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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 芹沢くんの秘密。 ( No.1 )
- 日時: 2015/08/19 00:28
- 名前: 七海** (ID: bF4j0KZ2)
- 参照: http://www.no-ichigo.jp/profile/show/member_id/792498?
 図書室の彼。************************************
 高校2年の5月、放課後の教室で。
 「花音、かえろーっ」
 わたしの自慢の親友、黒崎萌はわたし、川瀬花音の身支度を待っていた。
 萌は誰もが二度見するってぐらいの美人で、頭も良くて、ほんとにわたしにはもったいないってくらいの友だち。
 そんな友だちの誘いだけれど、今日はいっしょには帰れないんだ。
 「ごめん、今日図書室いかなきゃ」
 「ああ…、今日金曜日だったね。忘れてたよ〜。花音もさ、図書委員なんてどうせ誰も本借りにきやしないんだから、行かなくてもいいのに」
 萌は呆れたように笑った。
 わたしはごめん、と萌に謝った。
 もちろん、図書委員としての義務、ってのもある。
 30パーセントくらい。
 でも、残りは。
 「どうせ、芹沢くんでしょ」
 萌がにやにやしてる。
 わたしは急に顔が熱くなるのを感じた。
 「そっ、そんなことないよ、」
 「嘘つけ〜、顔真っ赤だぞ〜?…ほら、今日こそ話しかけるんだよっ!行っといで!」
 ぽん、と背中を押してもらった。
 萌ってば、おおげさなんだから。
 …そうなんです。
 図書室に行くのには、もうひとつ理由があって。それは、
 ある男の子に、会いに行くため、なのです。
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