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　　第十三章

海「桜田……、何？」

オレは緒方の話を聞いた後、佐倉が居る裏庭へ向かった。

蓮「この前の…告白の…返事…」

此処まで、夢中で走ってきたため、息が荒くなり、上手く喋れなかった。

海「あぁ〜…」

そう言うと、佐倉は顔を下に向けた。

海「で、どう？」

蓮「正直、オレは佐倉の事好きだ。
でも、恋愛感情の“好き”とかじゃないんだ。だから…その…ごめん…」

海「いいよ…、俺はお前のホントの気持ちを知りたかっただけだから…。
三年間、片思いしてきたこの気持ちを、楽にしたかった…だけ…だから」

最後の方で、佐倉は悲しみに溢れているのを、オレは感じた。

三年間、オレにおもいを寄せてくれた佐倉に、感謝を…。

蓮「悪かったな。　佐倉——…」

海「——蓮？」

オレはそのまま、佐倉を…いや海斗を抱きしめた。


海「——…」


オレは知っている。

海斗が、声も無く泣いている事を——

そして、無意識のうちにオレの背中をギュッと握っていた事を——…


　第十三章end+