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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 旅館『環』においでませ! ( No.3 )
- 日時: 2015/09/23 15:25
- 名前: 夕陽 (ID: T0oUPdRb)
- プロローグ 
 「あー、疲れた」
 私は周りに没になったデッサンが乱雑している部屋で一人頭を抱える。
 これだけ描いても全くいい絵が描けない。
 「やっぱり向いてないのかな……」
 絵が好きだって理由で、地元をでて都会の紫柄大学(しがらだいがく)に通っている。
 始めは楽しそうなキャンパスライフや、どんな人がいるのかという緊張で新鮮だったが、3ヶ月もすると課題に追われる毎日に嫌気がさしてきた。
 今でも絵を描くのは楽しい。
 だけど“課題”として“やらなくてはいけないもの”となると面倒くさくなってしまう。
 ぼんやりしつつ、何気なしにスマホの電源をつける。
 ボタンを押すと一瞬で綺麗な紅葉の風景が画面に浮かび上がった。
 私の地元名物の秋の風景だ。
 しばらくそれに魅入り、私はボタンを押した。
 先ほどまで赤を映し出していた画面は一瞬にして黒くなる。
 「久しぶりに帰ってみようかな……」
 あと少しで夏休みだし、いいじゃないか。
 最近大学は不登校気味でバイトをやっているからお金はある。
 都会よりも地元の風景の方が描く意欲でるし。
 こうして私は地元の、旅館『環』に大学に入って始めて帰省することにした。
 * * *
 短くてすみません。
 次回から妖怪が出てくると思います。
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