コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 【アンケート】EUREKA【実施中です】 ( No.71 )
- 日時: 2015/02/24 18:40
- 名前: 水無月 紅雪 ◆zW64EWZ0Wo (ID: nlCdadAl)
 ——お前は俺のことを悪く考え過ぎなんだって。
 ——俺はお前を守ってる、って考えたら良いだろ?
 ——お前の全部を俺に委ねりゃ契約完了だ。
 ——私は……——
 後方から風が頬をかすめた。あとから遅れて後ろ髪が視界に入る。目の前の敵は、1人から2人に増えていて。後ずさり、真白を見ると、彼女も訳がわからない、と言った顔をしていた。
 詩音は、見たところ双子と言うことで間違いないだろう2人を睨みつけた。
 「……真白」
 「……援護くらいならしよう。というかやっぱり代わろうか!?」
 「その方が個人的には凄く嬉しいのですが手遅れなんですよ馬鹿野郎でございます〜っ!!」
 「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい」
 いつの間にかある種の痴話ゲンカみたいなことになっているが(真白に至ってはキャラ崩壊気味)、詩音の頬を斬った少女は楓の耳を引っ張って何かを言う。
 「——わかった。いつもとは違うんだ」
 「ま、そう言うことかなぁ。基本は変わらないけどね」
 「多分、大丈夫。紅葉、頑張ってね」
 「もちろん!」
 楓は大剣を構え、紅葉はその後ろで自身の持っている長剣を構えた。
 すると、今まで黙っていた青年が何かを思い出したように真白に話しかける。
 「あの、鈴芽を知ってるんですよね?」
 「一緒に旅してる。仲間で友だち」
 「良かった。えっと、何か出来ることとかありませんか?」
 「むう……。僕はあなたの種族含めて全然知らないのでわかりません」
 「あっ。そうか……。ポートグリフ。グリフォンです」
 「じゃあ、出来るならここから離れて鈴芽と豪雷助けて来い今すぐ」
 唐突に命令口調になる真白と、普通に頷いて走り出すポートグリフ。
 紅葉たちからしても、1人いなくなったところでどうでも良いらしく、深追いはしなかった。
 「ん、その方が楽だもんね。作業が増えなくて済むし」
 「そうですか。正直言って私、本当に戦えないんですよね2人揃って強そうですし……」
 「一応、そっちの……真白? には手を出さないで貰いたいんだけど」
 「そうか、頑張って攻撃しないようにしてくれたら僕も手は出さないぞ」
 「えっメンド。いやだ」
 「もう行くね」
 「ちょっ」
 楓が足を一歩踏み出し大剣を一振りすると同時に詩音はさらに後ろへのけぞる。数秒後、詩音のいた場所には剣のきったあとが残っていた。
 「いやいや、なんて馬鹿力なんですか馬鹿なんですか!?」
 「馬鹿……ふふっ♪」
 (そうだったこの人公式ではドMなんでしたっけぇえぇえええ!!?)
 ドSもドン引きのドM(公式)な楓と、詩音と張り合える(というかさらに上を行く)ドS。
 ……作者はこの先どうなるかを全てサイコロに任せることにした。
