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Re: オレ系女子の内心 ( No.33 )
日時: 2010/08/18 21:57
名前: シェイナ★ ◆1WZThYdb3Q (ID: fOamwJT9)

  第十五章

蓮「……!!」


とても強い力。

振りほどくことができないし、全く動けない。


ガラッ

その時急に図書室のドアが開いた。

草「桜田っ!!」

見ると、そこに居たのは小石川だった。

蓮「小石川……!」

声が裏返ってしまった。

あまりの力に、声が出なくっていた。


小石川は、オレのところまで駆け寄り、委員長の腕を振りほどいた。

そして、オレの手首ををつかんで

図書室から駆けて出て行った。

真「草…太……」


  ——体育館前——
蓮「ハァ…ハァ…」

オレらは体育館の前に来ていた。

蓮「何で、来たの…?」

誰も助けてくれないと思っていた。

なのに、こいつが来た…。 何で?


草「……勘だ。 あいつ、たまに暴走するんだ」

蓮「暴走…。委員長が…」

あんな委員長が、二重人格…。 暴走…。

あの時、今思えば…

『恐怖』

蓮「うっ……」

草「お、おい。 どうしたんだよ…」


オレはあの時の恐怖を思い出して泣いてしまった。

しかも、人が居るというのに…。

急に寒気がしてき、恐怖の中をさまよった。


草「………」

蓮「うっ……」

小石川は黙ったまま…。

何も聞いてこない。


草「安心しろ…。 俺がいるから…」


オレはいつの間にか、小石川の温もりに包まれていた。

安心した…。 佐倉もこんな気持ちだったのか…?


でも、イイのか? 安心して…。

中学のとき、こんな事してくれる人は誰一人居なかった。



……気付いたんだ。

小石川は、ホントは


           優しい奴だって……。

  第十五章end+