コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- ─゜+。:会長様専用！:。+゜─【参照2300感謝】
- 日時： 2015/09/01 21:11
- 名前： *~*優奈*~* ◆wte2Ew3rbc （ID: nrbjfzgl）
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このたびはクリックありがとうございます！(o・ω・o)
優奈{ユウナ) と申します。
初見の方は、これからどうぞよろしくお願い致します、
常連客の方はこのたびもよろしくお願い致します(*- -)(*_ _)
前回も全く同じ題名で小説を投稿しておりましたが
過去ログになってしまったためもう一度立て直しました。
尚、前回のスレで書いていた１話からの小説をもう一度貼り直します。
気に食わない部分は一部訂正・話を変更する場合があります。
※以下紹介文は前回のものと同一です（汗
今回が５作目の作品となります！
一作目から変化なく、相変わらず未熟ヤローです・・・。
主はタメ＆呼び捨てなど全然大丈夫です！
お友達も募集しているので、気軽に声をかけてくださいね＾＾
＋／キャスト／＋
∮織原 弥生 オリハラ・ヤヨイ ♀／高校１年生
ひょんなことから、ある意味の有名高校に入学した女の子。
ドジで失敗が多いけど、人一倍の努力家。
バカ正直。
∮九条 律 クジョウ・リツ ♂／高校２年生
公立明和高校生徒会会長。
自己中で俺様会長。成績優秀なのは生まれつき。
普段はクールで無口。細かい作業が大嫌い。
∮海堂 臨 カイドウ・リン ♂／高校１年生
一見美少年だが、人見知りで無表情。
ぼんやりしているようで、とても人を見ていたりする。
たまに、無防備に感情を表すことも。
生徒会会計。サボり魔。
∮三倉 忍 ミクラ・シノブ ♂／高校２年生
個性あふれたグダグダな生徒会をまとめる役。
お気楽で好奇心旺盛な性格。楽しいことが大好き。
明るい性格のしっかり者。働き屋さん。
細かい作業が得意。生徒会副会長。
＋／ルール／＋
①お客様同士のケンカ、中傷はおやめください。
②チェーンメールなどは貼らないでください。
③最低限のマナーは守ってください。
＋／お客様リスト／＋
・ゆにゃ 様 ・あんず 様
・水玉 様 ・恋華 様
・梅乃(環奈)様 ・珠紀 様
・由蘭 様 ・カリン 様
・はるた 様 ・＊紗悠＊ 様
皆様本当にありがとうございます....！
小説を読んでくださった方は、なるべくご意見、ご感想等
残して行ってくださるとありがたいです。
更新待ちの方は気軽に声をかけてください＾＾
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- 日時： 2014/01/19 01:19
- 名前： *~*優奈*~* ◆wte2Ew3rbc （ID: zfUJEuV5）
＋／第６７話／＋【油断】
数日後。
『———・・・節度を守り、安全に過ごすこと。
適度の勉強、体調管理にはくれぐれも気を付けて——・・・』
こもった空気を切り抜けて、暑苦しいセミの声が聞こえる。
マイクがキーンと嫌な音を鳴らしながら、校長の声を体育館に響かせた。
——終業式。
１学期の終わりと、夏の始まりをつげるこの季節。
終業式っていうのは不思議なもので、どこか心の荷がおりる気がする。
・・・まあ、私にとっては危険な学校生活そのものが
生活の重荷だったんだけどね・・・
「やっと休める・・・」
それにしても長い一学期だった・・・
不良とは一か月もおさらばだ。
生徒会だってない。
この休みを、むさぼるように満喫しなくては・・・！
＊＊＊
終業式が終わり、教室へ戻る。
ふと、教室へ向けて歩いていた私の背後に、誰かが声をかけた。
「弥生」
振り向かなくたって、なんとなくわかる。
最近の私は、この声に特に敏感なのだから。
「臨くん・・・」
振り向いた先に居た臨くんは、何ごともなかったような表情をする。
そういう無神経さ、本当に見習いたいくらいだ。
・・・この前、臨くんに
・・・ほっぺにキスをされた。
理由なんて知らないけど、私にとっては充分に大事件で
その日はまったく眠れなかった。
油断も隙もあったものじゃない。
