コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 最強次元師!! ( No.63 )
- 日時: 2010/02/20 10:04
- 名前: 瑚雲 ◆6leuycUnLw (ID: RAGGUceS)
第027次元 約束の朱い蛇Ⅲ
ロクとフィラ副班、それにセブン班長を含めた三人は、真っ赤な電車に乗っていた。
班長がコーヒーを飲み始めると話が始まる。
「・・・それで、その場所は何処なんですか?」
「んー・・・。ここから南の方だけど、結構遠いわね」
「南、かぁ・・・。名前は?」
「『ケルン』という名前よ」
「ケルン?聞いた事ないけど・・・」
「そうだな、ケルンはすごく小さい都市で、田舎町だったから現代者には分からないかもしれん」
「処刑場はどんな所でした?」
「すごく広い砂漠のような所で、そこにフェンスが張ってあって、今入れるかどうか・・・」
「多分あの処刑場はすごく厳重になっていて、そう簡単には入れないと思うぞ」
ケルンと言われた都市に向かい、ロクは朝ご飯を口に含めながら話していた。
蛇梅が埋められているその処刑場は他の悪人や罪人、囚人などの死体も埋まっていると考えられる。
「つまり、ぶち壊せばいいってこと?その厳重にしかけられた何とかってやつ」
「ぶち壊すって・・・。でも、警備員とかに見つかったらすごい事になりそうね」
「まぁ蛇梅隊だ、と言えば通してもらえるだろう」
ロクが何か疑問に思ったような顔になった。
「そういえば、蛇梅隊って名前さぁ・・・。蛇梅からとったの?」
「ええ。元々蛇梅隊はあたしと班長が作った軍隊だからね」
「すご・・・」
「まぁそうだな。そうして隊長や隊員達が集まって現在に至るわけだ」
「へぇー。隊長って元から知ってた人?」
「いや、あたし達が隊長を決める選挙を見たいなものを行ってあの人になったの」
隊長は、所謂司令官である。
ロクは会った事があるそうだが、あまり表には出てこないのだ。
蛇梅隊隊員は皆仕事をさぼっているのではないかと睨んでいる。
「おっと、もうそろそろ降りるぞ、ここからは歩きだ」
「えーーー!?やだー!」
「お前は子供か」
「まぁ、ここからが一番近道なのよ。と言ってもこの先は長いけど」
「はぁ・・・まぁいいか」
「そっそあたしもついてるしねー」
ロクの背後から久しぶりと思われる雷皇が現れた。
出番が少ないのか何なのか、いきなり出てきた。
「雷皇ー、静かにしててよねー・・・」
「冷たいなぁ、これでも英雄大六師だぞ?」
「「英雄大六師?」」
「あ」
ロクは帰ってきた時、班長に報告をしてなかったのだ。
色々な手がかりは見つけたものの、何も報告しないとなると・・・。
「ロークー?『英雄大六師』とは何かな?」
「えーと・・・。もう雷皇!変な言葉言わないでよ!」
「えー?あたしのせい?」
ロクは電車から走って飛び出し、ものすごい速さで逃げていく。
「こら待てロク!説明しろーー!」
「もう・・・。あたし達は何のためにここにきたのか・・・」
「ごめんなさいーーー!」
ロクが広い道路を駆け回るように走った。
フィラ副班は本当にこんなんで良かったのかと、今更思った。
蛇梅の処刑場まであと、三時間。