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Re: 最強次元師!! ( No.97 )
日時: 2010/03/04 20:44
名前: 瑚雲 ◆6leuycUnLw (ID: 9H03YzTC)

第036次元 桃色少女との出会い

 帰還したガネスト達はすぐに神族との接触を班長に報告した。

 「そうか、神族は怖かったか?」
 「ええ、すごく・・・」
 「どうしたガネスト、何かあったか?」
 「いえ、何でもないです」
 「そうか、また何かあったら報告してくれ」
 「はい」

 レトもロクも、皆が沈黙していた。 
 食堂でいつも156人前の食事を頼むロクが、1人前しか食べなかった。
 食堂にいた皆は気味悪くなっていた。
 
 「あ、あのロクが1人前・・・?」
 「ありえん、嵐が吹くか・・・!?」

 だが、ロクは何も聞かずに部屋に戻った。
 レトも、ため息をついて街へと出かけた。

  
 「神族、か・・・」

 街の中でレトは呟いた。
 二度目の神族との接触。
 レトはじっと自分の体を見た。

 (禁忌なんて、犯すんじゃなかったな・・・)
 
 街の本屋を目指して私服で歩いていたレトはまたしても本を読みながら歩いていた。
 眼鏡をかけたその姿は若い学者のよう。

 レトが颯爽と歩いていたその時。

 「キャッ!!」
 「いで!」

 レトは前も見ずに歩いていたために誰かとぶつかり転んだ。
 レトはそっと起き上がった。

 「あ、ごめんなさい!い、痛かったですか・・・?」
 「え、あ、俺も悪かったよ、前見てなかったし」
 
 レトの目の前にいたのは桃色の髪をした少女だった。
 この姿からどうやら旅人のように見える。
 レトは眼鏡をはずそうとしたが少女が手を止めた。

 「・・・へ?」
 「め、眼鏡・・・・」
 「あ、あのー・・・」
 「あ、ごめんあたしったらつい!あたしの名前はミル・アシュラン!よ、宜しく・・・!」
 「あぁ、俺はレトヴェール・エポール、まぁレトって呼んでくれ」
 「え!?あのエポール兄妹のお兄さん!?」
 「あぁ、そうだけど・・・」
 (か、かっこいい〜〜〜!)
 
 ミルの目が輝いているのを見て少し困った表情を見せるレト。
 でもすぐに眼鏡をはずして土を掃った。

 「悪いな。また今度会えたらいいな、ミル」
 「え・・・あ、うん!また会おうねレト!!」
 
 レトは軽く手を振った。
 でもミルの頬は赤くなっていて、その場から動かなかった。

 (これが・・・一目惚れ・・・・!?)

 ミルは微笑み、スキップしながら自分の行く場所へと向かった。
 そう、蛇梅隊本部へ。