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- Re: 最強次元師!! ( No.50 )
- 日時: 2010/02/16 18:45
- 名前: 瑚雲 ◆6leuycUnLw (ID: hap96gvm)
第022次元 誇り高き閃光の騎士Ⅳ
「うらぁッ!」
「危ねぇなぁおいッ!」
シェルが剣を横に振るう。
それを男が軽々しく避ける。
この繰り返しが何度も続いた。
両者とも強いがこれではらちがあかない。
「シェ、ル・・・」
「くそッ!」
「さっきまでの元気はどうしたぁ!!」
アリルが泣きそうな顔でシェルの名を呼ぶ。
レトは静かに息をしながら戦いを見つめた。
「第六次元発動ッ!」
「おぉ!?来るか来るか!?」
「黒陽刃ッ!!」
シェルが上に剣を向け男の近くに寄り、地面へと思い切り突き刺す。
剣を刺した瞬間、黒く大きな円を描いたボール型の物体が男に直撃した。
「ぐああああああああッッ!」
男が大きな声を張り上げた。
その痛みを我慢しながらよろよろと立ち上がる。
「く、くそぉ・・・」
「どんどんいくぞッ!」
シェルが男に俊足の速さで近寄り、剣を振るう。
男がにやりと卑しい笑みを浮かべた。
「残念だな。お前の弱点はそこだ!」
「・・・・え?」
男が鎌をシェルの左足に当てた。
そこはさっきシェルが攻撃を受けた所だった。
鎌はやがて足を半分切り、傷口から真っ赤な血が流れ始めた。
「うああああああああッッ!!」
「どうだ?俺のお返しはこんなもんじゃねぇぞ?」
「シェルッ!」
シェルは左足を必死に押さえた。
だが痛さは増すばかりで血は止まる気配もない。
「立てよ小僧ッ!」
「ぐあッ!」
男がシェルの腹に膝を直撃させ、シェルが口から血を吐いた。
シェルは咳をしながら立とうとする。
「残念。お前は立たせるわけにはいかねぇなぁ」
「ち、くしょう・・・・」
「第七次元発動・・・」
「な、七じげ・・・」
「大振りーーーッッ!」
男が持っていた鎌が大きくなり、それを縦横無尽に振り回す。
シェルは体を痛めつけられ、息も絶え絶えだ。
「や、めて・・・」
そこで、アリルが小さな声をあげた。
誰にも聞こえないほど小さな声で。
「俺様に逆らった事を後悔させてやらぁッ!」
「ま、まだ・・・だ・・・」
「うっせぇんだよ!!」
「や・・・めて・・・」
男が鎌を構え、上から下ろす体形になった。
だがもうシェルは動けない。
「これで終わりだああああッッ!!」
「やめてーーーーーーーーーッッ!」
アリルが大声を出して、男がその声に反応し、攻撃をやめた。
「なんだ?てめぇ」
「お願い・・・。もうシェルを傷つけないで!!」
「それは無理なお願いだ。そうだ。先にお前を殺してやろう」
「!?」
「アリ・・・ル・・・」
アリルは身をちぢこませ、震えている。
男がにやりと微笑み、鎌を振りかざす。
「さぁ死ねえええええッ!!」
「いやああああッ!!」
大きな爆音が鳴った。
煙が舞うその中でレトは静かに目を開けた。
でもそこにい広がる光景は誰もが思いを痛感させる。