「・・・あ、あのあと・・・三城くんにはちゃんと謝ったの？」
「一瞬ね」
・・・一瞬って・・・
きっとすれ違いざまにでも言ったんだろうな。
私からも謝っておこう。
「私、臨くんのこと、これからはたくさん疑うからね」
「疑う・・・？」
「臨くんってやっぱり何考えてるか分からないんだもん。
・・・またへんなこと起きないように、警戒するの」
臨くんのこと、知った気になっていた。
分かりにくい人だけど、私には分かってるって思ってた。
安心しきって頼りすぎていた。
・・・それが、油断を生んだんだ。
「・・・分かった」
臨くんが下をうつむいて短く返事をした。
言葉がキツかっただろうかと心配すると、
臨くんはやっぱり平然として、顔を上げた。
「警戒したって意味ない。
・・・気が付いたら、弥生は俺に取り込まれてるから」
「な・・・」
「それがイヤなら油断しないほうが良いと思う」
臨くんの意味ありげな言葉に、私は後ずさりして距離をとった。
なんて自信なんだ。
・・・この男は、
思っていた以上に恐ろしい。
「は、半径３メートル以内に入ったら怒るからね」
からかっているのか
私を取り込みたい理由があるのか。
そんなこと聞く勇気もないけれど・・・
その言葉はたしかに人を惑せる
危ない武器だ。
- ──゜+。:会長様専用！:。+゜──【参照600感謝】 ( No.113 )
- 日時： 2014/01/19 01:18
- 名前： *~*優奈*~* ◆wte2Ew3rbc （ID: zfUJEuV5）
由蘭 様
返信おくれてごめんなさいー！；；
こんはんばお久しぶりです＾＾
臨くんはこれからもたくさんやらかしますよ笑
ドＳ最高です///
ありがとうございます、更新頑張ります！
- ──゜+。:会長様専用！:。+゜──【参照600感謝】 ( No.114 )
- 日時： 2014/01/19 03:05
- 名前： *~*優奈*~* ◆wte2Ew3rbc （ID: zfUJEuV5）
＋／第６８話／＋【子どもな先輩】
「あ、いたいたーっ！
臨！ 弥生ちゃーん！」
臨くんと話していると、騒がしい足音と一緒に、明るい声が響いた。
校舎が違うはずの三倉先輩だ。
「三倉先輩。 どうしたんですか？」
「２人に朗報だよ！
生徒会の会費、かなりあまってるからみんなで休みに旅行でも行こーよ」
「え、旅行！？」
たしかに１学期は会費つかうときもなかったし・・・
せっかくの夏休みだけど・・・
「会費つかっちゃっても良いんですか？」
「良いよ良いよ〜パァッと使おう、ね！」
旅行・・・
生徒会のみんなで。
「こら、忍！」
先輩の誘いにうなずこうとしたときだった。
またひとつ騒がしい足音と、機嫌の悪そうな低い声が聞こえる。
こ、・・・この声は・・・
「俺は大ッ反対だ！」
近づいてくるなり、目を吊り上げた会長は叫ぶように言った。
驚いて肩をびくつかせ、私は目をまたたかせる。
な、なにごと？
ていうか会長すでに怒ってるけど・・・
「なんでさ〜！
良いじゃんせっかく会費あるんだし、良い機会でしょ？」
「会費は生徒会の金じゃなく、学校の金だ。
旅行なんて浮ついたことに使うものじゃないぞ」
「渡利先生の許可はとったし、どうせ使い道もないお金でしょ。
生徒会の親睦を深めるのも大切な行事だよ！
ね、弥生ちゃん」
「えっ！？」
「キレイごとを並べるな、お前が遊びたいだけだろ。
どうしても行くって言うなら勝手にすれば良い、俺は行かない」
会長は腕を組んでそっぽを向いた。
三倉先輩はそんな会長をにらみつけて頬をふくらます。
お互いに口をへの字にして、それはそれはお怒りのご様子だ。
「まあまあ・・・２人とも落ち着きましょうよっ」
・・・最近になって気が付いた。
この生徒会の中ではなによりも、
先輩２人のケンカが一番子どもっぽいと。
臨くんはボーっとしてケンカを止めようとはしないし、
この人たちは生徒会にふさわしいような、ふさわしくないような・・・
「・・・分かったよ」
三倉先輩はうつむいて静かに答えた。
会長がホッと一息ついたとき、三倉先輩が私の手をにぎりしめて笑顔になる。
「じゃあ〜律が参加しないなら、僕ら『二人きり』で旅行しよっか♪」
「はい・・・？」
あれ？
あきらめたんじゃ・・・
「うるさい姑もついてこないみたいだし、
