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- 東京怪物使節団
- 日時: 2015/03/19 19:34
- 名前: あげは (ID: WylDIAQ4)
- 怪物ー怪しいもの、化け物。 
 一体誰の為に私たちは生きているのだろう。
 何の目的で生きているのだろう。
 そんな事を思った3人の生物がいた。
 どうも。あげはと申します。
 えー、どうぞよろしくお願いします。
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- Re: 東京怪物使節団 ( No.66 )
- 日時: 2016/05/05 17:52
- 名前: あげは (ID: fbDo0S8E)
- てるてるありがとう! 
 この小説のファンでいてくれて、本当にうれしいよ!
 イラストが描けなくても全然大丈夫だから!
 皆様へ
 私自身の都合で忙しくなり、更新があまりできなくなってしまい、申し訳ありません
 これからはちゃんと更新しますので、よろしくお願いいたします
- Re: 東京怪物使節団 ( No.67 )
- 日時: 2016/05/05 21:06
- 名前: あげは (ID: fbDo0S8E)
- 5人は目を見開いた。 
 「人間界への…永住権?」
 ラファエロは銀の目をゼウスに向けた。
 「え…どういうことです?私たち、まったくもって理解ができないのですが」
 ジェーンは白い息を吐いて、ゼウスに聞いた。
 ゼウスは優しそうな笑みを浮かべた。
 「人間界の永住権。お前たち5人の活動は、人間界がどう動いているかがはっきりする。天界、魔界にも不利益はなく、お前たちが好きなように生きていける。どうだ?これ以上のものを望むか?」
 グレーヴは口を開けていた。
 「俺たち…人間界に、ずっといてよいのですか?」
 「そのための永住権だ。破棄するというのなら、それでもかまわんが」
 ハデスが5人の前に立った。
 「そういうことじゃ。わざわざそれを伝えるために、貴様らをここに連れてきた。もう、貴様らはここに戻ることはないじゃろうて」
 ハデスは温かな笑みを浮かべた。
- Re: 東京怪物使節団 ( No.68 )
- 日時: 2018/12/16 12:01
- 名前: あげは (ID: 7mqCe5Fx)
- 5人は顔を突き合わせて笑った。 
 しかし
 「ちょっと待て」
 皆、ゼウスの後ろを見た。
 「私はその案には賛成できかねん」
 青いローブを身にまとった白髪の老人が現れた。
 「今更何を言うか、ポセイドン」
 と、ゼウスが言った。
 ポセイドンと呼ばれた男は眉間にしわを寄せて腕を組みながら、5人を睨みつけていた。
 「無断で人間界に行き、活動することは法によって禁止されている。
 どうしてそのことを許すことが出来ようか」
 ラファエロが彼を憎らしそうに見た。
 「相変わらず頭が固いのう」
 と、ハデスが頭を掻きながらため息をついた。
 「魔界も人間界も昔とは大幅に変わっておる。
 人間界のことがわからねば、わしらとてどうすればよいかわからぬだろう」
 「使い魔を送ればいい。
 そして、その理由はこの罪人たちを無断で人間界に行って良い理由にはならん」
 ポセイドンはハデスをギロリと睨んだ。
 彼は小声で
 「おーおっかな」
 と、言った。
 ポセイドンはゼウスの方を向いて
 「私はこの罪人たちに然るべき罰を与えるべきだと考える。
 人間界の永住権なぞもってのほか。
 魔界牢での終身を求める」
 と、言った。
 5人の顔が一斉にこわばった。
- Re: 東京怪物使節団 ( No.69 )
- 日時: 2018/12/20 23:42
- 名前: あげは (ID: 7mqCe5Fx)
- 「なんであんたが口出してんのよ!!」 
 アドリアンナが今にも掴みかかりそうな勢いで声を荒らげた。
 彼女は髪を全て蛇に変え、体からも2匹出していた。
 「落ち着いてください」
 ジェーンが冷静に彼女を抑えようとするが、その手は怒りからか、震えていた。
 「だって、僕たち何にも悪いことしてないじゃん!
 そりゃさ、黙って人間界に行ったけど、人間達に危害なんて加えてないし、依頼だってちゃんとこなしてるし、学校にだって馴染んでる!!
 なんで僕たちが魔界牢に入れられなきゃなんないの!!」
 アドリアンナは喚いた。
 ポセイドンは、うるさそうに彼女を見た。
 「人間界に行くこと自体が禁じられている。
 その法を破ったことに対する反省はないのか。
 法が全てなのだ。申請をすれば良かったものを、なぜしなかった」
 ユビキタスが彼に掴みかかった。
 「てめぇ、いい加減にしろよ!!」
 「やめろ!」
 ラファエロが彼を羽交い締めにした。
 「うるせぇ、離せ!!1発殴らなきゃ気がすまねぇ!
 てめぇ僕らの何を見てそんなこと言ってんだよ!
 今でも僕らの助けを待ってる人間たちがいんだよ!
 そんな人間たちを見放せって言うのか!
 ふざけんな!人間たちにてめぇは何が出来る!?
 何にも出来ねぇだろうが!!」
 彼は暴れながらそう叫んだ。
 ポセイドンは額に血管を浮き上がらせていた。
 「やはり、野蛮な怪物共は暴力で解決させようとするのだな。
 これで分かっただろう、ゼウス。あの者達は罰を受けるべきだ」
 ゼウスは顎髭を擦りながら考えていた。
- Re: 東京怪物使節団 ( No.70 )
- 日時: 2019/03/18 18:33
- 名前: あげは (ID: /48JlrDe)
- 「俺ら、本当に、戻れないんですか…?」 
 グレーヴは今にも泣きそうな目でゼウスを見た。
 他の4人も同じことを思っていた。
 「お前は何故そのようなことを問う。分かっておるだろう」
 ゼウスの代わりにポセイドンが答えた。
 そして、彼はグレーヴに近づいた。
 「法が全てなのだ」
 静かに、そう言った。
 「…分かった」
 ゼウスが口を開いた。
 皆、彼に注目した。
 「ポセイドンよ、法が全て、なのだな?」
 ポセイドンが少しだけ口角を上げた。
 「ああ、法が全てだ」
 そして勝ち誇ったように彼らを見た。
 ラファエロは唇を噛んだ。
 「ならば、その法を変えれば良いな」
 ゼウスはにこりと笑った。
 ポセイドンは彼の方を向き、口をぱくぱくとさせた。
 「な、な、何を言っているのだ貴様は!」
 「法を変えてはいけないと、法に書いてあるか?私の記憶では、そのようなことは書いてないが」
 ゼウスは懐から古びた赤い革の書物を取り出した。
 そこにどこから出したのか羽根ペンで何かを書き、そこに手をかざした。
 「全ての神を統べる神、ゼウスの許可があれば、魔界法に関係なく魔人は人間界に永住できる、また、人間界への通行は、通行許可証を発行する」
 書物から光が放たれた。
 ゼウスは書物を閉じ、ラファエロ達の前に跪いた。
 そして優しい笑顔を見せた。
 「これでお前たちは正式に人間界に永住できる、たまに状況報告をする以外は普通の人間だ。」
 ゼウスは拳を握って、もう一度開いた。
 そこには5枚の紙があった。
 「お前たちの永住権だ。持っていけ」
 ラファエロはそれを受け取り、みんなに見せた。
 全員顔を見合わせ、嬉しそうに笑みを浮かべた。
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