。
それがつい先日返ってきた。
「私は__476点だったかな?」
「え!?美冬345点だよー」
ふーん。まさに予想通り。
美冬は馬鹿じゃないけど、賢くもない。って、失礼・・・私は、428点。
「雪帆賢いよね・・・。あ、じゃあまたね」
私は肩から落ちてきたリュックを背負い直し、走って家に向かった。
- Re: 陸上部青春記録『コメ募集中』 ( No.4 )
- 日時: 2016/12/03 22:51
- 名前: 心里 ◆AG5AfKu9Dk (ID: QYM4d7FG)
「県大会・・・7月13日だよね・・・」
ぽつりと呟いたその言葉。でも私は、その言葉に自分で重みを感じた。_そこで、”あの人”と戦わなきゃいけないから。
絶対、1位になりたい。私はその思い一心で陸上を続けてきた。
「涼川志春さん・・・」
__今日は帰って、すぐ寝た。
.
翌日。私は、何の変わりもない朝を過ごす。
結構早く起きられる方だから、今日は6時半に家を出た。
「あれ?佐波先輩・・・?」
__急に名前を呼ばれ、私はドキッとする。
・・・坂折・・・・・・。
「何?新入部員勧誘に失敗した後輩君」
「そのあだ名ひどくないですか?先輩・・・俺結構頑張ったんですよ?恥ずかしかったですし・・・」
「あんたが恥ずかしいとか恥ずかしくないとか頑張ったとか頑張ってないとかどうでもいいの!新入部員になかったら廃部もあり得るでしょ?そうならないためにもちゃんと勧誘して来てっていったのに・・・。廃部になったら坂折のせいだからね?」
「そんな・・・」と困った表情を見せる新入部員勧誘に失敗した後輩君。長いから以降・・・略して・・・「失敗君」。
いや、ひどくないこれ?__と、自分で突っ込みを入れる。
「ま、練習厳しいとでも思ってるんだろうね・・・そこそこ有名だしさ」
「そうでしょうね・・・。全然厳しくないんですけど」
「何それ私に対するイヤミ?喧嘩うってる?受けて立つよ。とことん罵ってあげるよ?ん?」
誰もそんなこと言ってませんよ、とまた困惑した表情を見せる失敗君。
こんな感じが、一番楽しいと、そう思う。
- Re: 陸上部青春記録『コメ募集中』 ( No.5 )
- 日時: 2016/12/04 13:19
- 名前: 心里 ◆AG5AfKu9Dk (ID: QYM4d7FG)
2話
「・・・やる気なし」
ここで、陸上部の皆を紹介しておこうかな。
え?誰にって?・・・知らん。
まず私、佐波椎菜。そして、水咲雪帆。
と、天宮雫。変わった名前・・・。
地方大会でいつも負けるくせに全く全国行こうと努力しないクズ。
私たち3人が、中3生かな・・・。
そして2年生は、坂折詩恩と朝波知夜さん。
この2人は同クラスらしく、仲も比較的良さそう・・・。
坂折は全国大会優勝の記録も持っていて、朝波さんは・・・察し!!
ごめんね、朝波さん。
と、誰得紹介が終わったところで・・・練習行ってみよう。
「天宮ー?今日100メートルの計測するからね!ストップウォッチと旗持ってきてよ!」
「はぁ?嫌だし」
「お前・・・ふざけてんの?部活やめていいよ」
「え!?嫌だ」
ろくに練習もしないくせに、何でか部活は続けたいらしい。
別に続けなくてもいいし、4人でも記録さえ残せば廃部にはならないんだけど・・・。まあ、それじゃあ坂折が可哀想か。
男子1人になるし・・・。
「ああ・・・持って来ればいいんだろー」
「面倒ならやめていいよ」
「え”」
濁った声を出す天宮がちょっと面白かった。
「ほら走って!」
思いっきり天宮の背中を押す。「いてっ」と短い悲鳴が聞こえた。
- Re: 陸上部青春記録『コメ募集中』 ( No.6 )
- 日時: 2016/12/10 09:42
- 名前: 心里 ◆AG5AfKu9Dk (ID: QYM4d7FG)
3話
・・・・・・結局、昨日は全然練習をしなかったな。
「雪帆、今日は・・・部活、休みね」
私は一言そう告げ、教室を出た。
「え、待って・・・!え?え・・・」
後ろには焦った姿をして居るであろう雪帆が居たけど、私は何だか今日、部活をしたくなかった。
____
『その眼帯って・・・』
「あれ?椎菜先輩?」
その声に、私はぱっと目を見開く。
「あぁ・・・朝波ちゃんか。あ、坂折に今日部活休みって言っておいてくれない?」
「え?今日部活休みなんですか?」
予想通りの返答が返ってきて、
私は笑い出しそうになった。けど、冷淡に答える。
「うん。今日は・・・いいよ」
この言葉がどう朝波ちゃんに聞こえたのかは分からない。けど私は、このままだと部活をやっても意味がないと思った。___真面目に練習なんて、私たちには難しいから___。
___
「それじゃあこの英文を読んで、日本語訳して・・・佐波さん」
「・・・」
「佐波ちゃん!呼ばれてるよ」
後ろの子に肩を叩かれ、私ははっと我に返る。
「あ、すみません・・・えっと・・・」
「27ページの3行目の英文よー」
「・・・I don't know what to buy for my mother. え・・・と、私は・・・母に何を買えばいいのか分からない・・・、ですか?」
「うん、いいわよ。ありがとー」
英語は嫌いだ。
英文なんて、意味が分からないから・・・ね。
それに英語がなくても、日本なんだから。
そんな小学生みたいな言い訳を考えながら、私は緑一色の桜木を見た__。
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