僕たち二人の親睦を深めよう、弥生ちゃん」
「姑だと！？」
そっぽを向いていた会長に再び火が付く。
こんな廊下で生徒会がケンカなんて、生徒へ悪影響なのでは・・・
「・・・俺まではずされた」
臨くんがポツリとつぶやいた。
たしかに会長と一緒に臨くんまではずされている・・・
ああ、臨くんにまで被害が・・・
「何を言ってる・・・それこそ大反対だ！」
「不参加の人には関係ない、放っといて。
律が行きたくないってワガママ言ったんでしょ？」
「ワガママはどっちだ・・・」
会長は眉間をよせて、苦しそうに考え込んだ。
しばらくすると、ため息交じりにもれたのは悔しそうな声。
「・・・分かった、俺も行けばいいんだろ」
「そうそう、そうこなくちゃねーっ！」
パァっと三倉先輩の表情が明るくなり、笑顔が戻る。
どこか「計画通り」といった妙に満足げな声。
「・・・会長、まるめこまれた」
臨くんがそう静かに発した言葉は、私の耳にしか届かなかったみたいだ。
その言葉に私も小さくうなずいてしまう。
まだ会長は納得いかないようだけれど、
確かにこの人をまるめこんでしまうその話術は、本当にすごいと思う。
こんな言い方悪いけど、先輩って詐欺師みたいだなぁ・・・
「こ、これで・・・みんなで行けますね・・・？」
「まったく、この俺まで巻き込みやがって」
ギラリと鋭く光った会長の目が、なぜか私をとらえた。
まるで「お前のせいだ」とでもいうような怒りのこもった瞳。
あまりの恐ろしさに、ひっ、と声をあげて動けなくなる私。
・・・な、なんで！？
にらまれるようなことしたかな・・・？
よ、よく分からないけど・・・
なんとか、４人全員で旅行に行けるみたいです・・・
果たして、こんなメンバーで無事に行けるのでしょうか・・・？
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- 日時： 2014/01/19 04:02
- 名前： *~*優奈*~* ◆wte2Ew3rbc （ID: zfUJEuV5）
＋／第６９話／＋【親睦会】
「海だ〜っ！！」
三倉先輩は目の前の光景に目を輝かせた。
近いようで遠くに見える、青い海。
砂浜では、海水浴のお客さんであふれかえっている。
「おい、俺たちが行くのは逆方向、山のほうだろ」
「・・・暑い」
「臨くん頑張って・・・！」
———８月。夏休みまっただ中。
私たち生徒会は、会費をつかい「親睦会」という名の旅行へ来ていた。
旅行雑誌を参考にして選んだ旅行先は、２泊３日で鎌倉。
ここは海も山も見える、美しい街。
私たちが今歩いているのは、海を見渡せる山のハイキングコース。
どうやらこの先に、私たちが泊まる旅館があるらしいんだけど・・・
「ほんとに暑いね、今日は・・・」
「弥生、そこにアイス売ってる」
・・・本日も猛暑。
今は木のおかげでなんとか影の中を歩いている・・・
「あ、看板あった！
もう旅館そこだよー」
三倉先輩が先頭に立って、手招きをした。
この人はいつも元気で体力もあってうらやましい。
「はぁ、やっとですかぁ・・・」
「そう長く歩いてもないのにバテるのが早いな。
これを機に体をきたえたらどうだ」
「・・・その『弱い』扱いするのやめてもらえませんかね」
「実際に、お前は虫けらのように弱いからな」
「虫けらって表現もやめてくださいー！」
・・・まったく、イヤミがエスカレートしてる。
そもそも女子の体力なんて、みんなこんなものなのに。
こんな私だって強くなりたくてキライな体育も頑張ってる。
たしかに私は運動神経は悪い方だけど・・・
む、虫けらとまで呼ばれるなんて心外だよ〜・・・
＊＊＊
「わ、きれー・・・」
木造の日本らしい立派な旅館。
展示してあるものもお花も景色も想像以上だ。
こんなところに宿泊できるなんて・・・
夢のようだ・・・
「４名様でご予約の三倉様ですね。
お部屋の準備が整っておりますので、ご案内いたします」
ドラマで見るような旅館の仲居さん。
キレイな着物を着た女の人が、私たちを部屋まで案内する。
「み、三倉先輩・・・ここ高いんじゃないですか？」
「大丈夫、僕らには『学生割』っていう心強い味方がいるからね。
なるべく安いプラン探して見つけたんだよー」
一体いくらするんだろう？
本当に会費でこんなことしちゃって良いのかなぁ・・・
