コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 最強次元師!! ( No.81 )
- 日時: 2010/03/01 23:31
- 名前: 瑚雲 ◆6leuycUnLw (ID: 9H03YzTC)
第033次元 時を纏いし紅の少女Ⅲ
町の真ん中には名も無き少女が一人立っていた。
そしてガネストとルイルが倒れている。
一瞬にして二人の次元師を仕留めてしまったこの少女は何者なのか。
「・・・・終わりか。いや、まだいる」
「・・・・ちくしょうめ・・・」
「全く・・・何なのこの爆発は」
少女の前に姿を現したのは灰色の髪の少女と青く長い髪を持つ少年。
ラミア・ミコーテとティリサナ・ヴィヴィオだ。
二人は軽く土を払って体を持ち上げる。
「あいつか、元凶は」
「そうみたいね。めんどくさい」
少女は二人を軽く睨み、また手を青く光らせた。
ラミアとティリは少女とガネスト達の方を交互に見つめた。
「お前がやったんだな」
「そうだ。何が悪い」
「ルイル姉さんを傷つける人は、あたしが許さない」
二人は息を吸った。
少女は手を強く握り締め待機している。
「「次元の扉発動!!」
「・・・・来る」
「水皇!!」
「霊帝!!」
ラミアは水を、
ティリは霊を纏った。
「お前らも同じ。ここで殺してやろう」
「殺されてたまるかよ」
「・・・・殺されるのは貴方よ」
「「第六次元発動・・・!!」
ラミアとティリは手を構えた。
少女はまた、目を瞑る。
「水撃ーーーー!!」
「霊操縛連!!」
「弱いな」
また少女が何か呟いた。
そして少女が二人の間を通った時、ラミアとティリの体から血が吹き出た。
「・・・え?」
「な・・・どうや、って・・・」
「お前らも所詮さっきの奴らと一緒だ。弱い人間は朽ちるのが運命」
ラミアもティリも倒れ、四人がうつぶせの状態になり、もう少女の勝ちは決定していた。
はずだったのだが。
「・・・・ったく・・・、せけぇ呪文使いやがるぜ」
「はぁ・・・こういうめんどくさくて嫌いよ」
「な・・・立っていられる、のか・・・?」
「あなた、あの一族なんでしょう?あの、時を操る能力をもつ一族」
「何故、それを・・・」
「あたしを見縊らないで。これでも霊を操る次元師よ」
ティリは霊を操る次元師だ。
ティリの霊が持つ時代の情報は全てティリの耳に入る。
「そうか・・・・。そうだ、私は時を操る一族の末裔。つまり生き残りと言おうか」
「生き残り・・・・?という事ははお前以外にはいないのか」
「そうだ。私以外に一族で生きる奴はいない。私は一人、この世界に残った」
少女が真っ赤な目を薄く開き、語り始めた昔話。
だがその目に映るのは、憎しみと憎悪の塊でもあった。