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- Re: 最強次元師!! ( No.77 )
- 日時: 2010/02/28 17:33
- 名前: 瑚雲 ◆6leuycUnLw (ID: 9H03YzTC)
第032次元 時を纏いし紅の少女Ⅱ
「任務の町は・・・・此処ですかね」
「ここかぁ、結構面白そうー♪」
「んで、依頼主は何処だ」
「・・・・・めんどくさい」
ルイル達ご一行が辿り着いたのは快楽の町『ミンラン』
ここに依頼主がいると聞いたガネストは依頼届けを片手にきょろきょろと周りを見回した。
「にしても、ここ荒れてるね・・・」
「快楽の町じゃなかったのか?」
「あ、あのー・・・」
下から小さな声が聞こえた。
ガネストが下を見るとそこには小さな少年がいた。
「あぁ、君かい?この依頼主は」
「うん。お願い、助けてほしいんだ」
「でも、その張本人がいないじゃない」
「今はいないだけ・・・・そろそろ・・・」
その瞬間、小さな少年の顔は青ざめたように見えた。
「来た・・・・。皆、逃げて!!」
「・・・・え?」
ガネストの後ろで爆発が起こった。
煙はたちまち辺りを覆いこみ、皆の姿を隠した。
「おね・・・がい・・・どうか・・・僕達を・・・・」
「待って!!何処に敵が!?」
ガネストが尋ねた時には既に少年の姿はなかった。
煙が消えると、皆の姿が見えてきた。
「ルイル!今何が・・・」
「わかんな・・・い・・・」
「来たのか」
ガネストは素早く振り向いた。
ガネストが見たのは、白銀の髪を持つ少女。
鋭く真っ赤な瞳をこちらに向けている。
「また邪魔が入った。直ちに排除する」
「待って!!君は誰なの?」
「私には名がない。さぁ立ち去れ」
「名前がないって・・・・」
名前がないと言う少女は一度目を瞑った。
ガネストもルイルも息を飲み込んだ。
「次元の扉、発動」
「「次元の扉発動!!」」
「時伝」
「蒼銃!!」
「悲飴!!」
少女はとくに何も持ってなく、ただ手のひらが青く光っていた。
ガネストは両手に銃を、ルイルはカラフルな飴を持っていた。
「やるのか。まぁいい」
「・・・・・やっぱり次元師だったか」
「どうしよう・・・戦闘なんてあんまりやったことないよぉー・・・」
ガネストが銃を構える。
でも、手は震えていた。
「どうした。貴様、震えているな」
「だって・・・人を打つ事なんて・・・・」
「甘い」
ガネストの背後に瞬時に移動した少女は手を上から下へと思い切り振り下ろした。
「・・・・これだから普通の人間は」
少女がそう呟いた時、ガネストの体は血にまみれていた。
ルイルが振り向いた時にはガネストは倒れていた。
「ガネスト!!」
「何で・・・・だ・・・・今、何が・・・・」
「これくらいで驚くな小僧。これでも力の半分も出しちゃいない」
「速すぎる・・・・。一体どう、やって・・・」
「ガネスト・・・!!」
ルイルが武器を構えた。
でも、今までの甘えたルイルの顔は消えていた。
まさに、怒りに満ちた顔だった。
「よくもガネストを!!」
「バカ。すぐに冷静さを失う人間は嫌いだ」
「第五次元発動!!」
ルイルは手を重ね合わせた。
少女は何か把握したのか、目を瞑った。
「飴鋭降!!」
ルイルが呪文を唱えた瞬間だった。
ルイルの体からも、血が流れていた。
「う・・・・そ・・・」
「遅い、甘い」
この少女は何者なのか。
一瞬にしてルイルもガネストも仕留めてしまった。
ただもう二人、立ち上がるような姿が見えた。