なんか、話がウマすぎるっていうか・・・
・・・でも、来てしまったからには先輩を信じて楽しむしかない！
「こちらの３部屋でございます。
何かご用がありましたら、室内の内線をご利用ください」
「はーい、ありがとうございまーすっ」
三倉先輩がのんきに返事をする。
目の前には、均等に並んだ３つの扉。
「・・・ちょっと待て、忍。
今３部屋って言ったか・・・？」
「うん、そうだけど？」
「俺たちは４人だが」
「予約したとき３部屋しか空いてないって言われちゃってさぁー、
・・・ってあれ、言わなかったっけ？」
「聞いてないぞ！」
「ど、ど、どうするんですか！？」
遊ぶ前からつのる不安。
・・・やはり無事には
この旅行は過ごせないかもしれません・・・！
- ──゜+。:会長様専用！:。+゜──【参照600感謝】 ( No.116 )
- 日時： 2014/01/19 14:30
- 名前： *~*優奈*~* ◆wte2Ew3rbc （ID: zfUJEuV5）
＋／第７０話／＋【遠回りな気持ち】
旅館についてそうそう起こった出来事。
旅行へ来たのは、会長、臨くん、三倉先輩、私の４人。
それに対して部屋の数は３つ。
深刻な部屋不足・・・
って言っても、まあ夏休みは旅館も旅行客で埋まってるだろうし、
別に私は２人部屋でも気にならないけど・・・
「で、部屋割りはどうする？」
「・・・問題は、弥生のこと」
臨くんが言うと、会長と三倉先輩が２人して私のほうへ視線をうつす。
ケンカしても、こういうときは妙に気の合う人たちだ。
「な、何ですか・・・？」
「弥生ちゃんを一人部屋にするっていうのも・・・
また何かややこしい事件起こしそうで怖いし」
「そういつもいつも事件起こしませんっ」
いまだに私への信用性はゼロ・・・
こっちも好きでいろいろ巻き込まれてるんじゃないのに。
「私は部屋があれば、１人でも２人でもかまいませんけど・・・」
「弥生と誰かが相部屋・・・」
「・・・織原が２人部屋というのも、それはそれで問題だと思うが」
「学校のときと同じ、旅行先での監視が必要じゃなーい？」
「旅行先でまで監視されるんですか！？」
そんなの聞いてない！
どこまで信用されてないんだ！
っていうかこんな旅行先でなんの事件を起こすっていうの・・・
この人たちは私をみくびっているのか、心配しているのか。
学校では心強いけれど、なにも旅行に来てまで監視しなくても良いのに。
たしかにいろいろ迷惑はかけたけどさぁ・・・
あまりに自分が情けないと自覚する。
ため息をついて肩を落とした私に、三倉先輩が声をかけた。
「じゃあここは僕と弥生ちゃんでペア組んじゃう？」
「え、はあ・・・」
「却下だ」
会長の声が私と先輩を引き裂く。
今回の会長はなぜか、いつも以上に反対ばかりする。
三倉先輩の言った通り、まさに「姑」みたいだ。
「またぁー？
つぎは何が不満なんだよ小姑！」
「何とでも言え。
お前と相部屋なんてそれこそ事件に巻きこ・・・」
「私は三倉先輩と一緒の部屋にしますっ」
会長と三倉先輩の言い合いを終わらせるように、
私はズバリと言葉を切り込んだ。
その言葉に三倉先輩は目を輝かせ、会長は目を丸くしてかたまる。
臨くんはというと・・・窓の外の景色をボーっとながめていた。
「ほんとー！？ 弥生ちゃん！」
「はい、これで解決ですね」
「わーい！ 夜はトランプしよーねー！」
三倉先輩はまぶしいほどの笑顔をむけると、
よほど喜んでいるのか、私の手をにぎりブンブンと激しくふる。
・・・腕が抜けそうだけど、喜んでるみたいで良かった・・・
「か、会長はもう、口出ししないでくださいねっ」
これが一番いい選択。
臨くんにはまだ警戒をとくことはできない。
１人部屋になるよりも危なそうだ・・・
・・・もし、
もし会長と２人部屋になったら、と考えた。
きっととても安全で、事件なんて起こらないんだろう。
でも、
『二人きり』
そんなことを考えると、ドキドキして、苦しくなって・・・
私はまた、正常ではいられなくなる。
何かを、あの人には気付かれたくない。
まだ、私は何かに気付いていない。
・・・もう少しで目が覚めてしまうよ。
これが一番の
小さな遠回りなんだ。
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