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Re: 金色の絆 ( No.3 )
日時: 2010/01/11 22:03
名前: ルシフェル ◆gB/tgam99I (ID: jd0mxmk6)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel1/index.php?mode=view&no=10952

                       〜2〜

「みんな、おっはよーございまぁす!」
いつも以上にテンションの高い先生が教室に入ってきた。数名は返事をしたが大半はまだ友達と話している。いつもと同じ光景だ。そして、ここで、先生が、元気がないなー、とか言いながら出席をとるはずだ。しかし、今日は違った。先生が言った言葉は、元気がないなー、ではなく、勿論、元気ですかー!!でもなく、転校生がいますよー、だった。
クラスが一瞬静かになった。
「え…誰?」
一人の少女がそういうと、次々に口を開き、言葉を発した。先生は、
「ふふふふふふ…」
と不気味に笑うとドアのほうを向いて言った。
「笹川さんたち、入ってきて。」
そういわれるのを待っていたのか、一人の少女と一人の少年が教室に入ってきた。
最初に少女のほうから自己紹介をした。
「笹川純です。好きなことは体を動かすことっ!どうぞ、よろしくお願いしますっ!」
純はにっこりと笑って言った。その瞬間、数名の男の頬が紅く染まる。そんな中、苺と実は
(あ…この人苦手だなー…)
と、思っていた。
「笹川葵、好きなことは、純とは真逆の静かなこと。主に読書とか。どーぞ、よろしく。」
眼鏡をかけている葵はちらっと周りを見渡した。
きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!という女子の声を聞きながら二人は思った。
(何?この人…何か…不思議な人ー…)
しかし、純の一言でクラスが静かになった。純は
「わたしと葵、双子なんです!二卵性だからあんま似てないんですけどっ♪」
と言ったのだ。先生が明るい声で、
「内ノ宮さんのところと同じね。内ノ宮さんのところは一卵性だけど…。」
純は固まった。まさか、一卵性の双子と同じクラスになるなんて思いもしなかったのだろう。
「その二人は、どこ?」
葵が聞いた。先生は苺と実を立たせて紹介した。
「女の子のほうが内ノ宮苺さん、男の子のほうが内ノ宮実君です。」
二人は軽く礼をして席に座った。
「…何で…!」
純が悔しそうに言った。
逆に葵はいかにも愉快そうに笑っていた。