コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 金色の絆 ( No.36 )
- 日時: 2010/01/31 23:10
- 名前: ルシフェル ◆gB/tgam99I (ID: Wsgu.6PA)
〜23〜
「何何何何何ぃーーーーー!?」
クラスの女子が騒いでる。
そら、びっくりするわな。
学校のアイドル的存在とクラスにいるぜんっぜん周りと馴染めてない子達が名前で呼び合う、
なんて。
信じられるわけがない。
つーか……
「信じたくねぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!!!」
「ちょ、五木っ!! いきなり叫ばないでよっ!! 耳が痛くなるでしょっ!!!」
「あ……わ、悪い……」
周りも俺に注目していた。
俺に注目をしていたけどっ……!!
「やっぱり、信じたくねぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」
「……五木君? わたしの話、聞いてました?」
寿が俺の頬を思いっきりつねりながら、どこからそんな声出しているのかというぐらい低い声を
出して見下ろしていた。
「あ……や、マジ……スミマセンデシタ……」
「え? 小さくて聞こえないんですけど? それとも何、あんた。わたしになら謝んなくてもいいっ
てか? あぁ?」
……まじおっかねぇ……!!
寿がキレるの久しぶりに見た。
中学んときに一回見たことがあった(俺にはまったく関係がないことだったから、遠くから見てた
だけだが……)けど、いやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいや……!!!
はるかに当時よりもパワーアップしていらっしゃるっっっ!
恐っ……
俺の母さんよりも、俺の父さんよりも、ぜーーーーーーーーーーーったい恐いっっ!!!!
でも、でもっっ
「信じたく「はぁ? なんなんですか? 謝れっていってるんですよ? お耳ついてますかぁ?」い、
いひゃいっ! いひゃいれふっ! こほふひはんっ!!」
思いっきり頬をつねられた俺は、台詞を途中で終えることになり、しかも、上手くしゃべれないか
ら何を言ってんのかすら分かんないだろう。
ちなみに俺は、「い、痛いっ! 痛いですっ! 寿さんっ!!」といいましたよ。
聞き取ってくださいっ!
マジで痛いんですっっ!!!!!
「……それはそうとして……どういう関係なんだろうね? あの三人」
笹川が話題を変えてくれた。
おかげで俺はあの痛みから解放(まだ痛みは残ってますけどねっ!!!)された。
「う〜ん……本当にねぇ……名前で呼び合う仲だし? 相当親しいんじゃないの?」
「うぅぅ……」
俺の心が荒れ狂うぅぅ〜〜〜〜〜!!1
「ちょ、五木ぃ…なかないでよ? 気持ちは分からんでもないけどさぁ……」
いやいや、泣くってっ!
俺の好きな人が学校のアイドル?
しかも、成績優秀、頭脳明晰、スポーツ万能って……
完全に俺負けとるやんっっっっ!!!!!
考えてみろよ……
いやいや、ね? 他人事としてではなく、さ。
うん、まぁ、実際に他人事なんだから、考えろって方が無理かもしんないけどさ……
あー……もうっ!!
わかんねぇやつには教えてやらぁっ!
実際はなぁ……実際はなぁ……
相当辛いんじゃ、ボケェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェ!!!!!!!!!
俺の心はとうとう津波まで巻き起こしやがった。
あぁぁ……
自分でいっときながらも……
やっぱ辛いよっ!?
あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ……
「……んまぁ、色々あるんだろうし、深入りはできないよね?」
頼むから探ってくれぇっ!!
男にゃ教えられない事情だったら……
って考えると俺にゃ到底きけねえよぉぉぉ……
「……五木も、いいよね? 勿論」
「……は、はい……」
絶対零度の微笑みだぁっ!?
恐すぎますよ、寿さんっ!?
あぁぁ……
グッバイ☆
俺の青春っ☆
あぁぁ……
あぁぁ……
あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ………!!
あぁぁ……あ?
笹川は普段から表情を隠しているようだったけど……
今は、何故かあの三人の関係を心配しているように見える。
いや、心配しているのだ。
俺にはわかる……
そして、もうひとつ分かった。
こいつ……
俺と同じにおいがするっ!!
あ、や、変な意味じゃなくって……
あぁぁー……
つまり……
こいつも内ノ宮苺が……
好きなんじゃないかってこと。