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Re: オレ系女子の内心 ( No.81 )
日時: 2010/08/09 22:34
名前: シェイナ★ ◆1WZThYdb3Q (ID: fOamwJT9)

   第三十一章

草「何……?」


日が沈む頃、奴は居た。

蓮「小石…川…。 何で…お前が…」

草「何でって…お前が呼んだから」


いつもみたいに、クールで、真っ直ぐオレを見てる。

ふと気がついた。


蓮「小石川…今日、学校……」

草「お前のせいで勉強する気になれなかった」


ストレートな返事に、オレはうつむいた。

草「でも……」

蓮「……?」


草「お前のおかげで、今、俺らがここに居るのかもしんねぇーな」


小石川が笑った。

いつかみたいに、オレンジ色の空は寂しいんじゃなくて、

なんか、優しくて、温かくて、包み込まれるような、

安心するような場所だった。


みたことのない、満面の笑顔に、オレもつられて笑った。



そして、ゆっくりオレの方まで来ると、

オレを抱きしめた。


蓮「……!!」

草「悪かった。 俺はお前の気持ち考えなくて…ただ、突っ走ってて…」


(何で謝るの?)

蓮「な…んで…? 悪いのはオレなんだよ。オレが、お前の気持ち…考えて…なくて…」


しばらく沈黙が続いた。

けど、だんだん抱きしめる力が強くなった。



蓮・草「「ごめん」」



二人で空を見た。

蓮「あ、あれ一番星じゃね? 初めて見たかも」

草「あぁ、早く帰らないと、真っ暗になるぞ」


嬉しかった。

いつも気ィ張ってて、カチンコチンのオレが、

今、ちょっとずつ……。

草「なぁ、桜田」

蓮「ん?」

小石川は空を見て言った。

草「俺も…さ、お前のこと…さ、好きだ…ぜ?」

蓮「うん」

どうせ、友達で好きなだけだろ? そう思って聞いてた。

草「聞いてるか? お、俺が言ってんのは、友達としてじゃなくて…恋愛…感情?」

蓮「は!?」

草「だから…



          付き合わないか?」

  第三十一章end+