コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

Re: 最強次元師!! ( No.11 )
日時: 2010/02/16 18:35
名前: 瑚雲 ◆6leuycUnLw (ID: hap96gvm)
参照: 紅兎です(>ω<。)

第010次元 次元師同士の戦い

 「まだロクは起きてないのかよ」
 
 まぁ当たり前だ。
 今午前六時。
 ロクの平均起床時刻が十時だ。
 起きたら奇跡に近い。
 
 「キールアー朝飯プリーズー」
 
 レトが欠伸をしながら言った。
 だが、キールアの返事は聞こえない。
 
 「ん?キールアーいないのか?」
 
 返事は返ってこなかった。
 そこで、レトはテーブルの上にあったメモ用紙を見つけた。
 
 「な・・・・。どういう、事だよ・・・」
 
 レトが手に持っていたメモ用紙には、こう書かれていた。

 レトヴェール・エポール

 お前の家にいた娘は預かった。
 
 返して欲しくば裏山に来い。
 
 もし七時までに来なかったらこの娘を俺の次元技で殺す。

 では、待っているぞ。

             シャラル・レッセル

 「キールアが、さらわれた・・・?」
 (しかも俺の名前しか書いてない。どういう事だ)
 「こうしちゃいられねぇ!」
 
 レトは、家の扉を荒々しく開け、飛び出ていった。
 
 「相手は次元師か・・・。めんどくせぇな・・・」
 
 あと約束の時間まで一時間ある。
 その間に何とか裏山に着かなければならない。
 シャラル・レッセルとは一体どんな人物なのだろうか。
 レトはずっとそう思っていた。
 

 「早く離しなさいよ!!朝ご飯の準備が送れちゃうでしょ!?」
 「少しは黙れないのか?お前。朝ご飯は抜いても死なん」
 「それでもあたしには朝ご飯を作る義務があるの!」
 シャラルは怒っているキールアをじっと見つめた。
 
 「・・・・お前、結構可愛いな」
 「は、はぁ!?///」
 「俺の彼女にしてやってもいいんだが・・・」
 「ふざけないで!!」

 太い樹木に縛られているキールアは、何とか動く足で、シャラルを蹴った。

 「いってぇな!別にいいだろ!?」
 「良くないわよこの変態!」
 「俺さぁ、可愛い女に目がないんだよね。マジで彼女にならないか?」
 「だから・・・!」
 「おいおい、キールアを彼女にすると後が怖いぞ?」

 大きな木が風に揺らされた瞬間、キールアの耳に聞き慣れた声が響いた。

 「レ、ト・・・・」
 「やっと来たかレトヴェール」
 「あぁ、バリバリ走ってきてやったぞ。こんにゃろー」
 「なんだ、この娘はキールアって言うのか」
 「あぁ、凶暴だからやめた方が・・・」

 キールアはまたしてもレトに実験薬を投げつけた。
 頭を抱えながらゴロゴロ転がるレトを見てキールアがため息をつく。

 「おいキールア!俺今から勝負なんだぜ!?なのに薬品ぶっかけるたぁいい度胸じゃねぇか!」
 「何あんた、後で 死 にたいの?」

 キールアはすごい笑顔で言った。
 その声は何処か凄まじい殺気を放っている。
 
 「・・・・・すいませんでした」
 「っていうかレトヴェール!俺はお前と勝負したい!」
 「・・・・なんでだ」
 「それは、俺に勝ったら教えてやる!!」
 「どういう事だ!」
 
 シャラルには何があったのか。
 シャラルとレトはどういう関係なのか。
 その場にいたレトとキールアにはまだ分からなかったのだ。