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Re: 約束の剣〜デスゲーム〜 ( No.11 )
日時: 2015/11/23 23:02
名前: アウリン ◆gWIcbWj4io (ID: L3qeerbj)


第二章  眠りの森の美女


〜4〜

 あの時と同じように、やはりモンスターは見当たらない。

「なんでだろう?」
「う〜ん……」

 と、またモンスターに囲まれた。

「あれ、どっかで……」
「これだったんだね……」

 モンスターに突っ込んだ形の私たちである。

「とにかく、行こうか」
「だね」

 そうして、また戦う。
 戦う。
 戦う。
 …………。

『きりがないですね〜』

 再びキレ気味のマリアに苦笑する。

『これはどこかにモンスターの核がいると考えた方がよさそうだ』
『なるほど』
『じゃあ、奥に進むの?』
『そうなりますね』

 モンスターの核がいて、そいつを倒さない限りモンスターは生まれ続ける……って事?
 そりゃ、きりがないわな。
 とすると、そのモンスターの核が消えたら、増えすぎたやつらも消える?

『よし、さっさと倒しに行っちゃいましょう!!』

 張り切って私は言う。
 と、全員からの返事がなかった。

 あら?
 あらら?
 何かおかしなことしたっけ……?

『えーっと、じゃあ、行くか』
『はいっ!』

 またもや張り切って返事をする。
 苦笑されたんだけど。
 ドウイウコト?

 それはさておき、とにかく私たち一行は森の奥に進んでいく。その間、モンスターにはまったく出会わずに。
 しばらくすると、全く活気のない町があり、そこで二言三言交わした私たちは、ここはもう滅んだという設定なんだろう、と結論付けた。
 悲しい事に、私は何もしゃべっていない。

 そして、全員の動きが止まる瞬間がやってきた。

「えっと?」
「えー、これはおとぎ話、ですかね?」

 全員が頭に疑問符を浮かべる。その疑問符には羽が———パタパタ、パタパタ———くっついているような気がする。

 目の前には痛そうな蔦に絡まれまくった城が一つ。
 音は何も聞こえない。


 ———まるで、そこだけ時間が止まっているかのように。


「入る?」
「それしか方法は無いですよ。私の考えだと、あれが核……おそらく、 この森のボス、そして異常なモンスターの発生を止めることのできる 何か……」

 うわー、ってか、じゃあ戦うのは「眠りの森の美女」の美女とか!?

「え、美女と戦うの?」
「馬鹿が。そんなわけないでしょ」

 ローズが聞くと、アーナが即答した。

「あの美女が戦えると思う?戦うなら———王子様よ」
「いやいや、魔女って言え、そこは」

 シアンが慌てて突っ込む。
 マリアはというと、すでに諦めたのか、こちらの様子を傍観している。
 私も人の事は言えないが———何しろ馬鹿と言われたローズと同じ事を考えていたのだから———王子様を倒してはいけないと思う。

 そんなこんなで一行は城の入り口まで向かった。

「開けるよ?」

 アーナが言う。
 私や他のメンバーは慎重に頷いた。


———


 こんばんは、アウリンです。キリがいいところで切ったら短くなっちゃいました。

 さて、いよいよ次回、ルーシー暴走!

 ルーシーの暴走は時に残酷です……ww