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Re: 最強次元師!! ( No.6 )
日時: 2010/02/16 18:27
名前: 瑚雲 ◆6leuycUnLw (ID: hap96gvm)
参照: 紅兎です(>ω<。)

第005次元 わがまま皇女様Ⅲ

 ロクとレトが向かった先は森の奥にある洞窟だ。
 
 「なんか気持ち悪くねぇか・・・?」
 「確かに、よだれみたい・・・」
 「変な想像させるなバカ」
 「もっと奥に行ってみようか」
 
 その洞窟の奥に行くと、なにやら甘い匂いが・・・。
 
 「あ、蜂蜜!!」
 「は?何でこんな所に・・・」
 「頂こうよ!ね、ね?」
 「分かったよ・・・。ってもう食ってるし!!」
 
 言い忘れていた。
 ロクはかなりの大食いだ。
 『お腹いっぱい』という言葉を聞いたことがない。
 あの小さい体になんで入るんだ・・・。
 そう思ったレトだった。
 
 「!?」
 
 レトが何かを感じたらしい。
 
 「どうふぃたの?ふぇお」(どうしたの?レト)
 「来るぞ」
 「ふぇ!?」
 
 ロクが蜂蜜を口にいっぱい含んだまま驚いた。
 
 「まんまとかかったなぁ、小僧ども・・・」
 「ふぇんま!?」(元魔!?)
 「しかもかなりでかいぞ・・・」
 「この蜂蜜は人を喰らうための道具さ。家をなくした家族がこの匂いを辿ってここへ来るのさ・・・」
 「なんて事を・・・!!」
 「人間なんて所詮そんな生き物だ・・・。弱いくせにあがいてあがいて、バカらし・・・」
 「ふざけるなぁぁぁぁ!!!」
 
 その一言でロクの掌から現れた雷撃が元魔に直撃した。
 
 「貴様・・・。次元唱なしで・・・・!?」
 「黙れ」
 「ロク・・・」
 「人間が弱いだと?そんな腐った言葉もう一度吐いてみろ、ぶっ殺すぞ!!」
 「貴様・・・、まさか・・・!!」
 「雷撃ーーーーー!!」

 ロクの心のこもった大きな声と共に雷が元魔に直撃する。
 
 「ぐああああああぁぁぁぁ!!」
 「ロク、落ち着け」 
 
 レトがロクの傍に近寄った。
 
 「落ち着いてるよ」
  
 ロクのその言葉からは、落ち着きの様子は全く感じられない。
 
 「次もどんどん来るぞ」
 
 そして、二人はもう数えられない程の元魔を倒した。
 遂に、最後の一体になった。
 もう二人の息はあがったいた。
 
 「最後、か・・・」
 「なんだ、もう俺の出番か・・・」
 「!?」
 「融合物体・・・」
 「楽しませてくれよ?」
 「五月蝿い!!」
 
 ロクが手を思いっきりに横に振った。
 
 「おぉっと、危ないねぇ」

 そう言ってロクの足を掴み、ロクを吊るした。
 
 「キャッ」
 「ロク!!」
 
 そして、ロクを思いっきり地面に叩きつける。
 
 「ぐぁッ!!」
 
 ロクが、血を吐きながら起き上がる。
 
 「やっぱり、融合物体は強すぎる・・・」
 「おりゃぁあああぁあ!!」
 
 レトが二つの剣を振り回した。
 
 「八斬切り____!!」
 
 レトがすばやく剣で元魔を八回切りつけた。
 
 「うぉ!!ふいをつかれたか・・・」
 
 そして、ロクを抱き起こした。
 
 「平気か?ロク」
 「うん、ありがとう」
 「そんな暇があるならこっちを・・・」
  
 元魔が言いかけた瞬間には、ロクはもういなかった。
 
 「あら?何処を狙ってるの?」
 
 そう、ロクは元魔の真後ろにいたのだ。
 
 「な・・・!?さっきはこっちに・・・」
 
 ロクが少し口を微笑ませて、手を元魔にかざした。
 
 「雷柱ーーーー!!」

 その呪文では、元魔の下から柱が上に向かって伸びていた。
 
 「ぐぁあぁあぁ!!覚えてろよ、糞人間どもめ____!!」
 
 元魔はまたしても爆発音で消えていった。
 ロクは疲れ果てたのか、地面に倒れた。
 
 「お疲れ」
 
 レトが小さくロクに向かって呟いた。
 すぅすぅと眠るロクをおぶって、またしても街へ戻ったレトだった。